2009年01月26日

平成21年「土佐酒道入門」特別課外講座「酒造り体験実習」ぜよ!

 昨日の1月25日(日)は、高知新聞文化教室(http://www.kochi-sk.co.jp/bunka/)でワシが受け持っちゅう「土佐酒道入門」(〜楽しい日本酒教養講座〜)の特別課外講座「酒造り体験実習」やったがぜよ。ちなみにこの講座についちゃあ、ブログカテゴリー「土佐酒道入門」をご参照くださいや。

 まずはJR佐川駅に朝8時15分に集合。この時間の気温でマイナス4℃と、この日の佐川はこぢゃんと冷え込んたがやき。さて今回の参加者は7名と、ちくと少なめやったがやけんど、まあ実際はこれっぱあの人数の方がひとつにまとまりやすいし、酒造りの仕事としても頼みやすうてえいがぜよ。

 さて司牡丹本社に到着し、まずは蒸米取り作業。蒸米機で蒸された酒米が放冷機を通って出てきたがを受け取って、仕込み場所まで運ぶがよ。7名中4人のメンバーは仕込み場所の方に行ってもうて、蒸米を広げる作業を担当。残る3人で蒸米取りながやき。今回の蒸米は、最高ランクの精米歩合35%の山田錦ながぜよ。蒸米取り蒸米取り2蒸米取り3












 続いてはその蒸米の仕込み作業。今回の精米歩合35%山田錦は、純米大吟醸の初添え仕込みやったがやき。理想の温度まで冷まされた蒸米を、ちびっとずつ小仕込タンクに投入していくがぜよ。ここまでの作業で一段落。精米35%大吟醸の初添えやき、量も少のうて、30分もせんうちに終了したがやき。初添え初添え2初添え3












初添え4





 続いては、別の仕込みの櫂入れ(かいいれ)作業。仕込み蔵に移動し、土佐司牡丹(普通酒)の仕込みに、櫂棒を入れて混ぜてもうたがよ。7名のメンバー1人1人に交替で櫂入れしてもうて、記念撮影をしたがぜよ。櫂入れ・森田良一さん櫂入れ・平野さん










 実は酒造りの大半は基本的に早朝やき、とりあえず体験実習の皆さんに手伝うていただく作業はこれにて終了。ちくと休憩中に、浅野杜氏が「ひねりもち」を持ってきてくれたがよ。ちなみに「ひねりもち」たぁ、米の蒸し具合をチェックするために、蒸米を手でこねて餅状態にしたもん。この珍しい「ひねりもち」をみんなあで分けていただいたがやき。山田錦の「ひねりもち」らあて、まあ滅多に口にする機会らあないきに、皆さん大悦びやったがぜよ。ひねりもち

 続いては「司牡丹・酒ギャラリー ほてい」に移動し、座敷スペースにて「吟醸酒ができるまで」のビデオを観覧。その後は蔵の食堂にて朝食タイムながよ。司牡丹の蔵人の食事用に仕込まれた門外不出の蔵隠し味噌で作った味噌汁を、みんなあでいただいたがやき。麹はもちろん司牡丹の米麹、大豆は北海道産丸大豆、塩は高知県産天日塩、さらに酒蔵内にて5年以上熟成さいたっちゅう秘蔵の味噌で作られた味噌汁に、皆さん大感激やったがぜよ。「吟醸酒ができるまで」ビデオ味噌汁朝食












 その後は、ワシがご案内して、じっくりと酒蔵見学。まずは事務所前の酒林の下で、記念撮影ながよ。酒林にゃあ「栄える」っちゅう意味もあって、こぢゃんと縁起がえいきに、この下で記念撮影をするがが定番ながぜよ。2009.1.26酒林の下で記念撮影


 ほんで、築170年以上と言われる江戸時代末期建造の白壁の貯蔵蔵を見学し、続いては新蔵「平成蔵」にて、蒸米、放冷、洗米、製麹、酒母らあの工程をじっくり見学。ラストは、この日は搾りはなかったき、残念やったけんど、昔ながらの圧搾機、酒槽(さかふね)を見学。ほんで再び「司牡丹・酒ギャラリー ほてい」にて、お待たせしましたの利き酒タイムながよ。ここでしか手に入らん、「司牡丹酒蔵見学記念」の「しぼりたて生原酒」の本醸造、純米、純米吟醸に始まり、秘蔵の大吟醸「黒金屋」や「深尾」に至るまで、司牡丹自慢のラインナップをズラリ利き酒していただいたがやき。利き酒っちゅうたち、皆さん「もったいない!」っちゅうて吐き出さんもんやき、結局試飲になってしもうたがやけんど、のう。「ほてい」利き酒






