2010年09月18日

幸せの言の葉〈406〉

「武士(もののふ)の かばねはここに 桜山 花は散れども 名こそ止むれ」(楢崎龍)


龍馬さんの妻お龍さんが、亡き龍馬さんを偲んで詠うた和歌ながよ。


桜山にゃあ国に殉じた人らあを祀る招魂社があるがやき。


その桜山で、「あの人は死んでしもうたけんど、この桜山とおんなじように、花は散ったち名前は永遠に消えることはないがよ。」と詠うたがぜよ。


前々回の「幸せの言の葉〈404〉」の「思ひきや 宇治の河瀬の 末つひに 君と伏見の 月を見むとは」や、前回の「幸せの言の葉〈405〉」の「薄墨の 雲と見るまに 筆の山 門司の浦わに そそぐ夕立」らあをもういっぺん読んでからこの和歌を見りゃあ、まっことお龍さんの切なさはいかばかりかと、胸が締めつけられるがよ。


龍馬さんとお龍さんは、初めて二人が出会うてからわずか3年半で、永遠の別れになるがやき。


その期間は短いけんど、お龍さんにとっちゃあこぢゃんと凝縮された、それこそ光輝くような3年半やったはずながぜよ。



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