2009年11月02日

「幸福の方程式」(〜新しい消費のカタチを探る〜)はオススメ書籍ぜよ!

 今回は久々にオススメ書籍をご紹介しますぜよ。「幸福の方程式」


 ここしばらくは、いろいろイベントらあが重なっちょってブログネタが目白押しで、なかなかオススメ書籍をご紹介する暇がなかったがやき。


 オススメ書籍ファンの方にゃあ、まっこと申し訳なかったがやけんど、今回の書籍の内容は、今まで紹介できざった分を取り返すばあえい内容やき、悦んでいただけるがやないろうか。


 タイトルは、「幸福の方程式」〜新しい消費のカタチを探る〜(山田昌弘+電通チームハピネス 著 ディスカウ゛ァー携書 2009年9月10日発行 1000円+税)。


 まず著者は、これまでのワシらあの幸福たぁ、「物質的豊かさと幸福は関係ない」と頭じゃあ分かっちょったち、結局モノを買い続けることにあったっちゅうがよ。


 ほんで、消費社会における「物語」を、「家族消費の時代」の物語と「ブランド消費の時代」の物語の二つの段階に分けて解説するがやき。


 日本じゃあ、戦後から1980年頃までが「家族消費の時代」で、それ以降が「ブランド消費の時代」やっちゅうがよ。


 前者は、「豊かな家族に必要なモノを揃えていくこと=幸福」っちゅう物語。


 後者は、「ブランド商品を買い続けること=幸福」っちゅう物語ながやき。


 ちなみにここでいう「ブランド消費」たぁ、広告業界らあでいうところの、いわゆる「ブランド消費」やのうて、「商品自体に個別のストーリーをつくり上げ、そのストーリーを買う」っちゅう意味ながよ。


 ほんで、これらあ二つの物語は、今ものうなっちゅう訳やないけんど、もはや行き詰まってしもうちゅうっちゅうがやき。


 「幸せをもたらす商品を買い続けること=幸福」っちゅうモデルは、もはや通用せんっちゅうことながよ。


 これまでの二つのいずれの物語も、「幸福を生み出すと期待される商品を買うこと」っちゅう点じゃあおんなじで、それが近代社会の幸福のシステムやったっちゅうがよ。


 すなわちワシらあは、「商品そのものを買いよったわけやのうて、その商品を買うことによって、それがもたらすであろう幸福を買いよった」っちゅうことながやき。


 ところが今や、そのシステムは行き詰まりを見せちゅう。


 新しい幸せの物語が必要になっちゅうがやき。


 つまり、モノを買うことによってモノの向こう側にある幸福を手に入れるがやのうて、幸福そのものを直接得るっちゅう回路やっちゅうがよ。


 ほんで著者は、「消費は、幸福のストーリーに必要な商品を買うことやのうて、幸福のストーリーをサポートするためのものになる」っちゅうがぜよ。


 この言葉は、まっことナルホドながやき。


 自社の商品やサービスが、顧客の幸福のストーリーをサポートするために何ができるかっちゅう発想は、こぢゃんと有意義ながやないろかのう。


 さらに著者は、幸福を解く鍵として、「幸福のペンタゴン・モデル」っちゅう、次の五つを挙げるがやき。幸福のペンタゴン・モデル

 「時間密度」っちゅう、その物語に夢中になり没入するために必要な鍵。


 例えば、夢中になれるスポーツイベントは、「時間密度」を高めてくれるがよ。


 「手ごたえ実感」っちゅう、努力が報われ、やりがいを感じる価値を評価する鍵。


 例えば、発展途上国の孤児院訪問らあのボランティア旅行は、「手ごたえ実感」を与えてくれるがよ。


 「自尊心」っちゅう、その物語を自分から内的に肯定する鍵。


 例えば、地球にやさしいサステナブルなエコ商品らあは、「自尊心」を高めてくれるがよ。


 「承認」っちゅう、その物語を他人が外から肯定する鍵。


 例えば、おんなじような価値観を持つ仲間とのフリーマーケットらあは、「承認」を与えてくれるがよ。


 「裁量の自由」っちゅう、自分が物語の進行をコントロールする主人公やと認識する鍵。


 例えば、自らの意志で参加するNPOでの活動の場らあは、「裁量の自由」を与えてくれるがやき。


 この五つの鍵が、消費に代わって、幸福に直結する道を示しちゅうっちゅうがぜよ。


 また、幸福を「つながり」と「時間」っちゅう二つの軸で解いても見せてくれちゅうがやき。


 「つながり」たぁ、身近な人や社会からの承認で、いわば人生の平面軸。


 「時間」たぁ、文字どおり人生の時間軸で、将来の見通しながよ。


 「幸福の2つの軸」の図をご参照いただけりゃあ、分かりやすいがやき。幸福の2つの軸3つの新しい幸福の物語


 ほんで、新しい幸福のストーリーも、この二つを満たすもんやないとイカンっちゅうて、次の三つの物語を仮説として挙げちゅうがぜよ。


(1)自分を極める物語
〈目的〉自分の満足を追求すること
〈対象〉自分自身
〈消費の形〉・はまる(コミケや食玩など) ・手ごたえ消費(無印良品や家庭菜園など)
〈主な幸福の鍵〉・時間密度 ・手ごたえ消費 ・裁量の自由


(2)社会に貢献する物語
〈目的〉自分の生きる意味に納得感を見つけること
〈対象〉社会や未来の人類
〈消費の形〉・ギルティフリーになる(フェアトレード商品やボランティア旅行など) ・サステナビリティを取り入れる(Chabo!や四角いトイレットペーパーなど)
〈主な幸福の鍵〉・時間密度 ・手ごたえ実感 ・裁量の自由 ・自尊心


(3)人間関係のなかにある物語
〈目的〉自分の居場所を確保すること
〈対象〉人間関係
〈消費の形〉・利他的になる(ディズニーランドのお土産やSNSなど) ・仕事を買う(NPO的な働き方など)
〈主な幸福の鍵〉・時間密度 ・手ごたえ実感 ・裁量の自由 ・自尊心 ・承認


 自社の商品やサービスについてを、この3つの物語になぞらえて考えてみると、こぢゃんとこれからのビジネスのヒントを得られるがやないろかのう。


 簡単にまとめてしもうたき、ちくと分かりにくいところがあったかもしれんけんど、さらに詳しゅう知りたい方は、是非本書をご一読されることをオススメしますぜよ!










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