2010年10月31日

幸せの言の葉〈420〉

「あの時のおまんの、血と泥に濡れた足を見た時、わしは震えがきたがじゃ・・・理由はそれだけぜよ。」(坂本龍馬・「龍馬伝」より)


NHK大河ドラマ「龍馬伝」第8話における、龍馬さんの言の葉ながよ。


岩崎弥太郎さんの父・弥次郎さんは、庄屋が田に引く水を一人占めにしたことを直談判に行き、返り討ちのように叩きのめされ、大怪我をするがやき。


やっと念願の江戸での学問生活ができだしてまだ1年やっちゅう弥太郎さんに、その知らせが届くがよ。


「畜生おおお!どこまで息子の邪魔をしたら気がすむがぜよ!」と叫びもって、夜を徹して街道をひた走る弥太郎さん。


当時、江戸から土佐へは男の足で30日はかかるところを、弥太郎さんは昼も夜も走り続け、なんとわずか16日で土佐に着いたっちゅうがぜよ!


息も絶え絶えの弥次郎さんの姿を見て、止める龍馬さんを振り切り、庄屋の屋敷に走る弥太郎さん。


けんど、庄屋は奉行所と結託しちょって、非は弥次郎さんにありと既に裁きが下ったっちゅうがやき。


どうにも納得がいかん弥太郎さんは、奉行所に押しかけたけんど、やっぱり相手にしてくれんがよ。


気骨がある元参政の吉田東洋さんやったらワシらあの話を聞いてくれるかもしれんと龍馬さんは提案し、弥太郎さんと2人で命がけで訴えに行くけんど、ここでもやっぱり相手にされんがやき。


ほんで、ついに弥太郎さんは、「官は賄賂を以って成し、獄は愛憎に因って決す」っちゅうて奉行所の門扉に刀で刻むがぜよ!


その行動を見届けにやってくる龍馬さん。


弥太郎「おまんは何じゃ。何でわしに付き合うがじゃ。」


龍馬「・・・おまんが帰ってきたきじゃ。」


千載一遇の機会を得て叶うた江戸行きやったに、それでも弥太郎さんは父親のために帰ってきたがよ。


しかも、30日かかる距離を16日で、足を血まみれにして。


ほんで、龍馬さんがこの言の葉を語るがやき。


「あの時のおまんの、血と泥に濡れた足を見た時、わしは震えがきたがじゃ・・・理由はそれだけぜよ。」


龍馬さんと弥太郎さんの独特の友情を感じる、こぢゃんとえいシーンながぜよ。


「龍馬伝I」(作 福田靖 ノベライズ 青木邦子 NHK出版)より



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