今回は、ちくと以前に出版(2004年10月5日発行)された書籍やけんど、「月で遊ぶ」(中野純 著 アスペクト)っちゅう本をご紹介するぜよ。
この本は、主に著者が創作した、月を利用して楽しゅう遊ぶ方法を、24通りばあ紹介しちゅう本ながよ。今回は、これまでワシが紹介してきた本たぁちくと毛色が違う本ながやけんど、なんで紹介するがかっちゅうたら、実はこれから「月ブーム」が到来するろうっちゅうワシの読みながぜよ!ちなみに昨日は「土用の丑の日」やったけんど、ちょうど満月やったのう。高知でも見事な満月が、ゆっくり鑑賞できたがぜよ。
さて、なんで「月ブーム」かっちゅうたら、まず近年の「スローフード」や「スローライフ」や「LOHAS」らあの流れに乗って、旧暦がちょっとしたブームになっちゅうようながやき。旧暦に関する書籍や旧暦カレンダーらあが、ここ数年結構売れ行きがえいみたいながよ。旧暦っちゅうたら、太陰太陽暦やき、日は「月」の運行によって決まるがやき。つまり「月」がこぢゃんと関わりが深いっちゅうことながぜよ。
そんな下地があるくに、今年の9月中旬頃、月周回衛星「かぐや」(セレーネ)が打ち上げられるがやき。こりゃあ、今年種子島宇宙センターから打ち上げ予定の、月の探査衛星ながよ。当初は8月16日に打ち上げられる予定やったがやけんど、9月中旬頃に延期になったがやき。けんど、こりゃあナント!あのアポロ以来の本格的な月の探査プロジェクトやき、今後全国のマスコミ報道が過熱していくがは間違いのうて、近いうちに高知でもこぢゃんと話題になりだすろう。
まあそんなことで、近々全国的な「月ブーム」が到来するらあて思いゆう訳ながやけんど、実は「土佐宇宙酒」を使うて、この「かぐや」(セレーネ)を応援するイベントも、高知県酒造組合で開催する予定ながやき。〈〜月周回衛星「かぐや」(セレーネ)応援イベント〜〉「ツキを呼ぶ!土佐宇宙酒と月の大風呂敷展!」っちゅうイベントで、ナント入場無料!8月14日17時から、高知新阪急ホテルにて開催ながやけんど、詳しゅうは、「7月26日」のブログをご参照くださいや。
さて、ほいたらこの「月で遊ぶ」の内容ながやけんど、「飲月」「月形遊び」「月傘」「月覗き」「月体育」「家月づくり」「月盗み」「月想観」「月幻見」「闇うさぎ」「携帯月虹」「裏満月」・・・等々、著者が創作した、月を利用して楽しゅう遊ぶ、オトナの遊びが、24通りばあ詳しゅう紹介されちゅうがよ。それぞれの月遊びの方法についちゃあ、是非直接この本をご覧いただきたいがやけんど、ここじゃあひっとつだっけ「飲月(いんげつ)」っちゅう月遊びを簡単にご紹介しちょこうか。
昔の日本人は、池や川らあに映る月や、棚田の田んぼごとに映る田毎(たごと)の月らあを好んで鑑賞してきたがやき。そんなまわりくどいことをせんじゃち、直接月を見りゃあえいじゃいかっちゅう人は、実際に水面に映った月影を見てみいやっちゅうて著者は言うがぜよ。みごとな満月っちゅうんは、直接見るにゃあまぶしすぎるがやと。静かな水面に映った月を間接的に見りゃあ、満月の強い光がほど良う弱まり、餅をつくウサギもよう見えて、実に美しいっちゅうがよ。しかも、なんぼ眺めたち首も疲れいでえいと著者は言うがやき。
さらに著者は、水面があるがは池や川らあだっけやない、携帯できる水面もあるっちゅうがよ。コップらあに水を入れて、そこにそっと月を浮かべて、水面の月をしばし鑑賞してから、月が逃げんうちに飲み干すっちゅうがやき。この月遊びを著者は「飲月」と名づけるがよ。
その昔、吉原じゃあ、8月13〜15日に客に月見の杯を贈り、注いだ酒に月を映して飲んだっちゅうがやき。そうすりゃあ、寿命が延びるとも言われたらしいがよ。また、中欧にゃあ、月が映っちゅう水を飲みゃあ妊娠するっちゅう言い伝えもあるがやと。さらに、月を飲むこたぁツキ(幸運)を自分のもんにすることにもつながるき、えいこと尽くしやと著者は言うがぜよ。
ところがこの「飲月」、実際やってみりゃあ、なかなか難しいらしいがやき。まず、月が低いと水面に月を映しづらいがやと。ほんじゃき月天心(満月が空高う上がる)の冬が、「飲月」のベストシーズンやと言うがやき。また、いわゆる杯は、こぢゃんと「飲月」に適しちゅうがやと。コップらあの深い器にハンパに飲みもんを注ぎゃあ、水面のまわりに壁ができて月を映しにくうなるけんど、浅い杯になみなみと酒をつぎゃあ、水面のまわりに障害物がないき、月を映しやすいっちゅうがよ。杯は、そもそも月を映しやすいようにああいう形になったがやないかと思いとうなると、著者は言うがぜよ。
また、「飲月」じゃあ、月影をぽっかりときれいに水面に浮かべるがが正攻法やけんど、水面が安定せんがを逆手にとるがも面白いっちゅうがやき。杯を自分の鼻柱に当てて、超至近距離で水面に月を浮かべりゃあ、角度を合わせやすいき、月をとらえやすいがやけんど、安定せん水面の月を超至近距離で見ることになるき、月影がブレて残像が目の前を飛びまわるがやと。これがホタルの乱舞の長時間露光写真みたいっちゅうか、ちんまいヒトダマの群れが高速乱舞するようで、クラクラしてちょっとクセになるっちゅうがぜよ。
どうぜよ?なかなか面白そうで、是非こんどやってみたいと思わんかよ?こんなふうに「飲月」を楽しみもって月見酒をすりゃあ、一層楽しい、こぢゃんと豊かなひとときが堪能できるがやないろかのう。
こんな調子で、かなりマニアックな感じで、24通り以上の月遊びが詳しゅう紹介されちゅうき、こりゃあ「月」好きの人や夜更かしの人らあにゃあ、超オススメの本ながやき。また、普通の人やち、「月」っちゅうだっけでも、これっぱあいろいろと遊びが考案できるもんながかと、感動すること請け合いながよ。何もゲーム機らあがのうたち、自然を相手にこれっぱあ遊ぶことができるんやっちゅうことを知るだけやち、こぢゃんと得るもんがあるがぜよ!
月で遊ぶ
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