 これにて「酒造り体験実習」は終了。「司牡丹しぼりたて純米吟醸生原酒」(酒蔵見学記念)と酒粕と利き猪口のお土産を手に、皆さんホロ酔い気分のニコニコ笑顔で、オプションの昼食会場、鰻料理の名店「大正軒」(高岡郡佐川町甲1543 TEL:0889-22-0031)さんへ。ご参加者の7名全員とワシと浅野杜氏の9名にて、鰻の蒲焼き定食をいただきもっての昼食懇親会ながぜよ。浅野杜氏が、搾ったばっかしでまだ薄うにごっちゅう純米大吟醸のあらばしり生原酒を持ってきてくれたき、まずはみんなあそれで乾杯。ほんで、これまたワシが持ち込まいてもうた「司牡丹しぼりたて純米生原酒」(酒蔵見学記念)を酌み交わしもって、鰻料理をいただいたがぜよ。
「大正軒」にて乾杯酒2009.1.26鰻蒲焼き定食

 大正軒さん名物の、やや甘めのタレのかかったフックラ鰻の蒲焼きにゃあ、この純米しぼりたてのフレッシュかつフルボディなコクが、まっことバッチリやったがやき。みんなあで昼間っから飲んで食べて盛り上がって、さらにお燗酒とツマミの鰻の骨焼きを追加注文。金凰司牡丹(本醸造酒)の上燗(45℃程度)と鰻の骨焼きを交互にやりゃあ、これがまた止まらんなるばあ美味しい組み合わせなもんやき、一層宴席は盛り上がったがぜよ。

 結局、仕事に戻った浅野杜氏と早めに帰られたご参加者の森さん以外の7名は、タップリ2時間大正軒さんにて盛り上がり、さらにJR佐川駅からの帰りの列車の中でも1両のワンマン列車やっちゅうに、お土産の「しぼりたて」とキオスクで買うたツマミで盛り上がり、2次会状態ながよ。昼間っから同乗者の方々にゃあ、ちくとご迷惑やったかのう?

 ともあれ、こぢゃんと寒い中をわざわざご参加いただきました皆様にゃあ、心から御礼申し上げます。まっこと有り難うございました。感謝感謝ながやき!





土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社

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この記事へのコメント
しかし東京佐川の移動回数もすごいね。
ひょっとしてどこでもドアをもってる?

たけちゃんのブログは読み応えがあるよ。
Posted by からす at 2009年01月26日 16:13
社長さま
昨日の酒蔵見学では大変お世話になり、ありがとうございました。
「搾ったばっかしでまだ薄うにごっちゅう純米大吟醸のあらばしり生原酒」(やはり日本酒は生鮮食品だ!)も秘蔵の大吟醸「黒金屋」も「深尾」も「蔵見学記念」の「しぼりたて生原酒」の本醸造、純米、純米吟醸も、龍馬よりの伝言も、大変おいしゅうございました。もちろん大正軒さんの鰻も・・・
本当に自分がこんないい目にあってよいのか、と思ったくらいです。
それにしても、つくづく土佐の酒造りは文化だと感じました。その文化を守るためには、大いに日本酒を飲むことだ、と自分で勝手に結論づけて、今日も飲むのです。
今後ともよろしくお願いします。

追伸 2月4日の立春初搾りを楽しみにしております。古谷酒店さんで購入予定です。
それと昨日お話したテレビ番組は1月18日(日)早朝にNHKで放送された「産地発!たべもの一直線「新潟 村上市発〜酒米」という番組でした。http://www.nhk.or.jp/tabemono/ ぜひごらんになってみてください。
Posted by 病院 事務長 at 2009年01月26日 16:45
からすさん、コメントありがとうぜよ!
確かに移動が多い時ゃあ多いけんど、少ない時ゃあ少ないきに、ご心配のう!
読み応えありっちゅうお言葉、感謝感謝ぜよ!
Posted by 竹村昭彦 at 2009年01月27日 07:16
病院事務長さん、コメントありがとうぜよ!
また先日は「酒造り体験実習」にご参加いただき、さらに酒屋冥利に尽きるこぢゃんと有り難いコメントまで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。
今後も、さらにさらに品質に磨きをかけ、さらにさらに日本酒の楽しさを伝えていきますきに、応援何とぞよろしゅうお願い申し上げますぜよ!
Posted by 竹村昭彦 at 2009年01月27日 07:24