
ちなみに「旬どき・うまいもの自慢会」たぁ、天寿(秋田)浦霞(宮城)大七(福島)澤乃井(東京)桝一(長野)真澄(長野)花美蔵(岐阜)満寿泉(富山)小鼓(兵庫)司牡丹(高知)窓乃梅(佐賀)千代の園(熊本)の、全国の地酒蔵元12社で立ち上げたネットワーク組織。12ヶ所各地で旬の食材を毎回取り上げ、旬の日本酒とともに楽しむ会を年4回、「秋分」「冬至」「春分」「夏至」に同日開催し、地産地消運動を推進しもって、日本酒の需要振興も図っていこうっちゅう運動ながよ。
また既に12社は、各地の旬のうまいもの情報を発信するブログも立ち上げちょって、司牡丹が担当しちゅう「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」(http://tosa-no-umaimono.cocolog-nifty.com/blog/)は、毎月2回ばあ更新しゆうがやき。こちらのブログもなかなか面白いきに、是非ご覧くださいや。さらにそれらあを統合するホームページ(http://umaimonojiman.jp/)も稼働中で、総合的な情報発信も行いゆうがぜよ。ほんで、来年にゃあ全国40県以上を網羅し、ゆくゆくは日本全国の旬のうまいもののポータルサイトを目指すっちゅう、壮大な計画を持っちゅうがやき。
その壮大な夢の、記念すべき第一歩が、一昨日の「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」〈第1回秋の集い〉やったっちゅうことながよ。ちなみに今回は、準備不足の都合らあもあって、4蔵元は別の日の開催になったけんど、司牡丹も含めた8蔵元は、各地でこの日に同日開催したがぜよ。
さて、「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」〈第1回秋の集い〉のテーマは、「産地直送の清水サバと秋のひやおろし」。会費は7500円で、参加者はワシらあ司牡丹のスタッフ5名も含めて61名。予定の18時半をチビッと過ぎて、まずはワシからの開会の挨拶。引き続いて、この日の主役清水サバの産地、土佐清水市西村伸一郎市長の乾杯のご挨拶。西村市長さんは、この日の朝に活〆めされた超新鮮な清水サバを、3名の土佐清水市役所の皆さんとともに会場まで届けてくださり、ナント20尾をご寄贈くださったがぜよ。まっこと、感謝感謝ながやき。

「司牡丹・永田農法・土佐清水産〈風鳴子〉純米吟醸酒」にて、乾杯と同時に開宴。酒器はロングタイプのグラスで、温度は「花冷え(10℃程度)」ながよ。この酒に合わせるお料理は、「和付出し 三種盛」(サンマ塩焼き・流れ子煮・キノコと野菜の白和え)。

ここで、この日の調理を担当してくださった和食料理長の町戸太氏より、お料理メニューのお話しをいただき、その後はワシが「和付出し」と「風鳴子・純米吟醸酒」の相性について、簡単に解説。この酒の生命力みなぎる旨みが、脂ののったサンマ塩焼きの旨みとバッチリで、サンマの美味さを見事に倍増さいて、口中に膨らまいてくれるがやき。また、流れ子煮とは、チクと濃いめの味付けをスッキリと洗い流してくれ、また流れ子を食べとうなり、食べたらまた酒を飲みとうなり・・・っちゅう感じで、止まらんなりそうな組み合わせやったがぜよ。

続いては、待ってましたの「捕れたて産地直送・清水サバ」と「司牡丹・生鮮酒〈秋〉ひやおろし純米酒」(グラス・「涼冷え(15℃程度)」)が出され、西村市長が清水サバの「うまいもの自慢」をタップリ語ってくださったがよ。

サバのブランドとしちゃあ関サバが有名やけんど、こちらは真サバ。対して清水サバはゴマサバながよ。本来ゴマサバは、真サバと較べたら格下とされちゅうがやけんど、清水サバだっけは別格で、関サバに勝るとも劣らん美味しさやと、プロの料理人らあからも絶賛される、サバのブランド品ながやき。美味しい上に、関サバと較べたら格安ながも魅力ながよ。足摺岬沖の岩礁域にのみ生息しちゅうゴマサバを、独特の一本釣り漁法で釣り上げ、出荷直前に活〆めにされ、丁寧に血抜きされて氷づめにして運んだもんだっけに、「清水サバ」っちゅうブランドが冠せられるがぜよ。
魚の種類だっけのブランドやのうて、人の技のこだわりも加わって美味しさを約束する、トータルなブランドやっちゅうことながよ。一年中捕れるけんど、旬は秋から冬にかけて。一番美味しいがは11月頃かららしいがやけんど、9月末のこの頃は旬の走りっちゅう訳ながよ。西村市長は、一番美味しゅうない6月に、あちこちの知り合いに清水サバを贈るらしいがやき。一番美味しゅうない時でこの味ですっちゅうことで贈るがやと。清水サバの美味しさに対する自信の程がうかがえるエピソードやと思わんかよ?
さて、そんな自慢の「清水サバの刺身」の味わいは、まずはコリコリっとした食感と歯応えが魅力ながよ。ほんで、口の中で雄大な太平洋が広がるみたいに、独特の甘みがじんわりと膨らんでゆくがやき。この甘さをより生かすにゃあ、タップリの仏手柑(ぶしゅかん)を搾りかけて、醤油はホントちょびっととワサビで。確かにこりゃあ、格別な美味しさぜよ!この甘みが残っちゅううちに、「純米ひやおろし」を口に含む。ひやおろしの熟成したタップリの旨みが、清水サバの甘みに相乗効果として加わり、ほいたら再び雄大な太平洋が、口中に膨らんでいくがやき。こりゃあゲニしょうまっこと、こじゃんち美味いぜよ!この食と酒の出会いに感謝を捧げとうなる、これぞ秋の「口福」っちゅうもんながよ。


