2008年01月01日

幸せの言の葉〈134〉

「子(ね)の春や 初あきないは鼠算」〈金子直吉(俳号「白鼠」)〉

平成20年の新年、あけましておめでとうございます!今回は、子年の元旦にふさわしい「言の葉」をご紹介しますぜよ。

前記の俳句は、大正時代に三井・三菱と共に並び称された巨大商社・鈴木商店を育て上げた、高知県出身の実業家、金子直吉さんの作ながよ。明治19年に神戸で鈴木商店に雇われた直吉さんは、同27年に主人が亡くなってからは、夫人の篤い信頼を受けて経営に手腕を発揮し、めざましい活躍をするがやき。一時期は、三井・三菱を追い抜くばあの勢いやったっちゅうき、スゴイがぜよ。

彼が育てた企業や人物は、当時の日本の工業発展にこぢゃんと大きな役割を果たしたがやき。神戸製鋼所、石川島播磨重工、日商岩井、大日本製糖、帝人、昭和石油、サッポロビール・・・等々。これらあは全部、彼が育てた鈴木商店系の企業集団やったがぜよ。

ちなみに直吉さんの俳号は「白鼠」(はくそ)。白い鼠は、こぢゃんと縁起がえいとも言われ、主家に仕える献身的な家僕を意味するとも言われちゅうがやと。そんな俳号を持つ大実業家が、「子年の新春、早々の商売は鼠算式に倍増じゃ!」っちゅう句をよんじゅうがやき、こりゃ子年の新年早々まっこと縁起がえい「言の葉」ながぜよ。

また直吉さんにゃあ、もうひとつ、「初夢や 太閤秀吉奈翁(ナポレオン)」っちゅう新年の俳句もあるがやき。まっこと、土佐出身の大実業家らしい気宇壮大な句やと思わんかよ。

地域間格差が激しゅうて、経済状態が47都道府県中最下位レベルと言われゆう高知県やけんど、同郷の先達である直吉さんのような気概だっけは、失わんとおりたいもんながぜよ!


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この記事へのコメント
あけましておめでとうございます
 今年もよろしくお願いいたします
 私も今年は年男です。もう無理はききませんが、お酒を楽 しんでゆきたいと思っています。
 金子直吉の俳句に次のようなものもありますね。
   「成金の夢や昼寝の春の雨」
   「梅咲くや貧諸道の妨げぞ」
 なんとか高知県も盛り返して欲しいですね。
Posted by 原 弘道 at 2008年01月01日 12:41
あけましておめでとうございます!
今年も宜しくお願い致します。
Posted by なべ駒 at 2008年01月01日 13:38
原さん、あけましておめでとうございます!コメントありがとうぜよ!
また、金子直吉さんの俳句を追加していただき、重ねて御礼申し上げます。
今年も何とぞ、よろしゅうお願い申し上げますぜよ!
Posted by 竹村昭彦 at 2008年01月02日 01:03
なべ駒さん、あけましておめでとうございます!コメント、ありがとうぜよ!
こちらこそ、今年もよろしゅうお願い申し上げますぜよ。
Posted by 竹村昭彦 at 2008年01月02日 01:05
鼠の様に細やかな目線で
すばやく目的地へ
今年も一年
真剣に
楽しく過ごす子年カナ

以上年越しに 寝過ごした 私(泣)
エンジョイっ♪今年も幸せの言葉 楽しみにしております
Posted by 山口のきゅう at 2008年01月03日 05:00
山口のきゅうさん、あけましておめでとうございます!コメントありがとうぜよ!
「ね・す・ご・し・た」の句、サスがお見事ながやき。今年も何とぞ、よろしゅうお願い申し上げますぜよ!
Posted by 竹村昭彦 at 2008年01月03日 12:22