5月22日(日)は、ワシが理事長を務めゆう「土佐学協会」(
http://tosagaku.cocolog-nifty.com/report/)主催の、「第5回土佐学大会」やったがぜよ。
ちなみに昨年の「第4回土佐学大会」についちゃあ、昨年の「
5月18日」と「
5月19日」のブログをご参照くださいや。
ほんで「第5回土佐学大会」は、高知県立大学永国寺キャンパス251番教室にて13時半からの開会やき、ワシゃあ12時半にゃあ会場に到着したがやき。
ほいたら既に高知県立大学清原ゼミの生徒さんらあが、受付らあの準備をバッチリやってくださっちょったがよ。
毎年のことながら、感謝感謝ながやき。
また、待望の「土佐学年報・第5号〜たまるか！土佐がはみかえる〜」が遂に完成しちょったがよ。
今回は長宗我部元親像のデザインで、外見も中身もこぢゃんとえいがやき。
ご担当いただきました坂本先生、まっことありがとうございましたぜよ！
ワシらあのこの1年間の集大成、62ページに及ぶ素晴らしい年報をご希望の方は、1冊300円(会員は1冊のみ無料)にてどなたやちご購入可能やき、ご希望の方は土佐学協会(高知市永国寺町5-15 高知県立大学文化学部体育学研究室
TEL:090-2896-6950 FAX:088-873-2895 E-mail:
tosagaku@el.u-kochi.ac.jp) までご一報くださいや。
さて今回の大会は、来年が高知が生んだ世界的な植物学者牧野富太郎博士の生誕150年やき、「土佐の植物のチ・カ・ラ！」(〜プレ牧野富太郎博士生誕150年〜)っちゅうテーマで、趣旨・目的は、土佐学に関する研究・調査の報告、意見発表を行うとともに、会員の交流を活発にし、会員相互の親睦を深めること、また広うに県民の皆様に「土佐学協会」とその活動を知っていただくことながよ。
13時の受付開始から、ぼちぼちお客様が集まりだいて、約30名の方々にご参加いただいたがやき。
13時半からは開会行事。
まずは成田十次郎会長さんのご挨拶。
続いては理事長のワシがご挨拶さいてもうたがやき。
ほんでいよいよ本大会のメインでもある「土佐の植物のチ・カ・ラ！」(〜プレ牧野富太郎博士生誕150年〜)っちゅうテーマで、3つの講演会のスタートながよ。
3人の講師の方々が30分講演され、10分間の質疑応答タイムもあるがやき。
まず最初は、高知県立牧野植物園の楠瀬雄三氏による「土佐の植物の特徴、植生」っちゅう講演。
まず楠瀬さんは、「土佐」と名のつく植物は、「トサノミツバツツジ」「トサノミズキ」など、約80種類もあるっちゅうがよ。
ちなみに「阿波」は7種類ばあ、「伊予」は10種類ばあで、おそらく「土佐」は、「琉球」に次いで全国で2番目に多いがやないかっちゅうがやき。
さらに高知県は、自然環境が独特やき、その環境に適応した個性的な植物が多いっちゅうがよ。
まず気候は、年間平均気温は16.6度で、全国で5番目に暖かいっちゅうがやき。
次に降水量は、高知市で2645mmとか、全国平均より800mmも多うて、ヤナセらあにいたっちゃあ4000mmと、全国でも最高クラスやっちゅうがよ。
また地形は、石鎚山や剣山などの高い山があって平地が少のうて、植生の「垂直分布」が見られるがが特徴的ながやと。
特に標高900mから1200mの「移行帯」は、カシもブナも生えん、モミやツガ林がある特異な植生帯やっちゅうがやき。
さらに地質は、石灰岩や蛇紋岩らあがあるらしゅうて、石灰岩地や蛇紋岩地の植物が生えちゅうがが特徴的やっちゅうがよ。
また、ハマエンドウやハマダイコンらあの、海浜の植物も多いがが特徴的やっちゅうがやき。
まっことあらためて、高知の植物は特徴的なもんが多いっちゅうことがよう分かったがぜよ。
2番目の講演は、高知県農業振興部産地・流通支援課の片岡明彦氏による、「土佐の花きの歴史と特徴」。
まず土佐における花き栽培の歴史は、寛永4年(1627年)に土佐藩士島田武右衛門が、参勤交代により江戸の伊藤伊兵衛からサツキを購入して、土佐山の福島弥作に栽培さいたがが始まりやっちゅうがよ。
