今回は、すべての龍馬ブームの原点、日本初の「龍馬伝」とも言うべき明治のベストセラー、「汗血千里の駒(かんけつせんりのこま)」の現代語訳普及版をご紹介しますぜよ。
書名は、「坂本龍馬伝」〜明治のベストセラー「汗血千里の駒」〜(坂崎紫瀾 著 中村茂生・磯田和秀 訳 東邦出版 952円+税 2010年5月4日第2版第1刷発行)ながよ。
既に第2版っちゅうこたぁ、やっぱし龍馬ブームで結構売れゆうがやないろうかのう。
帯にもある通り、著者の坂崎紫瀾(しらん)さんは、NHK大河ドラマ「龍馬伝」にも、龍馬さんのことを弥太郎さんに取材する役で登場しちゅうがよ。
坂崎紫瀾さんは、嘉永6年(1853年)から大正2年(1913年)の人やき、龍馬さんの時代と前半は重なっちゅうがやき。
坂崎さんは、江戸鍛冶橋の土佐藩邸で藩医の息子として生まれ、漢学を基礎とした幅広い教養を活かし、自由民権運動家、法律家、新聞記者、歴史小説家、漢詩人、講釈師らあとして活躍した人ながよ。
ほんで明治16年(1883年)、高知の「土陽新聞」に発表した連載小説「汗血千里の駒」は、初めて龍馬さんを主人公にした作品として大人気を博し、大阪や東京の複数の版元で単行本化されて瞬く間にベストセラーになり、50版を重ねたっちゅうきスゴイがぜよ!
そんな名著に、これまで現代語訳がなかったっちゅうんがビックリながやけんど、この書籍は初の現代語訳普及版やき、こぢゃんと読みやすいがやき。
訳者によりゃあ、とことん読みやすさを追求しょうっちゅうことで、龍馬さんに直接かかわりがないエピソードや、龍馬さん以外の人物が書いた手紙や論文の引用らあの箇所を割愛して、原文の6割ばあの分量の抄訳になったっちゅうことながよ。
内容としちゃあ、千葉佐那さんが千葉光子さんになっちょったり、お龍さんがお良さんになっちょったり、寺田屋が瀬戸屋になっちょったり、龍馬さんが徳川慶喜将軍の前でひと演説したりと、史実たぁ明らかに違う部分もあるけんど、まあ歴史書やのうて伝記小説やし、史実がまだ一般化してなかったこともあるろうき、そういった点はいちいちひっかかりよっちゃあイカンがやき。
そんなことより何より、著者の坂崎さんは、龍馬さんと同じ土佐人で、しかも同時代を生きた人やったっちゅう点がスゴイところで、それゆえこの伝記小説の龍馬さんは、こぢゃんと活き活きとしちょって、最も本物に近いと言うたちえいがやないろうかのう?
「坂本龍馬伝」〜明治のベストセラー「汗血千里の駒」〜・・・是非ご一読をオススメしますぜよ。
坂本龍馬伝 明治のベストセラー「汗血千里の駒」
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