「20代の人間が将来の年金が心配や?ちゃんちゃらおかしいがやき。その前にやることがあるろうがよ。保証された未来らあてないがぜよ。」(宮崎駿)
宮崎駿監督は、この前の戦争によってあらゆるもんを失い、価値観も崩壊するっちゅう体験をされちゅう世代ながよ。ほんじゃきこそ、人の心を打つ素晴らしい映画を創ることができるがやないろうかのう。
自分で何ちゃあ行動もせんと、国や地方行政や企業や周囲のせいばっかしにして、誰かが自分の将来を保証してくれるがやないかと待ちゆうだっけで、年金が心配やとか老後が心配やとか言うがは、そりゃあやっぱしどっか間違うちゅうがぜよ。
誰かに自分の未来を保証してもらいたいかよ?その気持ちは分かるけんど、誰かに未来を保証されるっちゅうことは、そりゃあ自分の人生たぁ言えんがやないろうか。自分の未来を保証してくれるがは、いつの時代やち、自分自身の念い(おもい)と行動しかないがやないろうか。
たとえあらゆるもんを失うたち、たとえこれまでの価値観が崩壊するような体験をしたち、そっから不死鳥のように再び立ち上がることができる強さは、自分の念いと行動からしか出てこんがやないかよ。まだ来てもない将来が不安やとか言うヒマがあったら、ただ今自分にできることをしっかりやろうぜや。
・・・エラそうなことを書いたけんど、実はワシやち、ホンマは誰かに明るい未来を保証してもらえるもんやったらしてもらいたい気持ちはあるし、自分の未来らあて不安でいっぱいながよ。けんど、未来の不安っちゅう実体のない亡霊らあに押し潰されて、ただ今の希望を失うてしまうようなことだっけは、せんようにしたいもんやのう。