2007年11月23日

幸せの言の葉〈127〉

「知性を高める唯一の方法は、何事も決めつけんこと。すなわち、あらゆる思想に対して心を広うにすることながぜよ。」(ジョン・キーツ)

自分の意見や主張、哲学や思想を持つこたぁ大切ながよ。けんど、それに固執するあまり、決めつけたり、他人に押しつけたりするがはイカンがやき。

なんぼ自分はそれが正しいと信じちょったち、ひとつの意見や主張に凝り固まってしもうて、他人の意見や主張を一切受け付けんなってしもうたら、もはや自分の進歩は止まってしまうがやないろうか。ほいたら、それ以上知性が高まるこたぁないっちゅうことながぜよ。

「唯一確かながは、何も確かじゃあないっちゅうことや」っちゅう言葉もあるがやき。また、世界の歴史を振り返ってみりゃあ、あらゆる巨悪は、往々にして正義の名の基に行われ、他の意見を悪と決めつけて封殺しょうとしてきたっちゅう事実も、知っちょくべきながぜよ。

人間は、誰やちみんなあ考え方は違うもんながよ。おんなじもんを見たち、どう見えるかは人それぞれ。暗闇で象を触ったとしたら、鼻を触った人は「太うて長いニシキヘビみたいな生き物や」っちゅうろうし、耳を触った人は「平ぺったい敷布みたいな生き物や」っちゅうろうし、胴体を触った人は「巨大な塊のような生き物や」っちゅうろうし、シッポを触った人は「細長いミミズみたいな生き物や」っちゅうがよ。みんなあ、一面しか見てないだっけで、誰も間違いを言いやあせんっちゅうことながやき。

結局、とにかく心を広うもとうっちゅうことながぜよ。

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この記事へのコメント
 拘るのは悪いこととは思いませんが 偏るのは危険な
ことと感じております この言葉の裏には情報を鵜呑み
にすることへの警鐘があるように感じました 懐を深く
正しいモノを見極める目と 慈しみの心を持ちたいものです
エンジョイっ♪知性かぁ 稚性ならすこしは…
Posted by 山口のきゅう at 2007年11月23日 23:00
山口のきゅうさん、コメントありがとうぜよ!
「こだわり」と「かたより」は紙一重やき、ワシらあ地酒メーカーは、まっこと気をつけにゃあイカンがよ。これからも「こだわり」の酒を造り続けるけんど、「かたよった」メーカーにゃあならんように、エンジョイせにゃあのう!
Posted by 竹村昭彦 at 2007年11月24日 10:50