「彼は自分よりか好ましい人間で、こぢゃんと知識もあり、人当たりもようて、勤勉ながよ。それやのに、彼はどういて成功せんがかっちゅうことを考えたことがあるがやき。ほんで、得た結論は、結局彼のそうなる原因の最たるもんは、後始末をせんっちゅうことながよ。やりっぱなしで、仕事に止めを刺さんっちゅうことだっけが、その人の欠点ながぜよ。」(松下幸之助)
経営の神様、松下幸之助さんの「言の葉」だっけに、こぢゃんとガツンとくるがぜよ。「後始末をせん」「やりっぱなし」「仕事に止めを刺さん」・・・この3つの「言の葉」は、まっこと耳が痛いがやき。
何か新しいプロジェクトらあを始めるがは、確かに重要やし必要なことながよ。ワシもそうやけんど、そりゃあある意味面白いし、大抵はやる気が湧いてくるもんながやき。ところが、それが思うたほどの効果を上げんかったりした場合、どうやって後始末をつけるか、ズルズルとやりっぱなしにせんと、いかにして止めを刺すかっちゅうことになると、これがなかなか難しいがぜよ。
いろんな仕事が、後始末されんまんま、やりっぱなしで止めを刺されんまんま、あっちこっちに散らばっちょりゃあせんかよ。まさにワシも、その通りながやき。ところが経営の神様・幸之助さんは、それこそが成功できん理由やっちゅうがぜよ。
よう考えてみりゃあ、確かにその通りながよ。1人の人間が一生の間にできることらあて、天才やち、普通の人やち、量でみりゃあそれほど大差はないはずながやき。ほいたら、効果の低いもんや、重要度の低いもんらあは、サッサと見切りをつけて、後始末していくこと、やりっぱなしにせんと止めを刺しちゃることが必要ながよ。そうやなけりゃあ、ホンマに効果の上がる重要な仕事、成功に直結するような仕事に全力を傾けることができんっちゅうことになるがやき。
さあ、あっちこっちに散らばっちゅう仕事の、後始末をしていこうぜや!やりっぱなしにせんと、止めを刺していこうぜや!