昨日はこじゃんといろいろあって、中身の濃い1日やったがぜよ。
まずは午後12時半から1時間ばあ、高知県酒造組合にて、(株)博報堂MD戦略室ブランディングプロデューサー木下富美子さんを講師にお迎えし、「土佐宇宙酒のブランド戦略について」っちゅうテーマで講習会が開催されたがよ。この講習会は、「土佐宇宙酒」に対する「高知商工会議所」の補助事業の一環として開催されたもんながやき。
高知県酒造組合の事務所会議室に10人ばあの酒造組合メンバーが集まって、さて講演の開始ながよ。まず最初は木下さんの自己紹介、続いてはいくつかの前提事項の確認をしたがやき。課題は、日本酒離れに対する危機感。目的は、土佐の酒のPR効果を狙うこと、新たな顧客層への認知拡大が目的。ターゲットは価値のあるもんにゃあ、それに見合うた価格を支払うっちゅう考えの層。特に時間と消費力を持っちゅう大都市圏の団塊世代。具体案としちゃあ、本年度は販路開拓として、東京と大阪で展示会らあを実施した。ロシアとの契約の関係で、マス広告は実施できんっちゅうこと。以上の点をまず確認し合うたがやき。
続いては、ブランドとは何かっちゅうお話し。ブランドたぁ、顧客の期待と組織の約束がシッカリ握手しちゅう状態やと、木下さんは言うがよ。それは、企業(組織)がブランドを通じて何を約束するかを明確にし、顧客の期待に応え続けることであり、顧客との間に長期的な揺るぎない精神的な関係(絆)を構築することやと言うがぜよ。ほいたら「土佐宇宙酒」の約束たぁ何ながか?顧客はどんな期待を抱いちゅうがか?その期待に対してどんなことを約束するがか?どう美味いがか?なんで美味いがか?・・・らあを考えていかにゃあイカンと言うがやき。
ほんで、ブランドづくりにゃあ、考慮するべき3つの要素があって、それは「ファクト」(事実。他にゃあない、「ならでは」の価値、選択の理由。)、「ターゲット」、「差別化」の3つながやけんど、まずは「土佐宇宙酒のファクト」についてながよ。木下さんは、資料やら新聞記事らあから宇宙酒についてのいろんな事実を列挙され、これらのファクトをどう編集し直して発信するかが大事やと言うがやき。
ブランドたぁ、お客様が感じるユニークな価値の総体やき、そりゃあピラミッド型に、3つの価値に分かれちゅうがやと。下から、「属性・事実(=強み・意志)」(このブランドがカバーする製品やサービスの特徴)、「機能価値」(このブランドが顧客に提供する物理面・機能面での効用)、「心理価値」(このブランドを使うことがもたらす心理満足)の3つながよ。ほんでこの第1段階は、企業にとっちゃあ「識別機能」であり、生活者にとっちゃあ「認知」ながやき。第2段階は、企業にとっちゃあ「品質保証」であり、生活者にとっちゃあ「信頼」。第3段階は、企業にとっちゃあ「企業目的」で、生活者にとっちゃあ「期待・愛着」やと。ほんで、この第3段階まで達してはじめて、「強いブランド」になることができると言うがぜよ。そんな考え方でもって、「土佐宇宙酒のファクト」を整理していかにゅあイカンっちゅうがやき。
お次は「土佐宇宙酒のターゲット」。団塊世代を攻略するにゃあ、まず年寄り扱いをせんこと。「団塊世代の方々いらっしゃい!」みたいに一言でくくらんこと。知的なこと、「若いですね〜」や、貧乏臭うない(ゴージャスやない)ことがポイント。後は、意外と変化が好き、まかせること(自主性を活かす)、情報縁を大事にしちゅう・・・らあが挙げられるがやと。
さて続いては、「差別化の方法」について。これにゃあ「商品自体の機能で差別化」(明らかに健康にえい・・・とか。)、「商品自体の話題性で差別化」(信頼できる情報源から得られた情報・・・とか。)、「商品自体の価格優位性で差別化」(品質の割に安い・・・とか。費用対効果。)、「商品自体の接触・購入の簡易性で差別化」(買いやすいとか、選びやすい・・・とか。)らあの、主に4つの方法があると紹介されたがよ。ちなみに3番目の「価格優位性で差別化」の中にゃあ、「費用対私効果」っちゅうんもあって、私にとって、品質の割に安いかどうかっちゅう考え方で、これが創りあげれたら強いっちゅう話しやったがやき。
次は、「土佐宇宙酒のコミュニケーション」について。まず、コミュニケーション(伝え方)の新たな潮流としちゃあ、「ライブマーケティング」と「検索連動型広告」があると。ほんで「ライブマーケティング」たぁ、「見せる」広告から「まきこむ」広告へっちゅうことながよ。もはや大企業といえども、テレビCMだっけやって終わりじゃっちゅうようなやり方は通用せんと。緻密にブランド戦略を構築して、例えばある珍しい体験ができる店を準備して、ウェブ上にそれを話題にする核となるサイトをつくって、そこで話題にさいちょいて、その話題になっちゅうという事実をマスコミに取材さいて報道させる・・・とか、そういう体験でまきこむ仕掛けが必要やっちゅうことながぜよ。
もう一つの「検索連動型広告」は、ヤフーとかで検索されそうな言葉を買うっちゅうことながよ。福井の懐石料理店「萩」の「焼きサバ寿司」は、この方法の成功事例として有名ながやき。
最後に「土佐宇宙酒のこれから」について。デザインの再考や香味のさらなるレベルアップ、売り方による希少価値づくりらあが、まだまだ必要やと、指摘されたがやき。売り方やったら「○○する時、宇宙酒を!」とかっちゅう売り方を仕掛けるとか。例えば、企業が何かのプロジェクトを立ち上げる最初のキックオフの時らあに、宇宙酒で乾杯をすりゃあ成功する・・・とかっちゅうことながよ。ほんで、土佐じゃあみんなあそうしゆうとか。そんな事例をつくり上げて、それを報道してもらうっちゅうようなことながよ。
ほんで、一番のポイントは、消費者を楽しませる演出やとして、締め括られたがやき。例えば、売り場に宇宙酒が単に17種類並んじょったち、それだっけじゃあ買いたいたぁ思えんと。どう売り場を演出すりゃあ楽しゅうなって、思わず買いたいと思うかっちゅうことながぜよ。
まっこと、おっしゃる通りながやき。こじゃんと足るばあのヒントをもろうたがよ。木下さんにゃあ、感謝感謝ながやき!
