「敵地とは 思へど月の 光かな
名月や 塵一つなき 船の上」(高杉晋作&坂本龍馬)
「土藩坂本龍馬伝」の中に見られる、高杉晋作さんと坂本龍馬さんの付合(つけあい)やとされる歌ながよ。
前半の五七五が晋作さん、後半の五七五が龍馬さんの作やと言われちゅうがやき。
しかもこの付合、ユニオン号(乙丑丸)船上での作やとされちゅうっちゅうがぜよ。
だとすりゃあ、慶応2年(1866年)6月の幕長戦争(第2次長州征伐)小倉口戦に、龍馬さんは亀山社中のメンバーと共にユニオン号(乙丑丸)に乗って参戦しちゅうきに、こん時の作やっちゅうことながよ。
この戦、龍馬さんと晋作さんの夢の競演とも言われるがやけんど、そんな戦の最中、二人はこんな歌を詠み合うたっちゅうことながやき。
つまり、歌でも夢の競演が成されたっちゅうことながよ!
「敵との戦の最中やけんど、そんな場所やち月の光は美しいのう!」(晋作)
「まっこと名月が、塵一つない船上を美しゅうに照らしちゅうぜよ!」(龍馬)
まっこと、幕府との大一番の戦の最中やっちゅうに、二人ともいったいどれっぱあ肝が座った風流人ながぜよ!