明治、大正、昭和と、花き園芸の草創期といえる時代を経て、太平洋戦争勃発で栽培は中止になるがやき。
戦後は、戦前の品目の復活と新品目の導入の時期(昭和20〜26年)があり、その後はビニール利用開始と電照利用期(昭和27〜39年)、花き産地が県全体に拡大する時期(昭和40年代)、スターチスやシュッコンカスミソウのブーム(昭和50〜63年)を経て、平成元年以降はオリエンタル系ユリ台頭の時代になったっちゅうがよ。
一方、土佐の花きの特徴としちゃあ、県内農業産出額に占める出荷額は、合計が平成13年以降1000億円前後で推移する中、花きは平成21年に62億円の販売額ながやと。
花きの類別面積は、全体が541haのうち、96％の520haが切り花類で、2％の鉢物類は単価の高い洋ラン類が多い(平成19年)がよ。
全国から見た高知県産花きの位置づけは、日本全体で3506億円(平成21年)のところ、都道府県別で19位で全国の1.8％しかないがやき。
県内の主力の切り花は、推定で62億円(平成22年)のうち、37％がオリエンタル系ユリで全国2位の生産量、グロリオサは14％で全国1位の生産量やっちゅうがよ。
そんな中、新たな販路を求めて海外へ輸出し、グロリオサ系のミサトレッドが2002年オランダフロリアード金賞を受賞、ピュアブルーは2011年ドイツIPMエッセン最優秀を受賞と、2度も快挙を成し遂げたっちゅうことは、まっこと誇りにしてもえいスゴイことながぜよ！
3番目の講演は、株式会社ツムラ医薬営業本部流通戦略部特販課の野村秀一氏による、「土佐の薬草のチ・カ・ラ！」。
ツムラさんといやあ入浴剤が有名やけんど、現在そちらは別会社になって、カタカナの「ツムラ」は漢方の会社ながやと。
現在、日本の医療用漢方薬の8割のシェアを超えちゅうががツムラさんやっちゅうがやき。
高知県との縁としちゃあ、30年前にゃあ既に東津野村にて契約栽培地があったっちゅうがよ。
ほんで現在は、越知町を中心に、県内10数市町に契約栽培地が広がっちゅうがやと。
漢方の生薬の原料生産は、高知県が西日本じゃあ間違いのう一番の産地で、日本の西と東じゃあ栽培品目が違うき比較は難しいけんど、日本全体やち一番の産地やろうっちゅうがやき。
ツムラさんの中で一番っちゅうことは、つまり高知県は日本一の漢方薬草生産県やっちゅうことながぜよ！
このこともあんまり知られてないけんど、まっと自慢したちえいがやないろかのう。
高知県の契約栽培生薬としちゃあ、「山椒(サンショウ)」「柴胡(サイコ)」「枳実(キジツ)」の3つが中心ながよ。
ほんで、2010年度全国販売数量上位10処方の中で、第1位の「大建中湯」にゃあ配合生薬として高知県産「山椒」が使われ、3位の「抑肝散」にゃあ高知県産「柴胡」が使われちょって、さらに8位と9位の処方にも、高知県産「柴胡」が使われちゅうっちゅうき、こりゃスゴイがやき。
しかも「大建中湯」は、近い将来アメリカに輸出される可能性が大やっちゅうし、「抑肝散」は認知症予防になると言われちゅうき、これからの高齢化社会じゃあますます需要は増していくろうっちゅうがよ。
そう考えりゃあ漢方生薬は、高知県全体の産業の中でもまっこと数少ない、こぢゃんと将来性のある産業ながやないろかのう。
また講師の野村氏は、薬草の生産にゃあ、まずは「自然のチカラ」(気候・土壌・立地条件)が必要で、高知県はそれが適しちゅうっちゅうんはもちろんやけんど、さらに大切ながは「人」と「組織」と「みんなのやる気」で、そこも高知県は素晴らしいっちゅうて、講演を締め括られたがぜよ。
牧野植物園さん、県農業振興部さん、ツムラさん、まっことご協力ありがとうございました！
お陰様で、素晴らしい講演会になり、まっこと感謝感謝ながやき。
さて、ちくと長うなってしもうたき、この続きは明日のブログをお待ちくださいや。
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「県庁おもてなし課」(有川浩 著 角川書店 1600円＋税 平成23年3月31日発行)をご紹介しますぜよ。