続いては14時〜16時まで、同じ講師の木下さんの一般企業向けの地域ブランドセミナーにも参加したがやき。テーマは「地域ブランドの正しい仕込み方」(〜博報堂プロデューサーが全国の成功事例に共通する「公式」を直伝〜)。会場の高知商工会館2階宝の間にゃあ、50人ばあの参加者が来られちょったがやき。
ほんで、まずは「ブランドとは何か?」っちゅう話し。ここは前記の話しとかなり重なるき、省くけんど、今回の講演は時間に余裕があったきに、いろんな企業の事例らあも豊富で、一層分かりやすかったがやき。例えば、ブランドは生活者の様々な接点の総体として形成されるっちゅう事例で、マッキントッシュの話しが出たがぜよ。マックは、明らかにユーザーのイメージまで明確にしちゅうと言うがよ。ほんで、店頭でどんな風にディスブレーされるかまで考えられちゅうと言うがやき。ほんじゃき、外箱の段ボール箱のデザインまで、ディスプレーされた時のことを考えてデザインされちゅうと言うがぜよ。
また、スターバックスコーヒーの事例は、広告を出さん替わりに、お店の1店1店が広告ながやと。お店における香りや音楽、従業員の言葉や行動、サービスまで、全てをコントロールしゆうと言うがぜよ。こりゃなかなかスゴイことながやき。
次に「地域ブランドづくり」のヒントとしても、いろんな事例が挙げられたがよ。例えば、高知の「四万十ドラマ」の取り組み。デザイン管理、人を動かすストーリー、現場から発想する現場主義らあが、徹底されちゅうと言うがやき。地元の高知新聞で作った紙袋らあのアイデアも秀逸やっちゅうがよ。この袋を見た人は、大抵「それ何?」と質問すると。ほいたらそれが、クチコミを誘発する仕掛けになるっちゅうことながよ。そういうキッカケになるツールを作っちょきゃあ効果的やっちゅうことながぜよ。
他にも、地域の資産に新たな光を当てた「佐世保バーガー」の事例、地域を活かすソフトに投資する、福井市の「おいしいキッチン」の事例、外部の力を地域に活かす、静岡の「ランデブープロジェクト」の事例、ターゲットと地域をつなぐ山梨県アルプス市商工会議所の事例らあが挙げられたがやき。
ほんで、木下さんは、ブランド視点で地域活性化を目指す「地ブランドPRO」を開発しちゅうがやけんど、それは日本人一人一人にとっても意味のあることやと言うがぜよ。21世紀の日本に必要ながは、「東京と地方」「都会と田舎」っちゅう二極発想から本質的に脱却し、日本中に独自の付加価値を提供できる地域が自立しちょって、国民一人一人が自らの価値観で人生を過ごす場所を選べるような、そんな世の中やないろうかっちゅう話しで締め括られたがやき。
まっこと、宇宙酒に限らんと、マーケティング戦略や自社ブランドづくりらあについてのヒントも足るばあもらえて、こじゃんとありがたい講演やったがよ。木下さんにゃあ、心から御礼申し上げますぜよ。
さてその晩は、司牡丹高知支店で月1回の酒屋さんの勉強会、「土佐酒道会」第98回研究会やったがぜよ。ちなみにこの会についての詳しゅうは、ブログカテゴリー「土佐酒道会」を参照してもらいたいがやき。
ほんでまずは、恒例の利き酒ながよ。今回の出品酒は、下記の通り土佐酒の「ひやおろし」4種類やったがぜよ。
●美丈夫・麗ひやおろし(純米吟醸酒)
●南・八反錦ひやおろし(吟醸酒)
●亀泉・高育63号ひやおろし(純米吟醸原酒)
●土佐金蔵ひやおろし(純米酒)
●船中八策ひやおろし(純米超辛口)
最初はチクとお酒が全部冷えすぎちょって、味も香りもハッキリせんかったけんど、時間とともにお酒の温度が上がってくりゃあ、どのお酒も香味が開いてきて、香りは華やかに、味わいにゃあ膨らみが出て、こじゃんと良うなったがやき。日本酒の飲用温度の違いによる香味の変化を、改めてハッキリと確認できた利き酒やったがぜよ。
その後はいつも通り、おススメ書籍の紹介らあをして、メインの会員ディスカッションながよ。今回のテーマは、今後の「土佐酒道会」の活動全般についてやったがやき。「酒道会オリジナル宇宙酒」のブランド構築のアイデアらあについてが話され、「宇宙酒・立ち飲みワンダーランド」らあてアイデアまで飛び出して、なかなかディスカッションは盛り上がったがよ。
さて、この日の会が終了したがは、おおかた23時近く。昼間の講習会からの長丁場、内容の濃さも手伝うて、こじゃんと脳味噌の運動になったがぜよ!
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