「私の代わりに生きてつかあさい。私ができんかった生き方を・・・おまさんには私よりももっと大事なもんが、途方ものう大きなもんがきっとあるがじゃ。それを探してつかあさい。きっと見つかるき。私はそれを信じちゅう。」(平井加尾・「龍馬伝」より)
NHK大河ドラマ「龍馬伝」第10話における、平井加尾さんの言の葉ながよ。
北辰一刀流の目録を手に、土佐にもんてきた龍馬さん。
ついに幼馴染みの平井加尾さんに、「わしはもうどこへも行かん。ずっとおまんの側におる。わしの女房になってくれんかえ。」とプロポーズするがやき。
頬を涙で濡らし、「・・・はい。」と答える加尾さん。
けんど、加尾さんの兄・平井収二郎さんと武市半平太さんの策略で、京の情勢を探るっちゅう裏の役目を背負うて、山内豊信さんの妹・恒姫(ひさひめ)さんの世話係として、加尾さんは京に送り込まれることになるがぜよ。
最初は猛反発しちょった加尾さんも、兄・収二郎さんの「おまんがどういても龍馬と添い遂げたいと言うなら、わしは腹を切る。」っちゅう決死の言葉に、ついに泣く泣く京都行きを承諾するがよ。
ほんでその出立の前夜、いつもの神社で加尾さんと龍馬さんは待ち合わせるがやき。
「加尾ッ。」と叫んで駆け寄り、加尾さんを抱きしめる龍馬さん。
「わしはもうどこへも行かんと言うたぞ。何があってもわしらは離れんと約束したがじゃないがかえ!」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい。」
龍馬さんの胸に顏をうずめて泣き崩れる加尾さん。
「私がおらんでも・・・龍馬さんは生きていけます。」
涙に濡れた目を龍馬さんに向け、加尾さんはこの言の葉を語るがよ。
「私の代わりに生きてつかあさい。私ができんかった生き方を・・・おまさんには私よりももっと大事なもんが、途方ものう大きなもんがきっとあるがじゃ。それを探してつかあさい。きっと見つかるき。私はそれを信じちゅう。」
感動の名シーンながぜよ!
「龍馬伝I」(作 福田靖 ノベライズ 青木邦子 NHK出版)より