7月24日(木)は、(株)戦略デザイン研究所(
http://www.sdinst.co.jp/)の水口健次先生が主宰する「キーパーソン戦略会議」の第4回目が開催されたがぜよ。
この会議は、まずは水口先生が選ばれた、先進の戦略を展開しゆう10人のリーダーらあからプレゼンを受けるがよ。ほんで続いては、自分の問題解決のために突っ込んだディスカッションを行い、水口先生からまとめの戦略提案も受けるっちゅう内容ながやき。セミナーじゃのうて、講演じゃのうて、自分が主役の、自分の戦略パワーを高めるために仕組まれた、固有名詞のキーパーソンの会。それが「キーパーソン戦略会議」ながぜよ。詳しゅうは、第1回の「
4月21日」のブログをご参照いただきたいがやけんど、なんと第9回目の来年2月は、ワシがプレゼンするメンバーに入っちゅうがやき！
さて、5月と6月に開催された第2回と第3回は、残念ながらワシは出席できんかったがやけんど、今回久々に第4回目に出席することができたがよ。会場は「日本都市センター」にて、15時からの開催。プレゼンする講師の方々何名かと、有名企業の経営トップや優秀な社員の方々らあが25社50名ばあ集まって、会場は熱気ムンムンながやき。まずは水口先生が開会のご挨拶をされ、「NBなし、ほぼPBのみっちゅう、まったくあり得んかった戦略のプレゼンや！」っちゅうご紹介があり、いよいよ第4回の講師、パルシステム生活協同組合連合会(
http://www.pal-system.co.jp/)執行役員専務補佐、山本伸司氏の「パルシステムの挑戦」っちゅうタイトルのプレゼンがスタートながよ。90分におよぶ深い内容のプレゼンは、とてもここじゃあ書ききれんけんど、以下に簡単にご紹介しちょきますぜよ。
まず、パルシステムたぁ何かゆうたら、1都8県(東京・神奈川・千葉・埼玉・山梨・茨城・群馬・福島・静岡)10生協の事業連合会ながよ。週刊の商品カタログによる無店舗の個人宅配事業が中心なかやと。加入登録者は100万人。そのうち週の実利用者は65万人やっちゅうき、スゴイがぜよ。ほんで、2007年度の売上は組合員の末端価格で1871億円(前年比106.2％)。１人当たり利用高は、週一配送で5974円ながやと。
商品政策の特徴としちゃあ、まずは「暮らし課題解決」で商品・サービス・情報を提供しゆうっちゅう点。ほんで、「5つのテーマ」(参加、産直、環境、安全・安心、情報提供)に則って、商品政策が行われゆうっちゅうがよ。
〈商品づくりの基本〉
●自然や生き物の「本来の姿」を尊重しちゅうか。
●地域に根ざした食生活やくらしに貢献しゆうか。
●「作り手」との関係に、甘えや惰性、妥協はないか。
●食べて「おいしい」あって「よかった」を届けゆうか。
●商品の裏側をきちんと伝えようとしゆうか。
〈7つの約束〉
●作り手と「顔の見える関係」を築き、信頼から生み出された商品をお届けします。
●食の基盤となる農を守るためにも国産を優先します。
●環境に配慮し、持続できる食生産のあり方を追求します。
●化学調味料不使用で豊かな味覚を育みます。
●遺伝子組換えに「NO！」と言います。
●厳選した素材を使い、余分な添加物には頼りません。
●組合員の声を反映させた商品づくりを大切にします。
ほんで、3つの商品案内(カタログ)を、ライフステージ別に発行して、それが中心となっちゅうがやと。ちなみにインターネットの登録者も27万人おって、実利用者は12万人やっちゅうがやき。
週定番品は食品で407アイテム、雑貨で160アイテム。この他にも別チラシや冊子カタログらあの商品が2000〜3000アイテムばああるがやと。PBの売上比率は食品分野で46％。ディスカウント業態たぁケンカせんっちゅうことになっちゅうき、基本的にゃあNB商品はなしで、その他は地方の中小企業らあのこだわり商品ばっかしらしいがやき。また、生鮮品の設計らあもパルシステムの方でやりゆうき、それらあも生鮮PBといえるろうっちゅうがぜよ。
ちなみに、食品の場合、「おいしいこと」と「品質管理的に優れちゅうこと」は、相反するとこがあるっちゅうがよ。例えば伝統的な手作りでこぢゃんとおいしいホンモノ食品は、何万個に1個とか異物混入があるとか。それを減らそうとか無くそうとかしょうとして品質管理を徹底すりゃあ、ホンモノのおいしい食品から離れていくっちゅうことがあるっちゅうことながよ。伝統的な地方の中小企業食品メーカーと付き合いよったら、ようあるジレンマやっちゅうがやき。
