2009年07月20日

幸せの言の葉〈286〉

「登山の目標は山頂と決まっちゅうがよ。けんど、人生の面白さはその山頂にゃあのうて、かえって逆境の、山の中腹にあるがぜよ。」(吉川英治)


確かに吉川英治先生のおっしゃる通り、


逆境を越えてから、後になってよう考えてみりゃあ、


その逆境の最中にこそ、面白さがあったがやと気づいたりするもんながよ。


けんど人間、逆境の山の中腹におる真っ最中にゃあ、なかなかそうは思えんもんながやき。


ほいたら現実に逆境の最中におる時ゃあ、どうすりゃあえいがか?


そりゃあ、視点を未来に持っていくしかないがぜよ。


逆境を越えて、「考えてみりゃあ、あの中腹の逆境ん時が一番面白かったのう!」と思えるようになっちゅう未来の自分の気分を、逆境のいま味わうてみるっちゅうことながよ。


逆境の時ゃあ、その状態から発想したち、ロクな考えは出てこんがやき。


けんど如何なる逆境やち、ず〜っと永遠に続くことらあてないがよ。


それを乗り越えた状態、乗り越えてハッピーになった状態の自分の気持ちを、先取りして味おうてもうぜや。


逆境の時ゃあ、現状から考えるがやのうて、未来のハッピーな状態から考える。


これだっけやち、随分違うがやないろか。


吉川英治先生は、このことを言いたいがやないろうかのう。



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