2010年03月07日

幸せの言の葉〈348〉

「世と共に移れば曇る春の夜を 朧月とも人は言ふなれ」(坂本龍馬)


龍馬さん詠草の和歌ながよ。


直訳すりゃあ、「常に変転し、見えたかと思うたら曇るっちゅう春の夜を、世間の人は朧月(おぼろづき)と言うがぜよ。」っちゅうことになるがやき。


こりゃあつまり、乱れちゅう世の中を朧月に、また龍馬さん自身の夢を、その朧の向こう側にある見果てぬ月になぞらえちゅうがやないろうかのう。


世の中は乱れて、見通せたかと思うたらまた曇ったりして、まるで春の夜の朧月みたいやと世間は言うけんど、ワシの目にゃあその朧の向こうに、しっかりと美しい月が見えちゅうがやき。その月はこぢゃんと遠いかもしれんけんど。


龍馬さんがこの和歌を詠じたときの気持ちは、こんな感じやなかっつろうかと、ワシゃあ勝手に想像するがよ。


月にどれっぱあ朧がかかっちょったち、お天道様にどれっぱあ厚い雲がかかっちょったとしたち、その朧の向こうにゃあ美しい月が、厚い雲の向こうにゃあ燦々と輝く太陽が、いつのどんな時代じゃち常にそこにあるがぜよ。


ほいたら世の中がどんなやったとしたち、その美しい月を、輝く太陽を、見果てぬ夢を、追いかけて生きていきたいもんじゃのう!



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