10月28日(金)は、まずは16時半から、司牡丹酒造の第102期の始業式やったがやき。
ウチは9月末が決算やき、そこで第101期が終わって、10月から新しい第102期がスタートしちゅうがよ。
ちなみにウチの創業は1603年で、会社設立は1918年やき、会社設立100年は来年の2018年ながやけんど、設立当初は半年が1期やった時期が何年かあったみたいで、ほんじゃき今期が第102期になるがやき。
ほんで、新たな期のスタートにあたって、経営方針らあの話をさいてもらうっちゅうことで、全社員に集まってもうて始業式を開催したがよ。
また前期の101期にゃあ、全国新酒鑑評会において最高位金賞を2年連続W受賞(2場受賞)や、世界最大の市販酒コンテスト「SAKE COMPETITION 2016」において「純米大吟醸部門」第2位を含む、主要4部門上位入賞っちゅう素晴らしい成績をおさめる快挙を成し遂げ、売上も見事に増収増益っちゅうことで、特別に佐川の鰻料理の名店「大正軒」さんにての開催ながやき。
まずは井上部長の司会にて開会し、山岡常務から前期についての数字的な示達があって、お次はワシからの社長示達ながよ。
ワシからは「国内経済・清酒業界の状況」「司牡丹 第101期の実績」「司牡丹 第102期の取組方針」らあについて、お話さいてもうたがやき。
次に「第102期のメインテーマ」として、「まず相手を慮(おもんぱか)り、そして念(おも)いを伝えよう!」っちゅう言葉を掲げさいてもうたがよ。
司牡丹の101期は、過去10数年間で最高の収益やったからこそ、こぢゃんと気をつけにゃあならんことがあるがやき。
そりゃあ、組織の崩壊は絶頂時に始まるっちゅうことながよ。
その最大の原因は「驕(おご)り」やき、ほいたら、その逆の「慮り」を徹底しょうっちゅうことながやき。
ちなみに「慮り」たぁ、「相手の身になって深く考える」っちゅう意味ながよ。
ここでワシから、実際に最近あった事例を取り上げて話さいてもうたがやけんど、こりゃあ誰が悪いとかっちゅう話やのうて、全員にまだまだ、あらゆる方向に対する「慮り」が足りん!っちゅうことながやき。
結局、面倒なことにどこまで対処できるかどうか、その積み重ねで企業間の差がつくがやないろうか?
取引先と自社、営業と業務、営業と製品・・・等々、お互いに無理難題を言い合うもんながよ。
たとえば、営業部は月初にすぐ納品したいけんど、製品部は月初に瓶詰めが集中して大変・・・等々ながやき。
ポイントは、いかに互いに「慮れる」かっちゅう一点しかないがよ。
全ての無理難題に対応せえっちゅう訳やないけんど、もし全ての無理難題を断っちょったら、今の司牡丹はなかった!といえるがやき。
社内的にも、社外的にも、他社よりかほんのチビッと面倒に対応できたき、他社よりかほんのチビッと売上が上がった!とも言えるがよ。
コンプライアンス遵守の上で、「可能なこと」か、「不可能なこと」かを考えにゃあイカンがやき。
たとえば、在庫がないっちゅう場合やち、そりゃあホンマにどこっちゃあにないがか?と考えにゃあイカンがよ。
ほんで、そりゃあ物理的に不可能なことながかと考え、もしかした面倒なだけやないかっちゅうて考えにゃあイカンがやき。
日本一のマーケッター神田昌典先生のメソッドに、「桃太郎の法則」っちゅうんがあるがよ。
こりゃあ、組織を動かす4つの役割があるっちゅう内容ながやき。
つまり、組織じゃあ異なる役割を担うた人らあが、異なる視点で日々業務に集中しゆうがやき、相手視点で伝えることを学ぶことが重要で、それが相手を「慮る」っちゅうことながよ。
図の通り、桃太郎は、リーダー=起業家・経営者。
イヌは桃太郎をサポートする実務者。
サルはル―ルを決めるがが得意な管理者。
キジは人間関係が得意な調整役・統合者。
それぞれのタイプによって、伝え方があるがやき。
桃太郎にゃあ、目的(=WHY)を伝えりゃあ伝わりやすいっちゅうがよ。
「なんでそれを実行する必要があるがか?」
イヌにゃあ、具体的な内容(=WHAT)を。
「具体的に何をやるがか?スケジュールは?」
サルにゃあ、やり方(=HOW)を。
「どんな作業が発生し、予算はどれっぱあかかるがか?」
キジにゃあ、人(=WHO)を伝えりゃあ伝わりやすいがやき。
「誰がやるがか?どんな配置にするがか?」
吉備(きび)団子っちゅうんは、人間関係の機微(きび)が分かった人に、人はついていくっちゅう意味やっちゅうがよ。
ところで、コミュニケーションで最も重要なポイントは、「伝わる」かどうかながやけんど、その「伝わる」かどうかは、言葉そのものよりか、その言葉の裏にある「念い」が重要になるがやき。
ナンボ話術が巧みやち、裏にある「念い」が不明確やったり弱かったりすりゃあ、伝わらんがよ。
逆に言葉は稚拙やち、裏にある「念い」が明確で強けりゃあ、心の深い部分に伝わるっちゅうことながやき。
現代は、過敏反応の時代、裏が透けて見えてしまう時代、不寛容の時代・・・等と言われよって、暮らしにくい時代と思われがちやけんど、そりゃあイコール、「念い」が伝わりやすい時代やっちゅうことながよ!
