一昨日の6月25日(月)は、夕方18時から大橋通りの「まちの駅」で、ワシが理事長を務めゆう「土佐学協会」(http://tosagaku.cocolog-nifty.com/report/)の平成19年度第1回目の「土佐のお茶研究会」と「絶滅危惧の産業と文化の研究会」やったがよ。ちなみに「土佐学協会」についての詳しゅうは、「4月18日」のワシのブログの「第1回土佐学大会」についてをご参照くださいや。
予定通り18時からは「土佐のお茶研究会」。座長の坂本世津夫先生を筆頭に、ワシも含めて5人のメンバーが集まって開催されたがやき。ほんで、まずは坂本先生から、以下の通りのこれまでのまとめとしてのご報告があったがよ。
●土佐のお茶は、確かに品質は高いけんど、単体で売れるかどうかは別問題。ブレンド技術も含めて、「売れる」っちゅう観点で、もうチクと考える必要がありゃあせんか。
●佐川町の放棄茶園を中心にした取り組み、「花番茶」のプロジェクトを具体的に進めていく。
●生活文化の中でのお茶の位置づけ、様々な楽しみ方らあを調査研究し、まとめていく。
●生産者としても、今後も土佐でお茶を作り続けていきとうなるような、そんな仕組みが必要やないか。
続いては、メンバーの水谷先生から、最近の新聞紙上に掲載された土佐のお茶関連の記事と、今回は欠席されちゅうメンバーの清原先生の資料が配られたがやき。新聞記事は、物部町の山本さんが煎る「玉緑茶」は、業者も絶賛する最高の技術で、今秋から高級品として東京で発売される予定やっちゅう記事。もうひとつは、道の駅の「四万十とおわ」が7月1日にオープン予定で、お茶や地紅茶らあを販売するっちゅう記事ながよ。また、清原先生からの資料は、ご自分のゼミ(地域文化論演習)で生徒さんらあと一緒に、仁淀川町池川地区にてお茶摘み体験をしてきたっちゅう内容やったがやき。
その後は、みんなあで自由にディスカッション。以下の通り、なかなか面白い意見がいろいろと出されたがよ。
●土佐茶はブレンドせん単体のまんまやと、クセがあって売りにくいっちゅうけんど、考えてみりゃあ世の中の高級品は、みんなあクセがあるがやないろうか。お茶の品評会とか、有力な茶匠らあとおんなじ基準、おんなじ土俵やのうて、そのクセを逆手にとって、まったく別の基準をつくって、別の土俵で戦うこたぁできんろうか。
●実は有名な静岡茶にゃあ、土佐茶が足るばあブレンドされちゅうがよ。ほんで土佐茶は品質がこぢゃんとえいわりにゃあ価格が安価やき、賢い消費者は土佐茶を選ぶがぜよっちゅうて、誰か権威ある人とかマスコミらあが発表してくれるように、仕掛けれんろうか。
●今回の新聞記事の物部町の「玉緑茶」とか、碁石茶とか、山茶とか、花番茶とか・・・。いろんなバリエーションに富んだお茶が、高知にゃあ、山ほどあるがやき。そんな各地の土佐茶を調査して、「土佐茶地図」を作ることもやるべきやないろうか。また、これらあの様々なお茶をチビッとずつのセットで販売することも、面白そうながやき。
●高知のあちこちのお茶をうまいことブレンドすりゃあ、こぢゃんとえいお茶ができるっちゅう可能性もあるがぜよ。
●今年の秋にゃあ、「花番茶」の収穫作業をみんなあで手伝いにいこうぜや。
●例えばドクダミ茶は、こぢゃんと熱いがと冷たいががうまいがやと。ちゅうことは、「こぢゃんと暑い夏にキンキンに冷えたドクダミ茶が最高!」とか、「シンシンと冷え込む冬にアッツ〜イ、ドクダミ茶!」とかっちゅう提案ができるがやき。そんなニーズ別、TPO別のお茶の楽しみ方提案が、まっと成されにゃあイカンがぜよ。
●考えてみりゃあ、一般的な緑茶の世界だっけゆうたら、味わいの範囲的にもこぢゃんと狭い世界の中だっけのことながよ。土佐のお茶は、もちろん高品質の緑茶もある上に、それこそ碁石茶、花番茶、山茶、キシマメ茶、ドクダミ茶・・・と、お茶の味わいの世界をグンと何倍にも広げてくれるがやき。そんな広い世界を、様々なお茶の新たなマトリクスを、土佐から発信していけんろうか。土佐は、お茶のワンダーランドぜよ!
