今回は、龍馬さんがらみでお正月休み中に読んだ古書2冊をご紹介しますぜよ。
どちらの本も既に絶版やき普通の書店じゃ手に入らんけんど、いまは古書店巡りらあせいじゃち、ネットでパパッと検索してササッと注文できるきに、まっこと便利な世の中になったもんながやき。
まず1冊目は、ワシが理事長を務めさいてもらいゆう「土佐学協会」(http://tosagaku.cocolog-nifty.com/report/)で、昨年11月3日に「龍馬の息づかいが聴こえる道を巡る」っちゅうイベントを開催して、龍馬さんが食べたであろう再現食「龍馬弁当」をみんなあでいただいたがやけんど、その弁当にサバの刺身を使うた根拠になった本ながよ。
このイベントについての詳しゅうは、「11月4日」と「11月5日」のブログをご参照くださいや。
その本たぁ、「海援隊遺文 〜坂本龍馬と長岡謙吉〜」(山田一郎 著 新潮社 平成3年3月30日発行 定価2500円〈当時〉)っちゅう本ながよ。
19年ばあ前の本やけんど、既に絶版になっちゅうみたいながやき。
これがなかなか中身が濃ゆうて、ページ数も420ページばああって、しかも細かい文字がビッチリやき、なかなか読むに骨が折れるがよ。
ほんでこの本の211ページに、「龍馬はサバの刺し身にダイダイの酢をかけたのが大の好物」っちゅう文章があるがやき。
著者の山田さんが調べたがやろうけんど、「安田村の義兄高松順蔵の家へ行くと姉の千鶴はいつもそれを食べさせたそうだ。」と続いちゅうがよ。
サバの旬は秋から冬、ダイダイの旬も冬やきに、お正月飾りのダイダイの酢でも使うて、是非皆さんも龍馬気分でトライしてみてくださいや。
他にも、龍馬さんは「肩を傾けて、風を切るように意気揚々と歩く人じゃったが、道ばたで子どもがおるのを見かけると傍へ寄っていて、頭をなでたり、早う太うになりよと声をかけたりしてかわいがった。そんで子どもらあは龍馬さんを慕うて、もぶりつき(まとわりつく)よった。」とか、
『「龍馬がよう来た」「龍馬さんをよう見かけた」という話は高知のあちこちで採集することができる。龍馬の行動範囲は広く、彼は土佐七郷の郷浦を「まいくり回る」(あちらこちらと方々へ行く、ぶらぶらと歩きまわるの意。)趣味があったらしいのだ。』とか、
ナマの龍馬さんの姿が鮮明に浮かんできそうな、こぢゃんと興味深い話も満載ながやき。
また、ワシがこりゃ面白いと思うたがは、ナント龍馬さんが京都で資金調達に尽力して、河田小龍さんが製塩事業を高知で興したっちゅう事実ながよ!
残念ながら事業は失敗に終わったようながやけんど、あの小龍さんと龍馬さんが共同で、製塩事業を土佐でやったことがあるっちゅうがは、いま土佐に何社かある製塩業者にとっちゃあ、こぢゃんと嬉しい事実やないかよ!
小龍さんと龍馬さんの二人の龍が夢見た塩やき、土佐の「龍々塩」とか「双龍塩」っちゅうネーミングにでもして解説でも付けりゃあ、こりゃ土佐の高知の名産のひとつに育つがやないろかのう。
さてもう1冊は、ワシが生まれた年に発行された、いまからちょうど48年前っちゅう古書、「土佐の婦人たち」(関みな子 著 高知新聞社 昭和37年1月10日発行 150円〈当時〉)ながよ。
この本は、高知新聞紙上に連載された「土佐の婦人たち」21人分の中から、11人分を選んで冊子にしたもんながやき。
ほんでその5番目に、龍馬さんの姉やん「坂本乙女」さんが取り上げられちゅうがよ。
そん中に、龍馬さんがどんなもんを食べよったかがバッチリ書かれちゅうっちゅうがやき!
実は「土佐学協会」じゃあ、「土佐のおきゃく〈2010〉」の一環で、3月6日(土)に「龍馬の晩酌!」っちゅうイベントを開催する予定ながよ。
ほんで、土佐学協会顧問で、土佐伝統食研究会代表の松崎淳子先生に、龍馬さんの晩酌を再現してもらおうとお願いしちょったがやき。
ほいたら、そん中で「土佐の婦人たち」っちゅう書名が浮かび上がり、そこに龍馬さんの日々の食事についてが書かれちゅうっちゅう情報が入ってきたがよ!
ほんで、ワシがネットで検索して見つけ出し、入手したっちゅう訳ながぜよ。
そこにゃあ、乙女さんの食生活についてが書かれちょったがやけんど、そりゃあつまりは坂本家の食生活であり、龍馬さんの日々の食事やっちゅうことながよ。
「乙女はゆたかな大まかな坂本家の出であるし、おおざっぱなもので、(中略)土佐の上流婦人としての生活でおし通す。毎日のおかずは尾かしら付きのタイが常で、それを裏表たべるのは武士の子にあるまじき下品なふるまいと子どもに教え、(後略)」とあるがやき。
こりゃあ確かに、現代人にとっちゃあビックリな内容で、「もったいない!」の声をあげる人もおるろうけんど、考えてみりゃあ時代が150年も違やあ、当然食生活はスットン変わっちょって当然ながよ。
何ちゅうたち、チョンマゲで刀をさしちょったっちゅう時代やき、そんな時代の武士の食生活を、現代のワシらあの視点で見るっちゅうんが本来間違いながかもしれんがやき。
ともあれ、この書籍から、尾かしら付きのタイが龍馬さんの食事にゃあ欠かせれんっちゅうことが判明したがよ。
こうして、龍馬さんの晩酌メニューが、次第に完成していくがやき。
また詳しゅうは後日お知らせしますけんど、3月6日のイベント「龍馬の晩酌!」を、楽しみにしちょってくださいや!
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