さて、第2部のワシの講演「俯瞰的学問としての『土佐酒学』のイメージ」終了後は、第3部「土佐学に期待する」と題して、4名の発表者が壇上に上がったがよ。司会は、成田十次郎氏（高知学園理事長）。その4名の発表者たぁ、以下のお歴々ぜよ。
●橋井昭六氏（高知新聞者相談役）
●鈴木尭士氏（高知大学名誉教授）
●坂本世津夫氏（高知大学教授）
●宮川敏彦氏（農山村文化研究家）
まず橋井氏は、「土佐学協会」に対して、以下の4つを提言してくださったがやき。
�〜擴崚�になったらイカン、的を絞れ。
��研究結果が、地域の方々に役立つもんにせにゃあイカン。
��世間一般で言われゆうような常識や、固定観念に捕われたらイカン。
�ち換馘�にも特異な土佐の気象の総まくり、図録を作って欲しい。
続いて鈴木氏は、以下の4つを提言してくださったがよ。
�〇唆�:土佐の「モノづくり」
高知の産業にゃあ、実は日本一や世界一が結構あるがよ。こういうノウハウらあを勉強して、どうして彼等が日本一や世界一になれたからあを、調べあけたらどうかっちゅうがやき。
�∧顕�:「手」と「足」の文化
子供らあに対して、小刀で竹トンボを作ったりっちゅう「手」の文化や、脳の発達のために欠かせれん、二足歩行の「足」の文化を伝えていくことらあは、いかにも土佐から発信するにふさわしい分野ながやき。
��人:寺田寅彦の総合的・俯瞰的研究
最近見直されつつある寺田寅彦は、文理融合の稀有な人やったがやと。複雑系の科学の創設や、「ゆらぎ」の研究、擬似周期性の発見、カオスの学問への発展等々、まさに総合的・俯瞰的な方やったがぜよ。これまで全く別個やと思われちょった学問が、どっかで結び着く・・・これが複雑系であり、俯瞰的な学問っちゅうことながよ。こういうカタチこそ、これからの学問の方向性ながやき。
�ご超�:環境対策、環境にやさしいエネルギー、環境教育の発信等、環境問題については、南海大地震への防災対策も含め、まさに土佐で研究していくべき内容ながやき。
次に坂本氏は、何ちゅうたち一番は、土佐に住んじゅうワシらあがもっと土佐のことを知って、ほんで幸せになることやと言うがやき。さらに次世代の人々をどう育てるか、やと。
果たしてワシらあは、ホンマに土佐のことを理解しちゅうがやろうか？単に知識として知ることと、知恵として生きる糧にまでできることとは違うがやと。人々に語れるまでなれりゃあ、知恵ながよ。それは自分の中で理解して、使えるっちゅうことやき、知恵ながぜよ。みんなあで関わって、土佐を語れるようになって、それを次の世代に伝えていこうや。ワシらあ自らが、それを体で示して行かにゃあイカンがぜよ。
最後に宮川氏は、地域の産業や文化らあを、地域のレベルで、一緒になって学びながら、切り拓いていきたいと言うがやき。例えば、絶滅が危惧されちゅう産業や文化らあを、その地域の学校単位で子供らあと一緒になって調査し、整理して、次の世代につないでいくことが大事やないかと言うがぜよ。
こうして、「土佐学協会」発会集会も無事終了。たくさんの方々に、ご入会いただいたがぜよ。まっことありがたいことながやき。感謝感謝ぜよ。
その後は、後片付けや、ちょこっと理事会をやって、理事メンバーと入会者の中から参加希望者も一緒に、交流会を開催したがよ。会場は、副理事長の広末さんにお願いして、「ひろめ市場」を予約しちょいてもろうたがよ。ワシゃあ「ひろめ市場」が予約できるらあて、知らざったがやき。今回は、「ひろめ市場くうてや」（高知市帯屋町2-3-1
TEL:088-820-6510）さんに予約を入れてもろうちょったがよ。こりゃあ使えるがぜよ。
集まってくださった10数名の皆さんと一緒に、酒を酌み交しもって語り合やぁ、いろんな斬新な意見が噴出してくるがやき。ワシの「高新文化教室」「土佐酒道入門」講座の生徒さんでもある、常連の原さんも参加してくれちょって、原さんからは「土佐の地図が大事や」っちゅうご意見をいただいたがよ。これからは会議をする時らあにいっつも、高知県の地図を貼り出すようにしちょかにゃあのう。
ほんで、その地図の中に、例えば各地域の産物や、絶滅危惧文化や、各地の蔵元や文化施設や、はたまた気候風土や、隠れた絶景ポイントらあを、全部網羅しちょきゃあ、こりゃあこじゃんと便利な「土佐学万能地図」が出来上がるがやき。原さん、こじゃんとありがたいアイデア、まっこと感謝感謝ぜよ！
しかし、ワシみたいに「学」っちゅうもんから縁遠い人間が、「土佐学協会」の理事長らあてまっこと荷が重いがやけんど、任命されたからにゃあ精一杯やりますきに、皆さんお力添えを、何卒よろしゅうお願い申し上げますぜよ！
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