結局、どっちがえいかを選ぶがは消費者やけんど、その両方の内容をしっかり知って、その上で選べるようにしちゃらにゃイカンと。つまり、食品を売りゆう立場の小売業としても、消費者に対する食の教育が重要な仕事になるっちゅうことながよ。極端な例やけんど、年に何件かは、大のオトナの方から「お宅で買うた魚を食べたら骨が喉に刺さった」っちゅうクレームがあるがやと！もしそのクレームを無くそう思うたら、骨を全部抜いた魚しか売られんっちゅうことになるがよ。つまり、よりホンモノに近い食品でありゃああるばあ、食べ物にゃあ何らかのリスクはあるっちゅうことながよ。けんど、検索や管理をこぢゃんと強化したち、果たして完全に安全やと言えるろうか。また、そんなリスクをゼロにしょうとすりゃあするばあ、ナマの「食べる」っちゅうことからドンドン距離が離れていくがやないかっちゅうがやき。まっこと、山本氏のおっしゃる通りながよ！ほんで山本氏は、消費者側に、作ったり捕ったりしゆう側の人のことを考え、感謝しもって食べるっちゅうんが食の基本やっちゅうことを、まっとまっと伝えにゃイカンっちゅうがぜよ。
さらに山本氏は、今は時代の転換期で、世界は大きな曲がり角にきちょって、日本も同様やっちゅうがやき。特に日本は、「飽食の中の飢餓」やっちゅうがよ。男性はメタボ、女性はダイエットによる栄養の偏在で、モノは足るばああるに、飢えちゅうがとおんなじ状態やっちゅうがぜよ。
また、子供らあに農業体験をさせることの重要性についても、こぢゃんとアツうに語られたがやき。犯罪心理学者の福島章先生によりゃあ、胎児が母体の中で成長していく過程は、魚類から両生類・爬虫類・哺乳類っちゅうふうに、動物の進化の歴史をたどると言われゆうけんど、胎内から出て生まれた後は、今度は人類史をたどるっちゅうがよ。まずは動物を獲って殺して食べるっちゅう狩猟民族の段階。次は、植物を植えて育てる農耕民族の段階。これらあの段階を通過して大人にならにゃあイカンっちゅうがやき。ほんじゃきチンマイ子供は、無邪気に遊びもって、昆虫や小動物を捕獲して、無惨に殺したりするがよ。そんな中で、生き物にゃあ命があるんやっちゅうことを学ぶっちゅうがよ。その次は農耕の段階やき、田んぼや畑、土に触れて農業体験することが大切やっちゃうがやき。人間の脳ミソはスーパーコンピュータやき、そういう農業体験における風の匂い、山の緑色、鳥の声、そして土の味や感触らあが、スーパーコンピュータの入力装置を全面稼働させるっちゅうがよ。ほんで、そういう小動物捕獲や農業体験らあを通過せんと大人になった人間は、どっかが欠けた人間になって、意味ものう無差別殺人に走ったりするっちゅうがぜよ。いかに子供の時の自然体験、農業体験が大事かっちゅうことながよ。こりゃナルホドのお話やったがやき。
当然、子供だっけやのうて、大人にとったち農業体験は重要やっちゅうがよ。本気で日本の農を、日本の食を、日本の自然環境を、日本の持続可能な社会を守りたかったら、生産者と消費者の交流による相互育成が、絶対に必要やっちゅうがやき。ほんじゃきパルシステムは、「100万人の食づくり運動」らあの様々な取り組みや活動を通じて、生産者と消費者をつなぎ、相互育成していきゆうっちゅうがぜよ。
また、ライフステージ別に分けられた3つのカタログが、これまたスゴイがよ。ちなみにライフステージたぁ、人生が転換するような節目をイメージしちゅうようで、ライフスタイルたぁ全く別物ながやき。消費リーダーであり購入決定権を持つ女性にとって、まず最初の人生が転換するような節目は、最初の赤ちゃんを生んだ時やっちゅうがよ。ほんじゃき、１つめのカタログはそんな女性をターゲットにした「YUMYUM(ヤムヤム)」ながやき。ほんで次は、食べ盛り育ち盛りの子供をかかえた家族向けの「マイキッチン」。そん次は、末子が一緒に食事をとらんなる時が人生転換の節目やき、子育て終了層をターゲットにした「Kinari(キナリ)」。3つのライフステージにおる女性に向けて、その暮らしの課題を解決する商品・情報・サービスを提供していくっちゅうことながぜよ。
また、この3つのカタログは、実は商品自体は3割も変えてないっちゅうき、そこがまたスゴイがよ。例えば、商品はおんなじタマネギやち、「YUMYUM(ヤムヤム)」じゃあ初歩的な切り方とか、簡単でおいしい調理法らあを紹介し、「Kinari(キナリ)」じゃあ、かたり専門的な知識やタマネギの種類による違いらあを紹介するっちゅう感じながやと。この徹底したライフステージ別暮らし課題解決力にゃあ、まっこと脱帽ながぜよ！
また、「命のスープ」で有名な辰巳芳子さんが、「生物と無生物の間」(福岡伸一著)っちゅう書籍を引用し、食の大切さを語られたっちゅうお話もご紹介いただいたがやけんど、そのお話も強烈に脳裡に焼き付いちゅうがやき。なんで人間は毎日食べにゃあイカンかっちゅうお話ながよ。
