「土佐の芋掘りともなんともいわれぬ、居候に生まれて、一人の力で天下を動かすべきは、これ又天よりする事なり。」(坂本龍馬)
直訳すりゃあ、「土佐の芋掘りとも何ともいえん居候に生まれて、自分だっけの力で天下を動かそうとするがは、こりゃあ天の意志ながぜよ。」っちゅうことながよ。
土佐藩の中でも身分の低い下士の、しかも居候みたいな次男坊に生まれたっちゅうことを、「土佐の芋掘り」っちゅうユニークな表現で表しちゅうがやき。
けんど、そんな身分に生まれた自分が、ひっとりの力で天下を動かそうとしちゅう。
そりゃあ自分だっけの意志やのうて、天の意志やと龍馬さんは言うがぜよ。
「天の意志」・・・最近あんまり聞かんなった言葉やけんど、失いとうない、こぢゃんとえい日本の言葉やと思わんかよ?
「天は自分っちゅう一個の人間を通じて、この世の中にいったい何を成さしめようとしちゅうがか。」
龍馬さんは、常にこう考えもって全国を飛び回り、様々な行動をしよったがやないろうかのう。
ほんじゃき龍馬さんは手紙の中に、「けっしてつけあがって言いゆうわけやない」っちゅうて書いちゅうがやき。
自惚れた私心で行動するがやのうて、「天の意志」を意志として、私心のう行動する・・・。
それでこそ、天下も動かせるっちゅうことながぜよ!