
ほんで今回のマーケティング講座は、水口先生の戦略アドバイスと、ゲストスピーチは、ナント!かのハーレーダビットソンジャパン(株)の奥井俊史社長ながよ。奥井社長の「ライフスタイルマーケティング」の素晴らしさは、水口先生からよう聴かされちょったき、ワシにとっちゃあ今一番お話しを聴きたかった方。こりゃまっこと楽しみながぜよ。
さてまずは、水口先生の戦略アドバイス、「単価ダウンの中のマーケティング」。まず水口先生は、あらゆる分野で単価ダウンが構造化されてきて、もはや利益がとれん構造になってきちゅうと言うがやき。家電は半年で3割の単価ダウン。もはや日本でつくると成り立たん。トイレタリーも年率15%で単価ダウンが進み、食品でも同様やと。
なんで単価ダウンかの理由、そのメカニズムは、まず人口減少、少子高齢化らあで「総需要マイナス」になったこと。さらに、激しい「需要分解」が起こっちゅうこと。さらに「流通の過当競争」が加わり、これらあのことから「単価ダウン」っちゅう現実が引き出されちゅうっちゅう訳ながぜよ。
ほいたらメーカーは、その「単価ダウン」っちゅう現実にどう対応すりゃあえいがか?まずは営業的にゃあ、松下電機の「超垂直立ち上げ」みたいに、とにかく圧倒的なスピードで売ること。そしてベストプラクティスを全営業に徹底させること。さらに「コ・ワーキング」、企業対企業の取組関係を構築することやと、水口先生はまず訴えるがぜよ。
次に、商品的にゃあ、新価値を持つマネの出来ん新製品をつくること。定番商品を革新し続けること。さらに売れるもんを欠品させんことやと。
ほんで、企業的にゃあ、とにかくブランド確立やと。経営哲学を持って、オリジナリティのある、無くなったら困る会社になることやと、言うがぜよ。
ほんで、水口先生は、6つの会社の事例を挙げて、解説してくださったがやき。
まずは「味の素」。この大企業じゃあ、高齢化らあにより、巨大店舗で大きいカートを引きずりもって山のような買い物をする客は、いずれおらんなると読んじゅうがやと。ほんで、ブランド化されたパッケージ商品じゃあもうダメやと。スーパーは、総菜業・宅配業になるやろうと読んじゅうと言うがぜよ。特に宅配についちゃあ、モスバーガーは既に170店が配達しゆうそうやし、セブンイレブンの鈴木さんも、地域の個人の顔が見える配達ビジネスに戻れと、檄を飛ばしゆうがやと。元々業務用に強い「味の素」は、既にそのための準備を進めゆうと。テーマは「良質食卓」、「カップルアゲイン」。店舗で作られた鮮度のえい品質のえい食品を、高齢者のカップルに向けて準備する。40人の専門家が準備を進めゆうらしいがぜよ。
続いては、「カゴメ」。2003年5月に、ミョーなマージンは廃止すると宣言した「カゴメ」。取引先スーパーらあはみんなあ、野菜ジュースは伊藤園に切り替えろと指令が飛んだがやと。これで「カゴメ」の営業は行くとこがのうなった。まさに背水の陣ながよ。そこから「カゴメ」の反撃が始まる。取引先個店の近くにトマト畑を作り、徹底して個店対応らあをするがよ。3年がかりで、ベストプラクティス、「カゴメ」しかできん非価格の需要創造戦略を成立させるがぜよ。
次に、「カルビー」。この会社は、鮮度管理のマーケティングが命。突っ込み営業は一切せんがやと。ポテトチップスらあは、製造日プラス45日で、お客様に食べてもらえるようにしゆうというがやき。ほんじゃき売れた分ばあ補充するっちゅうスタイルになるがよ。「カルビー」っちゅう会社は全国に7カンパニーあって、地域カンパニーの支店長はその地域の工場長も兼ねちゅうがやと。例えば、名古屋のカンパニーじゃあ、その地域最大の取引先「ユニー」の販売計画にピッタリ合わせた生産体制をとらせるっちゅうがぜよ。ほんでさらに、毎年9月15日から10月15日の間は、全国の取引先スーパーらあの経営者らあを、北海道のジャガイモ畑に招いて、イモ掘りしたり、勉強会したり、ワイン飲んでバーベキューをしたりするがやと。そこで自分で掘ったイモで作られたポテトチップスが、自分の店に届けられる・・・。こりゃ強力ながぜよ。
続いては、「マンダム」。流通政策を間違えて、一度ツブレたこの会社。どこの卸も相手してくれんようになって、取引先個店の店頭を強化するっちゅうマーケティングを徹底して、復活をとげるがよ。「生活者発・生活者着」っちゅうコンセプトの徹底は、スゴイもんながやき。例えば、中高生男子は、夏休みになると茶髪になり、学校が始まると黒髪に戻す。そういうナマの生活者の生活にピッタリ密着して、恐るべきパワーとリアリティで商品開発を進めるっちゅうがぜよ。どの社員も入社3年間は、店頭活動のみ。顧客接点を知らん人間は、どの部署もイランというがよ。いまや取引先100社からポスデータを預かるまで信用を勝ち取り、男性化粧品の分野じゃあ、資生堂らあじゃち及びもつかん存在になって、アジアでトップ、世界一と言える男性化粧品の会社になっちゅうがやと。
次は、「花王」。この大企業じゃあ、3年ごとに、エリアごとに、35500人の消費者調査を実施しゆうがやと。ほんじゃき、例えば、藤沢のお客様は何でダイエーで洗剤を買わんがかっちゅうようなことまで、全て把握した上で、本部提案はもちろん、個店提案の「ワンストア・ワンマーケティング」まで行う。これが「KMS」(花王マーチャンダイジングサービス)ながよ。これにより「花王」は、全国ベストプラクティスを実現しちゅうがよ。
最後は「ユニチャーム」。四国川之江の紙の会社やったこの会社。いまやオムツやナプキンらあの4つのカテゴリーじゃあ、世界のP&Gも花王も勝てんっちゅう強力な会社になっちゅうがやき。会社の理念は「尽くし続けてナンバーワン」。こんなお客様のこの需要と決めた分野で、進化していくお客様に常について行く。粘り強うて地道な、開発営業ながよ。全国の全セールスから毎週トップ10を選び、TV会議で成功事例を語らせる。それを全支店の全員が見て、すぐに自分の現場に落としこむ。このスピード対応はスゴイもんがあるがやき。
6社の先進的な活動。まさにそれぞれの企業の血のにじむような地道な活動の中から初めて生まれてきた、それぞれの企業ならではの感動的な戦略ながやき。まっこと、日本酒業界やち、甘えたこたぁ言いよりけにならんぜよ!まだまだやりようは、ナンボじゃちあるがやき。
さて、長うなってしもうたき、ハーレーダビットソンジャパン(株)奥井俊史社長の「ライフスタイルマーケティング」についちゃあ、明日のブログにゆずるぜよ。この講演も、まっことこじゃんと勉強になる内容やったきに、明日も楽しみにしちょってや。
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