注意せにゃあならんがは、悪い「念い」も伝わりやすいっちゅう点ながやき。
かつてドン底やった司牡丹が復活できた理由を考えてみりゃあ、「平成蔵」導入による品質の格段の進化→品質を毎年ブラッシュアップ!→その「念い」を取引先に伝える→地ベタを這いずってでも売上を上げるっちゅう「念い」!(相手を「慮り」、あらゆる面倒に対応!)→その「念い」も取引先に伝わる!→好循環!っちゅう流れながよ。
つまり、復活の理由を端的にいやあ、品質のブラッシュアップをベースとして、相手を「慮り」、「念い」を伝えることができ、その「念い」にお取引先が応えて、売ってくれたからっちゅうことながやき!
ここで、前期(101期)のブラッシュアップの証明についてご紹介さいてもうたがよ。
まず、全国新酒鑑評会最高位金賞を、2年連続W受賞(2場受賞)の快挙!
世界最大の市販酒審査会「SAKE COMPETITION 2016」においちゃあ、「司牡丹・槽掛け雫酒」が「純米大吟醸部門」の第2位(「ゴールド」受賞)、「司牡丹・黒金屋」が「吟醸・大吟醸部門」の第5位(「ゴールド」受賞)、「船中八策・ひやおろし」が「純米酒部門」の「シルバー」受賞、「一蕾」が「純米吟醸部門」の「シルバー」受賞・・・と、主要4部門において上位入賞っちゅう快挙を成し遂げたがやき!
さらに・・・日本中・世界中の愛飲者の幾多の「悦びの声」が、最大の何よりの証明ながよ。
ほんで、今期(以降)のさらなるブラッシュアップについちゃあ、まず吟醸・大吟醸の火入れ前の入れ口にサーマルタンク(3基)を使うことにより、さらなる鮮度感アップとなるがやき。
また、「船中八策」の火入れ前の入れ口にもサーマルタンク(3基)を使うて、さらなる鮮度感アップとなるがよ。
また、2〜3年内にゃあ、社内に瓶貯蔵用の巨大冷蔵庫を設備する予定ながやき。
最後に、酒造組合理事長としての「念い」と、司牡丹社長としての「念い」についてながよ。
酒造組合理事長としての「念い」は、「ワインの世界のボルドーやブルゴーニュのように、『辛口のSAKEといやあ土佐酒!』と、世界中で当然のように言われるようにする!」っちゅうことながやき。
ほんで、司牡丹社長としての「念い」は、その「土佐酒」の筆頭に挙がるがが司牡丹やないとイカンし、そのためにゃあ、土佐の淡麗辛口をさらにさらにブラッシュアップし続けにゃあイカンがよ。
「食材の美味しさを下から押し上げる土佐の淡麗辛口の酒を、お客様の人生を豊かにするために醸す」・・・それが司牡丹(Tsukasa=Top、Botan=King of flower)やっちゅうことながぜよ!
だいたいこんな内容でワシの示達は終了し、その後は、「長期勤続表彰」、「無事故無違反表彰」らあがあり、17時半ばあにゃあ、第102期始業式は無事閉会となったがやき。
さてその後は、そのまんま「大正軒」さんにて、懇親会を開催したがよ。
まずは再びワシから、懇親会開会のご挨拶をさいてもうて、相談役(前会長)の乾杯のご発声ながやき。
「SAKE COMPETITION 2016」「純米大吟醸部門」第2位入賞の「司牡丹・槽掛け雫酒」を注ぎ合うて、みんなあで声高らかに乾杯し、宴席がスタートしたがよ。
さあそっからは、土佐の高知の大宴会、「おきゃく」の始まり始まりながやき。
名物の鰻の蒲焼きを筆頭に、刺身、鰹のタタキ、組物、餡掛け料理・・・と、次々と大皿の皿鉢料理が運ばれ、まずはそれらあをみんなあで一気に食べだいて、30分もせんうちに、アッチコッチで皿鉢がカラになっていったがよ。
さらに、「金凰司牡丹」のぬる燗が配られりゃあ、アチコチで席を立ちだいて移動が始まり、杯が飛び交う、献杯、返杯合戦も始まったがやき。
後半にゃあ、珍しいイタリアンのパスタの皿鉢も登場したがよ。
ワシも気持ち良うみんなあと杯をやり取りしまくり、アッちゅう間に立派な酔っぱらいになっちょったがやき。
こうして19時過ぎにゃあ、浅野杜氏の三本締めにて、大団円の中締めとなったがよ。
皆さん、まっことお疲れ様でした、ありがとうございましたぜよ!
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社