●「四万十の茶の湯炭」をブランドに育てれんか。十和のクヌギ炭はなかなか高品質で、茶の湯の炭に立派に使えるき、これをブランドにできりゃあ、最高ながやき。
またまた面白いアイデアや意見がこぢゃんと出され、ますます今後の展開が楽しみになってきたがやき。こんな感じで、「土佐のお茶研究会」は19時半にゃあ終了。引き続いては、「絶滅危惧の産業と文化の研究会」ながよ。
「絶滅危惧の産業と文化の研究会」は、宮川敏彦先生を座長とした研究会ながやき。坂本先生がお仕事のご都合で、こっから帰られたき、参加メンバーは4名。それに今回は、本川神楽保存会事務局の青地さんがゲストとして加わったがよ。
当研究会じゃあ、今回から本川神楽をテーマに、いかに存続さいていくかのお手伝いをさいていただくがやき。まずは宮川先生から、青地さんのご紹介。本川神楽の唯一の若手継承者が青地さんながやと。現在、本川神楽保存会としちゃあ20人のメンバーがおられるらしいがやけんど、実際に神楽の舞いを舞えるがは、わずか4名で、若手は青地さん(今年30歳)ただ一人。あとの3人は60歳代やっちゅうがやき。
続いては、青地さんから本川神楽保存会の現状についてのお話しと、土佐学協会メンバーの皆さんからの質問らあがあったがよ。旧本川村は、人口わずか700人の過疎地。人口2万8千人ばあの、いの町と合併して以来、国指定重要無形民俗文化財でありながら、なかなか厳しい状況に置かれちゅうらしいがやき。ちなみに、高知県内の他の重要無形文化財の神楽は、津野山神楽や安居神楽らあがあるがやけんど、これらあの神楽は、それなりに存続可能な状況らしいがよ。ひとり本川神楽だっけが、まさに絶滅の危機にひんしちゅうらしいがやき。
現状は、いの町からの支援は、年額47万円の補助金のみ。それも政教分離の観点から使用の制限があるがやと。後継者育成についちゃあ、毎年秋頃に、地元小学生(5、6年生)への指導らあが行われゆうらしいがやけんど、結局は本川から出ていく子供が多いきに、なかなか若手後継者が現れんがが現状らしいがやき。
本川神楽の特徴としちゃあ、他の神楽と比べて舞いが激しゅうて、テンポに緩急があることながやと。また、過去に伊勢神宮や、ハワイやイギリスでも公開されたことがあるっちゅうき、こりゃなかなかスゴイことながよ。
ちなみに本川神楽は、毎年11月14日から12月1日までの間に、旧本川村7ヶ所のうちの何ヶ所かで開催されるがやと。ほんで今年は、おそらく7ヶ所すべてで開催されるらいしがやき。宮川先生から、この7ヶ所のどっかに土佐学協会としてバスでも仕立てて、見学ツアーを開催しょうっちゅう提案があったがよ。夜19時頃から4時間ばあの神楽やき、泊まりになるけんど、飲み食いしもって気楽に観れるらしいきに、こりゃあワシも是非参加したいと思うちゅうがやき。ワシらあと一緒に本川神楽体感ツアーに是非参加されたいっちゅう方は、ご一報くださいや。
また、青地さんは、平成10年に本川村教育委員会から発行された「本川神楽」っちゅう小冊子を、ワシらあにプレゼントしてくださり、さらに神楽で使われる5種類の面のレプリカも持ってきてくださっちょったがやき。「山王」「しかみ」「般若」「姫」「木こり」の5つの面ながやけんど、レプリカやちなかなかの迫力ながよ。こりゃあ益々ホンモノが観てみとうなってきたがぜよ!
青地さん、ワシらあ土佐学協会がこぢゃんと応援するきに、本川神楽保存会の大黒柱として、しっかり踏ん張りよってくださいや!
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司牡丹酒造株式会社