さて続いては、本日の特別イベント。まずはワシが、本日の特別出品酒について、解説をしたがやき。司牡丹では、毎年開催される「全国新酒鑑評会」に出品される大吟醸酒(本醸造大吟醸)の、さらにひとつ上のランクとして、「純米大吟醸原酒・斗瓶囲い」の「深尾(ふかお)」っちゅう特別限定商品を、年末の12月にごく少量のみ発売しゆうがよ。ちなみに「斗瓶囲い」とは、最高ランクの純米大吟醸のさらに最高の部分のみを抜き取って、1升瓶10本分の容量の1斗瓶にて低温保存管理しもって大切に囲うた、まさに秘蔵中の秘蔵の酒ながやき。今回は、その秘蔵酒を、発売前の秋のひやおろしとして、特別に斗瓶のまんま会場に運び込んだがぜよ。


さて、この「斗瓶囲い純米大吟醸造ひやおろし」(グラス・「涼冷え(15℃程度)」)を飲んだ皆さんからは、その芸術ともいえる華やかな吟醸香と比類なきまろやかさで膨らむ味わいに、感嘆の溜め息がもれよったがやき。この酒に合わせる料理は、「土佐ジロー鶏のスープ・ロワイヤル仕立て」。地鶏のダシの洋風茶碗蒸しみたいな料理やき、やさしい旨みとクリーミーでホンワリやわらかな風味が特徴ながよ。料理と合わせるがはなかなか難しいタイプの、香りがこじゃんと華やかな大吟醸も、こういうやさしい旨みの料理なら結構イケルがぜよ。

次にゃあ「捕れたて産地直送・清水サバの叩き」が登場。合わせる酒は、「船中八策ひやおろし純米原酒」をグラスで、飲用温度は「涼冷え(15℃程度)」ながよ。表面を軽くあぶった清水サバの叩きは、独特の甘みに芳ばしさが加わり、そこに仏手柑の酸味、おろしショウガの辛み、ポン酢の味わいらあが一体となって、口中に見事にたなびいていくがやき。こりゃまた刺身の美味しさとは別の世界の、新たな味わいのワンダーランドぜよ。ここに「船中ひやおろし」のドッシリとリッチな旨み!美味しさのワンダーランドが2倍にも3倍にも、さらに広がって、まっことこれぞ日本人、土佐人に生まれた幸せぜよ!


続いては、「じゃがいもとキノコのグラタン・鴨のローストと深谷ネギのコンフィー添え」に「司牡丹・本醸造樽酒」をグラスで「常温(20℃程度)」で。キノコの風味がクリーミーに口中で膨らんでいくところに、樽酒の木の風味が加わりゃあ、まさに土佐の山中で森林浴をしゆうみたいに、木の風味を全身で感じることができるがやき。キノコは木の子やき、木の風味があるき、似た風味を持っちゅう樽酒たぁ、抜群の相性ながよ。





次は「清水サバの味噌煮」と「山廃純米かまわぬ」の「人肌燗(35℃程度)」をお猪口で。あっさりめの味噌の風味にショウガを効かいて、清水サバの旨みをうまいこと引き出しちゅうがよ。まだ昼間は暑さが残っちゅうし、会場は熱気に包まれちゅうきに、ぬるめの燗で合わいてみたがやき。山廃独特の酸味と幅のあるコクが、清水サバの煮込んだ旨みとバッチリやったがぜよ。

ここで急遽、土佐清水市漁業協同組合の吉村係長から御礼のご挨拶。この日の清水サバを活〆めにした方としちゃあ、どういたち一言ご挨拶したかったらしいがよ。目に涙をためて感激いっぱいのご挨拶にゃあ、ワシもジーンときたがぜよ。

ほんで、締め括りは「清水サバの押し寿司」。これの美味しさは、もはや土佐人にゃあ説明不要じゃろう。サバの旨みと酢の風味は、まっこと見事なまでに調和するがやき。

さて宴たけなわながら、お開きの時間。中締めのご挨拶は、近森病院さんの世界的な心臓外科医、入江先生ながよ。入江先生は、密かに、若手の日本酒ファンを増やすことをミッションとされちょって、司牡丹ファンクラブ近森病院支部を作ってくださっちゅうがやき。

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