2010年07月18日

幸せの言の葉〈388〉

「ゆく春も 心やすげに 見ゆるかな 花なき里の 夕暮れの空」(坂本龍馬)


長州の桂小五郎さんに揮毫を求められて詠んだとされちゅう、龍馬さん詠草の和歌ながよ。


意味は、「過ぎ去りゆく春やち親しげに感じられるがやき。こんな辺境の地の花のない里やち、夕暮れの空はなんと美しいことじゃろう。」っちゅう感じやろうか。


薩長同盟を共に成し遂げた盟友である桂さんに、龍馬さんはどんな思いでこの和歌を示したがじゃろう。


この和歌の中にあるがは、自然を見つめる龍馬さんの優しい眼差しと、静かな湖面のように深う落ち着いた心ながよ。


新渡戸稲造さんは「武士道」の中で、「武士に和歌を詠むがが奨励されたがは、より優しい感情を表にあらわして、勇ましさや情けとしての仁を内面に蓄えるためのもんやった」っちゅうようなことを書かれちゅうがやき。


また、和歌に日常を詠み込む心は、武士にとって平常心を保つ訓練であり、平静に裏打ちされた勇気を練磨する道やったっちゅうがよ。


つまり、勇気は内面に優しさを持ってこそ形づくられるっちゅうことながぜよ。


命懸けで国事に奔走し、見事に奇跡とよばれる薩長同盟を成立さいた龍馬さん。


つまりこの和歌にあるような、優しさや平静さに裏打ちされた勇気を持っちょったきにこそ、龍馬さんは偉業を成し遂げることができたっちゅうことながぜよ。


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