「どんな分野やったち、成功に必要ながは秀でた才能やのうて決意ながよ。あくまで精一杯努力しょうとする意志の力ながぜよ。」（サミュエル・スマイルズ）
明治維新直後に翻訳出版されて大ベストセラーになり、福沢諭吉さんの「学問のすすめ」と共に日本の近代化にこぢゃんと貢献したっちゅう、中村正直さんの「西国立志編」。この書籍の原書が、世界中でベストセラーになった、サミュエル・スマイルズさんの「自助論（セルフ・ヘルプ）」ながよ。書籍冒頭の「天は自ら助くる者を助く」は、あまりに有名ながやき。
そのスマイルズさんは、自伝にゃあこんなエピソードを紹介しちゅうがよ。学生時代に、みんなあから「うすのろ」っちゅうて呼ばれよった愚鈍な友達がおったがやと。彼は、学校も退学させられて、早うにお父さんも亡くしてしもうたっちゅうがよ。一人息子やったもんやき、若うしてお父さんの商売を引き継いで、一生懸命働いたっちゅうがぜよ。ほいたら、責任のある立場に置かれて、知性と良心が呼び起こされたっちゅうがやき。結果的に商売は拡大して、やがて市長にもなるばあ、友達の中で一番成功した人物になったっちゅうがぜよ。
このエピソードからスマイルズさんは、この友達の場合は、環境の変化が自助の精神を引き出すきっかけになったと分析するがよ。彼は、やらにゃあイカン環境の中で、やろうと決意したっちゅうことながやき。
ほんじゃきスマイルズさんは、実社会で成功するかどうかは、学生時代の成績らあて関係のうて、決意やっちゅうがよ。精一杯努力しょうとする意志の力やっちゅうがぜよ！
