先週末の9月14日(金)、「宇宙酒委員会」の終了後、近世史研究家の南寿吉さんにお会いしたがよ。南寿吉さんたぁペンネームで、実はご本名は高知県安芸林業事務所にお勤めの田所賢一さんながぜよ。まっこと何年ぶりじゃろか?こぢゃんと久しぶりにお会いすることになったがやき。
待ち合わせの場所は「手打そば 白紙庵(はくしあん)」(高知市本町1-2-12谷渕ビル2階 TEL:088-824-5004)っちゅうご指定。こんな分かりやすい場所に、こんな隠れ家みたいなソバ屋があったたぁ、ワシゃあウカツにも知らざったがやき。ちなみにウチの「船中八策」も置いちゃあって、チクと一杯ひっかけるがにゃあ、ボッチリのお店やき、こりゃまっことオススメのお店ながぜよ!しかもこちらのお店は、あの「手打そば 時屋」(吾川郡いの町中野川29-1 TEL:088-850-5666 http://www1.odn.ne.jp/soba-tokiya/)や「懐石料理 三寸屋」(高知市丸の内2-8-21 TEL:088-822-2291)のオーナーさんがやりゆうお店やったがやき。こりゃおソバのおいしさは折り紙付きながぜよ。そんなお店で南寿吉さんこと田所さんにお会いして、もちろん「船中八策」を酌み交わし「おしきせ酒菜」をつっつきもって、いろいろ語り合うたがやき。
南さんは、随分以前にワシがプレゼントした昔の「酒袋」を、大切に帽子に作り直して、かぶってきてくれちょったがよ。ちなみに昔の酒袋たぁ、柿シブ(オリを下げる効果がある)を塗った布袋。これにモロミを詰めて酒を搾りよったがで、近年はもう柿シブを使うたりはせんき、こういう酒袋はこの世からドンドンないなっていきゆうがよ。けんど、一部じゃあこういう酒袋を使うたバッグやら衣服やら小物らあが人気で、ファンの間じゃあ高値で売り買いされたりしゆうらしいがやき。
さて、南寿吉さんといやあ、幕末の志士、樋口真吉の研究家としちゃあ第一人者の方ながよ。実はワシも、南さんにお聞きするまでは、樋口真吉らあて全然知らざったがやき。けんどこの樋口真吉なしにゃあ、本来は坂本龍馬は語れんっちゅうばあの方ながぜよ!
脱藩前、表向き剣術修行(真の目的は武市半平太からの密書を、久坂玄瑞に届けること)に出かける龍馬を見て、樋口真吉は日記にこう記しちゅうがやき。
「坂竜飛騰(ばんりゅうひとう)」・・・遂に龍馬が飛び上がった。これから何かが始まる・・・そんな万感の思いで書いた言葉やと言われるがぜよ。本来は、「蟠竜飛騰(ばんりゅうひとう)」 っちゅう言葉があるがよ。天に昇る前、地上にうずくまって力を蓄えちょった龍(蟠竜)が、飛び上がる(飛騰)っちゅう意味ながやき。龍馬を見抜いちょった男、真吉の、「蟠」の音を坂本の「坂」にかけた修辞の見事さは、まっこと秀逸ながよ。土佐の西・幡多っちゅう辺境におりながら、時代を見すえ、龍馬にこぢゃんと影響を与えた人物・・・それが樋口真吉ながぜよ。
ちなみに「坂竜飛騰」っちゅう言葉はこぢゃんとえい言葉やき、ワシも昔っから知っちょって、実は司牡丹の新商品としていつか発売しょうと、商標登録を取っちゅうがよ。「坂竜飛騰」っちゅう銘柄の日本酒は、こりゃ人気になりそうなと思わんかよ?そんな話しも含めて、今回南さんとお会いすることになったっちゅう訳ながやき。ほんじゃき、「船中八策」を酌み交わしもっての語り合いは、当然こぢゃんと盛り上がったがぜよ。
さて、樋口真吉は、長崎で航海術の重要性と大量輸送の利点に注目しちょったがよ。船の構造図の模写、海路から見た日本地図らあを多く書き残しちゅうがやき。また、長崎じゃあ、アメリカから帰ったばっかしのジョン万次郎とも会うちょって、その見識にも触れちゅうがぜよ。
龍馬は、土佐での師として、脱藩後の頼みの綱として、真吉を心から信頼しちょったがよ。諸藩や外国の事情らあも、龍馬は真吉から学んだっちゅうことがうかがえるっちゅうがやき。龍馬暗殺の1ヶ月前、慶応3年10月の龍馬の手紙が、近年になって新たに発見されたがやけんど、その手紙にゃあ「(今おる近江屋が危ないがは承知しちゅう)樋口真吉に頼んで安全な隠れ家を探してくれ」っちゅう内容が書かれちゅうがぜよ。
そんな樋口真吉に魅せられて、独学で日本一の真吉研究家になられたがが南寿吉さんながやき。ほんで南さんのこれまでの真吉研究の集大成として、来月10月1日から12月16日まで、高知県立坂本龍馬記念館にて、「樋口真吉展」が開催されることになったがぜよ。詳細は以下の通りながよ。新たな龍馬像を知る上でも、こりゃ龍馬ファンにとっちゃあ見逃せん企画展やき、へんしも行かにゃあ!ワシンも絶対見に行くぜよ!
「龍馬を見抜いていた男・・・樋口真吉展」
●会期:2007年10月1日(月)〜12月16日(日)午前9時〜午後5時(無休)
●会場:高知県立坂本龍馬記念館(高知市浦戸城山830番地 TEL:088-841-0001 http://www.kochi-bunkazaidan.or.jp/"ryoma)
●入館料:一般500円 団体(20人以上)400円 〈高校生以下無料〉
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・戦傷病者手帳・被爆者健康手帳所持者とその介護者1名・高知県、高知市長寿手帳所持者は無料
●主催:高知県立坂本龍馬記念館・高知新聞社・RKC高知放送
●共催:四万十市・四万十市教育委員会
★関連企画・参加者募集中!
「龍馬と真吉をめぐるバスツアー」
●日時:2007年10月13日(土)8:30→17:30(高知県立坂本龍馬記念館発着)
●参加料:1000円(入館料・保険料等含む)
●募集人員:35人
●内容:四万十市史跡めぐりをしながら、龍馬と真吉について学ぶ、学芸員解説付きのツアーです。
●お申込・お問合せ:高知県立坂本龍馬記念館(高知市浦戸城山830番地 TEL:088-841-0001 FAX:088-841-0015 http://www.kochi-bunkazaidan.or.jp/"ryoma)
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司牡丹酒造株式会社