2007年05月29日

「土佐学協会」で佐川のお茶の研究ぜよ!

 昨日は、ワシが理事長を務めゆう「土佐学協会」(http://tosagaku.cocolog-nifty.com/report/)の中の「土佐のお茶研究会」の関係で、佐川町役場とJAコスモス、さらに佐川のお茶の現地を訪ねる研究会やったがやき。ちなみに「土佐学協会」についての詳しゅうは、 「4月18日」のワシのブログの「第1回土佐学大会」についてをご参照くださいや。

 さて、午後1時にゃあ、協会の副理事長で「土佐のお茶研究会」の座長を務めゆう高知大学教授の坂本世津夫先生と、理事の高知短期大学助教授の水谷利亮先生が、佐川の司牡丹本社に来られ、一緒に佐川町役場を訪ねたがやき。ほんで、産業振興課の下川さんと和田さんと合流。合計5人でJAコスモス営農指導課の鮑(ほう)さんを訪ね、みんなあで佐川のお茶、特に放棄茶園を中心に視察して回ったがやき。放棄茶園
放棄茶園2
今回の視察は、水谷先生プランニングのプロジェクトの一環ながよ。土佐学協会や高知の大学、高知県庁や佐川町やJAらあが連携・協働して、「佐川町・花ばん茶の里づくり事業」を行うっちゅう計画で、今回視察して回ったっちゅうことながやき。

 お茶は、4月末頃から5月初旬にかけて一番茶をつみ、その後二番茶、三番茶をつんで、秋に花が咲く頃に番茶用の茶つみをおこなうがよ。そん時、茶花も一緒につんだもんを「花茶」っちゅうらしいがやき。ほんで、つんだお茶は各家庭の釜で焙り、沸騰さいた鉄茶瓶の中に入れて番茶として楽しむがやけんど、その年に飲みきれんかったお茶の葉は保存しちょいて、2年もん、3年もんにして、飲む前にもういっぺん焙って楽しみよったっちゅうがよ。これが、何とも風味が良うて、こぢゃんとおいしかったっちゅう話しから、このプロジェクトが発案されたがぜよ。

車1台がようよう通れるばあの道をごとごと行きもって、あちこちの茶園や放棄茶園を視察して回り、鮑さんからいろんな興味深い話しらあを聴かいてもうたがやき。

「放棄茶園は数年経ちゃあ、笹らあが生えくすぼって、一見ただの竹やぶで、とても元は茶園やったたぁ思えんがよ。けんど、お茶はこぢゃんと生命力があるき、枯れたように見えたち、しっかり生きちゅうがやき。例えば、山火事らあがおこって、辺り一面が丸焼けになったら、一番最初に生えてくるがは、お茶やっちゅうがぜよ!」

「愛媛大学かしらんのある先生が高知のお茶の遺伝子らあを調べたらしいがやけんど、それによりゃあ、高知のお茶が日本で一番古いお茶やったっちゅうがやき。」

「佐川のある場所に、こぢゃんと古いお茶の木があるらしい・・・。」

 高台に登って、佐川の風景を一望しもって、そんな興味深い話しをいろいろ聴きゃあ、まっこといろんな事業ができそうな気になって、ワクワクしてくるがやき。今年一部放棄された茶園
高台から佐川を望む
岡林さんの茶園













岡林さんの茶園2
岡林さんの茶園3
茶つみ中の岡林さん












 司牡丹の本社に併設されちゅう「司牡丹・酒ギャラリー・ほてい」でも販売されゆう、岡林製茶(高岡郡佐川町黒原1535 TEL:0889-22-9103))の岡林さんの茶園も視察さいてもうたがよ。ここは、山の上の端で、地形が擂り鉢状になっちょって、他のところから完全に隔離されたような場所ながやき。こりゃあこぢゃんとえい場所やし、やり方によっちゃあ、ここの場所のお茶だっけで高級ブランド茶を創り出すこともできそうながよ。丁度岡林さんは、茶つみをされよったがやけんど、ちっくと手を止めてもうて、いろいろお話しを聴かいてもうたがやき。なかなか人手ものうて、年もとったきに、こんなえい場所の茶園やち、一部は放棄されちゅうっちゅうがよ。まっこと、早急になんとかしちゃりたいもんながぜよ。

JAコスモスで打ち合わせ
 一通り視察を終えて、JAコスモスにもんて来て、ちくと打ち合わせ。さらにいろんなお話しを聴かいてもうたがよ。結論的に言やあ、単なるカブ飲みするだっけのドリンクとしてのペットボトルのお茶を一番下の裾野として、ピラミッドの一番上を「茶道」の世界と考えりゃあ、その間の「お茶をいれて楽しむ」っちゅう世界を創り出さにゃあイカンろうっちゅうことながやき。生活者が楽しんでできるような、こぢゃんとおいしいお茶の楽しみ方っちゅう「生活提案」と共に、佐川のお茶が高品質な理由も付けて、キチンとブランド戦略を構築して実践していきゃあ、これからの時代の流れを考えりゃあ、十分「ブランド化」は可能やないろうかのう。



「かえで庵」で懇親会
 その後は、JR佐川駅前の「かえで庵」で、6人で懇親会。司牡丹の「自由は土佐の山間より」(超辛口・特別純米酒)を酌み交わしもって、さらにいろんな話しで盛り上がったがやき。中でもワシが一番感激したがは、なんと鮑さんが、あの有名な故事成語、「管鮑の交わり」(かんぽうのまじわり)の鮑叔牙(ほうしゅくが)の子孫やったっちゅうことながよ!中国の春秋時代の親友同士、管仲(かんちゅう)と鮑叔牙(ほうしゅくが)のように、利害にとらわれん、ホンマもんの信頼で結ばれた友人関係のことを「管鮑の交わり」っちゅうがやき。今から2500年ばあ前の紀元前の時代を生きて、現代まで語り継がれる伝説の鮑叔牙の子孫の方に、まさか佐川で会えるたぁ、こりゃゲニしょうまっこと感動ながぜよ!




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司牡丹酒造株式会社

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