海岸の波打ち際の砂浜に砂の城があるがよ。ほんで、波が打ち寄せてその砂の城を壊していくがやき。けんどその都度、空から天使が降りてきて、砂の城を元通り作り直すがよ。これの繰り返し。それが人間の体やっちゅうがぜよ。人間の体っちゅうんは、実は自己が自分を日々壊していくっちゅうがやき。それを毎日の食べ物で治していく。これが毎日食べにゃあイカン意味やと。人間の体は、7ヶ月で全てが新しゅう生まれ変わるっちゅう話もあるがよ。つまり、人間と食べ物の関係を、自動車とガソリンみたいに考えたらイカンっちゅうことながやき。既に出来上がっちゅう体にガソリンを注入するみたいに食べ物を入れるがやのうて、日々壊れゆう砂の城みたいな体を修復するために食べ物が使われゆうがやっちゅうことながぜよ。いかに日々の食事が大切かっちゅうことながやき。
さらにそれもやっぱし、地産地消。日本人やったら出来る限り日本産で、出来る限り自分の身近でできた食品を食べるががえいっちゅう話は、そういう体と食の関係の話だけやのうて、CO2削減にもつながって、エコロジーやっちゅう意味もあるがよ。結局、自分が住んじゅう近くのもんを食べよったら、化石燃料を使うて遠くから運んだりする必要もないき、CO2削減につながるっちゅうことながやき。環境先進国イタリアじゃあ、消費者がそういう意識を持っちょって、安い遠くのもんより、ちくと高い地元のもんを選ぶっちゅう人が多いっちゅうがよ。日本人もそういう意識を持ってモノを買わにゃイカンっちゅうことながぜよ。とにかく、様々な意味でこぢゃんと深い学びになったプレゼンやったがやき。山本さん、まっこと素晴らしいプレゼンを、ありがとうございました。感触感触ながやき。
続いては、ご参加者の方々から様々なご質問らあが出され、水口先生の進行でディスカッションがあり、締め括りは水口先生の戦略提言ながよ。今回の提言は、「最善は最悪になる」。簡単に言うたら、以下の通りながやき。
現代文明の発展は、産業革命からスタートしたけんど、実はそりゅあ「石化燃料革命」やったがよ。そりゃあ結局、炭素社会を創っただけやったがやき。産業社会の最善と言われちょったもん・・・石化資源を大量に使うて生産効率を高める製造業、石化資源を大量に使うて流通効率を高める流通業、巨大な廃棄物を生み出しもって実施されゆう豊かな消費のリーダーらあが、低廃棄社会の中で最悪と呼ばれる時が来ちゅうっちゅうことながぜよ。
その後は、初めての懇親会ながよ。近くの会場、「ごちそう亭阿津満(あづま)」(港区赤坂3-21-5三銀ビルB1
TEL:03-3589-0709
http://azuma-web.com/)さんにて、有志のメンバーで、おいしいお料理をいただきもっておいしいお酒を酌み交わいて、ワシもいろんな方々とこぢゃんと語り合わいてもうたがやき。こちらのお店のご紹介はメンバーのキリンビールさんやき、もちろんキリンビールを飲みもって、ワシの送らいてもうた「司牡丹・土佐宇宙酒」もサービスさいてもうたがよ。ロマンあふれる馬鹿馬鹿しいばあ壮大なこのお酒に、皆さん大ウケやったがやき。
水口先生、まっこと素晴らしゅうてスゴイ会にご案内いただき、まっことありがとうございました。心から感謝申し上げますぜよ！
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック！
司牡丹酒造株式会社 
総会終了後も何名かで残って、いろいろ話しをしよったがやけんど、高木酒造の高木社長から、ちくと面白い「月焼き杯」の話しがあったがよ。何でも、月の土の成分と同じもんで作られた焼き物の杯らしいがやけんど、「土佐宇宙酒」にピッタリやないろうかっちゅうことやったがやき。確かに、月を眺めもって、月の土と同じ成分でできちゅう「月焼き杯」に「土佐宇宙酒」を入れて飲みゃあ、こりゃこぢゃんとえい気分の無重力酔いになれそうながぜよ。
「The Harimaya Bridge 〜はりまや橋〜」の撮影で高知に来られちゅう、東映系列の製作・配給会社(株)テイ・ジョイさんの方が当社に来られ、いろいろ打ち合わせらあをさいてもうたがぜよ。
。先月のカンヌでのエイベックス創立20周年記念パーティにてのセクシードレスでの発表は、スポーツ新聞各社に掲載され、こぢゃんと話題になったがが記憶に新しいがやき。しかもこの映画、なんと既に世界20数ヶ国から公開オファーが相次いじゅうっちゅう注目作ながよ。高知を舞台にした、しかもタイトルが「はりまや橋」っちゅう映画が、来年のカンヌ映画祭や、再来年のアカデミー賞に入賞するがも、決して夢やないがぜよ！
