

I先生が、店主の川野邉さんに頼んで、お酒を2本持ち込みさいてもうたらしゅうて、まずはそのうちの1本目が出されたがやき。そのお酒は、なんと司牡丹の最高峰「深尾」!佐川の城主深尾公にちなんで命名されたこのお酒は、元々は社長のプライペートボトルとして一般に市販されちょらざった、こぢゃんと希少な斗瓶囲いの純米大吟醸原酒ながよ!

まずはチビッとビールを飲んじょってから、みんなあでこの「深尾」で乾杯ながよ。その神々しいばあの品格を感じる華やかな香りと、なめらかな中に凝縮された芳醇な旨みが、口中で絶妙のバランスで膨らみ、心の中に大輪の牡丹の花を開かいてくれるがぜよ。「・・・うまい・・・」と唸って、みんなあ一瞬沈黙してしもうたほどやったがやき。
お料理も、グレとマグロとエビのお刺身が、豪快に舟盛りで登場。マグロもエビもそりゃ絶品やったがやけんど、このグレがまたプルップルでウマイのなんの!「深尾」と合わいたち、まったくヒケをとらんばあの格を感じたがやき。

続いては、ドカンとグレのチリ鍋が登場!次のお酒は、今度はワシが川野邉さんに取り寄せてもうちょった「司牡丹・酒槽搾り純米大吟醸」ながよ。このお酒はI先生のお気に入りで、その瓶の色と形から、「緑の角」っちゅうて親しみを込めていっつも呼んでいただきゆうがやき。

グレのアラの身がトロッ、プルンッっちゅう感じで、骨からはなれ、口中でホロリと崩れて、こぢゃんと品がえい脂をまとうた旨みが、モミジおろしの辛味とポン酢の酸味と見事に一体となって豊かに膨らんでいくがよ。そこへ「酒槽搾り」をクイッ。・・・「あぁ幸せ」っちゅうばあ、一瞬その膨らみを倍増さいて、後口は綺麗に流してくれるがぜよ。

アツアツのお鍋をタップリ堪能して、「ジャコらっきょう」や「名物だし巻きたまご」らあの、軽めの酒肴へ。飲んで食べて語り合いよったら、I先生が「持ち込んだ2番目のお酒は、カラフェに入れ替えて持ってきて!」っちゅうご発言。こりゃ、ワシに銘柄を当てさせるっちゅう魂胆ながぜよ。


まずは色。カラフェの中のお酒は、ほんのり黄色みを帯びちゅうがやき。ここで熟成酒やなと。グラスに注いで、香りを確かめりゃあ、香ばしいナッティーな熟成香。味わいは上品な中にトロリとした中身が詰まったコクとシェリー酒の如き旨みが膨らみ、長い余韻とともに口中にたなびいていくがよ。明らかに吟醸タイプの長期熟成酒ながぜよ。
これが司牡丹の長期熟成酒やとすりゃあ、市販されゆうがは純米大吟醸10年以上秘蔵古酒の「源十」しかないがよ。けんど、「源十」にゃあ似いちゅうけんど、香りのナッティーさがまっと濃いし、若干「源十」より色んな味わいも多い感じながやき。おそらく「源十」よりか精白の黒い、精米歩合50〜60%ばあの純米吟醸原酒の4〜6年ばあの熟成酒。ほいたら余所のお酒か?・・・いや、こりゃこの香味は多分司牡丹や。ほんならI先生が司牡丹のお酒をご自分で熟成さいたがか?・・・・・あっ!と、すりゃあ、確か5年ばあ前に、I先生が某病院の心臓外科手術200例を記念したお酒をウチに頼んだことがあった!そのお酒は確か・・・「龍馬からの伝言」の純米吟醸原酒!精米歩合は55%!酒質データも熟成年数も香味の変化具合も、ほぼバッチリ!これでビンゴやろっ!

出てきたボトルは、見事予想通り!何とかハズさいで、ホッと胸を撫で下ろいたがぜよ。ハズしたら、この日は全部ワシのオゴリになるところやったがやき。
しかし、サスガは日本酒やワインに造詣の深いI先生ながよ。見事な長期熟成具合で、秘蔵酒として生まれ変わっちょったがやき。まだ何本か秘蔵されちゅうらしいきに、是非また数年後、いただいてみたいもんながぜよ。
I先生、そしてKさん、Aさん、もひとりKさん、N社長、楽しい一時を、まっことありがとうございました!また是非ご一緒においしいお酒を酌み交わしましょうぜや!
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司牡丹酒造株式会社