2011年01月12日

今年最初のオススメ本「ビジネスで一番、大切なこと」ぜよ!

 今回は、本年最初のオススメ本にふさわしい書籍をご紹介しますぜよ!


 「ビジネスで一番、大切なこと」~消費者のこころを学ぶ授業~ (ヤンミ・ムン 著 北川知子 訳 ダイヤモンド社 1500円+税 2010年8月26日発行)っちゅう書籍ながやき。ビジネスで一番、大切なこと


 著者のヤンミ・ムンさんは、ハーバード・ビジネススクール教授で、その授業は絶大な人気を誇り、いま最も注目されちゅう女性経営学者ながよ。


 まず著者は、『プロフェッショナルとして知恵を絞りゃあ絞るばあ、消費者のこころを見失うてしまう「差別化の罠」』っちゅうもんがあると指摘するがやき。


 つまり「棚に並んじゅうシリアルは、どれも同じに見える」っちゅうことながよ。


 確かによう考えてみりゃあ、一般の方々にとっちゃあ「棚に並んじゅう日本酒は、どれも同じに見える」がやろう。


 カテゴリーが成熟すりゃあ、購買頻度のこぢゃんと高い消費者でさえ比べる努力をむなしゅう感じ始めると著者は言うがやき。


 こりゃあこぢゃんと危険な転換点ながよ。


 差別化要因と非差別化要因の重みが変化し始めるがやき。


 ささいな違いに注目する愛好家が減り、違いの意味に疑問を持つ顧客が増え始めるがよ。


 ビジネスの成功の要は競走力にあり、競走力たぁ競合他社といかに差別化できるかやけんど、ところがその差が細こうなりすぎて、多くの消費者がいぶかしゅう思う段階に達すると、ある日突然、差別化は無意味になると、著者は言うがやき。


 進歩によって物事は良い方向に向かう・・・ただし、悪い状態になるまでは。


 これを「進歩のパラドックス」っちゅうて著者は表現するがやけんど、まっこと確かに見事な表現ながよ。


 たとえば、SUV(スポーツタイプ多目的車)の例を著者は挙げちゅうがやき。


 JeepとNISSANは、20年前は頑丈さがJeepのウリで、信頼性がNISSANのウリやって、Jeepにゃあ信頼性が、NISSANにゃあ頑丈さが足りんかったがやけんど、現在は頑丈さも信頼性も、どっちもあんまり変わらんなってしもうちゅうがよ。JeepとNISSAN



 確かにJeepとNISSANに限らず、SUVに限らず、あらゆる分野で似たようなことになっちゅうっちゅうことに気づいて、ワシゃあちくとゾッとしたがやき。


 著者は、相違点を可視化するや、おかしな現象が起こるっちゅうがよ。


 当事者らあは互いの違いを際立たせるがやのうて、解消しょうとするっちゅうがやき。


 ほんで、企業もおんなじ罠に陥るっちゅうがよ!


 自分じゃあ差別化しゆうつもりで、実際はどの会社もおんなじ方向を向いて走る群れになっちゅうらあて、まっこと恐ろしいことやと思わんかよ!


 ほいたら、いったいワシらあはどうすりゃあえいがか。


 ここで著者は、差別化を実現するためにゃあ、競走やのうて、競走からの完全な脱却が必要やと断言するがぜよ!


 ほんで、具体的に豊富な企業の実例を挙げて、存在感際立つ「アイデア・ブランド」を紹介するがやき。


 まずは、世の流れの逆を行く「リバース・ブランド」。


 Yahoo!やAOLらあの主要ポータルサイトが、トップページにますます多くの情報やサービスを盛り込もうとさらにギアを上げようとしたとき、Googleが乗り込み、検索窓があるだっけっちゅうトップページで、事態を逆転させたっちゅう事例が、まさに「リバース・ブランド」ながよ。


 著者は、注目すべきは、Googleがやったことやのうて、やらんかったことやっちゅうがやき。


 「リバース・ブランド」は、余分なもんをそぎ落とし、予想もせんような形で贅沢なもんに変えるっちゅうがよ。


 続いては、既存の分類を書き換える「ブレークアウェー・ブランド」。


 ロボットでありながら命令に従わんこともあるっちゅう「AIBO」は、ペットっちゅう新しい枠組みが、魔術のような変化を呼び起こしたがやき。


 「おむつ」っちゅうカテゴリーから意図的に離れ、「幼児の下着」っちゅうカテゴリーを創造して大成功した「プルアップス」。


 著者は、「ブレークアウェー・ブランド」は、ある種の招待やっちゅうがよ。


 彼らは、カテゴリーにおける造反派であり、境界線の破壊者やと。


 カテゴリー内におりながら、なおかつ、そこにとどまっておらんっちゅうがやき。


 さらに「ブレークアウェー・ブランド」が見事ながは、どっか馴染みの場所へと顧客を導くところやっちゅうがよ。


 ワシらあは、ペットに対してどう振る舞やあえいかわかっちゅうし、パンツはどうゆうもんか知っちゅうがやき。


 ためらうことのう即座に理解する。再教育の必要はない。ここが特筆すべきポイントやっちゅうがぜよ。


 3つ目は、好感度に背を向ける「ホスタイル・ブランド」。


 「ホスタイル・ブランド」は、消費者に媚びんと、その気がないフリをするっちゅうがよ。


 たとえば、エナジードリンクの「レッドブル」。


 吐き出すばあマズイ(ワシやないぜよ、著者がホンマに書いちゅう!)上に、傲慢なマーケティング展開をしたっちゅうがやき。


 「レッドブル」がナイトクラブやバーで人気が出だいたとき、顧客は「液体コカイン」「缶入り覚醒剤」らあて言いだいたがやと。


 けんど、一貫して「心配やったら飲むな!」っちゅう態度をとり続けたっちゅうがぜよ!


 こりゃまさに「アンチ・マーケティング」ながよ。


 さらに著者は、この3つに当てはまらん「アイデア・ブランド」も、まだまだいっぱいあるっちゅうて、「ハーレーダビッドソン」や「ダヴ」の事例も挙げちゅうがやき。


 ほんで著者は結局、他社との比較に時間を費やすがは止めろうっちゅうがよ。


 けんど、競走相手を無視せえっちゅうわけやないと。


 消費者とおんなじ目で見ることが重要やっちゅうがやき。


 消費者の目にゃあぼんやりとカテゴリー全体が見えるだっけで、個々のブランドは映ってないがやき、この不鮮明さから抜け出すことやと。


 それが「違うちゅう」っちゅうことやと。


 消費者の目から見て、ひと目でわかる違いを出せるかっちゅうことながよ。


 ほんで著者は締め括りに、差別化は手段やない、考え方やっちゅうて断言して、「まだまだ多くのアイデア・ブランドが登場する。間違いない。」っちゅうて結ぶがぜよ。


 「ビジネスで一番、大切なこと」・・・まっことこぢゃんと学びになり役立つ、恐るべき本ながやき!





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