2007年12月21日

ぬりえが出来る読み聞かせ本「鯨になった大男」ぜよ!

 今回は、ぬりえが出来る読み聞かせ本「鯨になった大男」(中岡俊夫 著 新生出版 1200円+税 2007年12月15日発行)っちゅう楽しい最新書籍をご紹介するぜよ。鯨になった大男

 この書籍は、人間だっけやのうて、動物や自然やお日様やお月様らあを主人公に、子供の目線でとらえた11話の新作童話集ながよ。

 著者の中岡俊夫さんは、高知県南国市在住。元県立高知東工業商校機械科教員で、現在は高齢者をサポートするNPO法人「明日への絆」の理事長さんながやき。教員退職後、お孫さんの相手をされゆう時、お話を聞かせちゃらんと寝付けんかったお孫さんのために、既存の童話じゃ物足りんちゅうことで、思い付くまんまお話を作って聞かせちゃりよったがやと。そん時のお話がベースになって、今回の出版に至ったっちゅう訳ながぜよ。ほんで、中岡さんはワシに宛てた手紙の中で、次のようにおっしゃるがやき。

 「書名になっちゅう『鯨になった大男』は、『なんでニタリ鯨が土佐の陸近うに住みついちゅうがやろ。ひょっとして先祖は人間やったき人恋しさに遠くへよう行かんがやないろうか。』と考えたがが始まりでした。私は誰じゃち、大人やち短時間でかまんき、童心に帰ってもらいたいと思うちゅうがよ。純真な気持ちで世の事象を見りゃあ、世の中をどんなにか楽しゅう考えることが出来るがやないかと考えますし、究極のところ、科学も発展進歩していくもんやと思うがやき。そういう考えで、大人も楽しめる本で、11話より成り立っています。読み聞かせ対象は、保育園年長組より小学校5年生が対象で、高齢者も脳トレとして、ぬりえが楽しめます。原本を10年以上かかって作り、色鉛筆画家の吉村芳生画伯にお見せしたところ、こんな本は見たこともないと、お誉めの言葉をいただき、主要都市で販売となりました。」

 ちなみに、著者の中岡さんがなんでワシに手紙とご著書を送ってくださったかゆうたら、今年の5月に司牡丹の酒蔵にて開催された「司牡丹お蔵寄席」(「5月28日」のブログ参照)にご参加いただいちょったがよ。ほんで、その席にて「こういう書籍を出版するけんど、挿し絵の中の随所に司牡丹が登場します」っちゅうてお聞きしたっちゅう訳ながぜよ。司牡丹のある挿し絵











 まあ見てちや、この可愛らしい挿し絵の数々。ワシも思わずカラフルな色をぬりとうなってムズムズしてきたがやき。司牡丹のある挿し絵2司牡丹のある挿し絵3司牡丹のある挿し絵4













司牡丹のある挿し絵5

 童話の内容も、ホロリとさせられたり、笑わいてくれたり、人生ドラマを感じさせられたり、ハッとさせられたり、大切なもんに気づかいてくれたり、ジーンとさせられたりと、子供でも読める童話集に、これっぱあ感動できるたぁ、我ながらまっことビックリしたがぜよ。ちなみにその11話のタイトルを、以下に挙げてもうか。

第一話 なないろのにじ

第二話 はとのけんか

第三話 お日さまとお月さま

第四話 鯨になった大男

第五話 小太郎のぼうけん

第六話 あるがままの林

第七話 りすのよめ入り

第八話 ひのきの精

第九話 野じぎく

第十話 二匹の大蛇

第十一話 ゴン太の自えいたいくんれん


 ワシが特に感動したがは、第三話と第六話。前者は、世にも切ない悲恋の物語。後者は、思わず自分の人生を振り返り反省させられる、深い内容の物語ながよ。ちなみに第九話にゃあ、挿し絵だけやのうて、物語の中にも司牡丹が出てくるがぜよ。

 また、この書籍の後書きにゃあ、高知新聞に掲載されちょったっちゅう詩が載っちゅうがやけんど、これがまた胸にジーンとくるがやき。最後に、著者の中岡さんの願いを代弁してくれちゅうっちゅうこの詩を、ご紹介さいていただきますぜよ。

どくしょのじかん
芸西小一年 横田かほ

おかあさんが、まい日、
ねるまえに 本を よんでくれる。
やさしいこえで よんでくれるき、
よみおわったら、
すぐに ねむれるよ。
おかあさんは、ときどき、
「よむのが大へん。」
て、いうけど
やっぱりよんでほしい。
ゆめの中で
本のつづきも 見られるよ。
きょうも
よういしてるからね。
たのしみにしているよ。

〜高知県こども詩集第31集より〜
(高知新聞 平成19年6月28日夕刊)オリーブ色






鯨になった大男








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