2011年07月25日

電通・感性工学ユニット著「そそるマーケティング」ぜよ!

 今回は、我らが小阪裕司先生(http://www.kosakayuji.com/)のインタビューも収録されちゅうお薦め書籍、「そそるマーケティング」〜ヒトは「脳内会話」で動いていた〜(電通・感性工学ユニット著 ダイヤモンド社 1600円+税 2011年7月14日発行)をご紹介しますぜよ。

「そそるマーケティング」


まずこの書籍は、株式会社電通の様々な分野からメンバーが集結し、広告業務で培ってきた手法に、ヒトの「感性」の研究をすすめる「感性工学」の視点を取り入れ、ヒトをそそるための効果的な方法を導き出そうっちゅうもんながよ。



4つの脳内会話の図
まず本書じゃあ、ヒトの行動を決めゆうがは、脳の中のひとり言「脳内会話」やっちゅうがやき。


例えば、「ウニ味煎餅が棚に並んじゅう」がを見て、ワシらあの脳にゃあ五感を通じて様々な情報がインプットされるがよ。




この、脳内に新たに加わった情報を、「ニュース」と呼ぶがやき。


ほんでこの「ニュース」は、もともと持っちょった記憶や情報を呼び起こすがよ。


〈ウニを食べたときの記憶〉〈煎餅の味〉〈パッケージデザインから受けるイメージ〉など、これら脳内に呼び起こされるもんを「ストック」と名付けるがやき。


脳の中に新たにニュースがインプットされりゃあ、そのニュースと、もともと脳の中に持っちょったストックとの間でやりとり(=会話)が始まるがよ。


「ウニと煎餅の組み合わせ、美味しいかも」「この値段やったら買うてもえいかも」っちゅう感覚は、まさにニュースとストックの間の会話ながやき。


その会話の結果として実際の行動(ウニ味煎餅を買う、など)が生まれていくがよ。


結果としてのこの行動を「アクション」と呼ぶがやき。


本書じゃあ、外からの情報が脳内にインプットされアクションに至るプロセス、この真ん中にあるやりとりを「脳内会話」と名付けるがよ。


ほんで、日本感性工学会会長の椎塚久雄教授との度重なるディスカッションの末、「人間の認知---行動システム」をモデル化した、「プロダクションシステム」っちゅう考え方にヒントを得たっちゅうがやき。


プロダクションシステムじゃあ、情報がインプットされることによって情報処理がスタートすることを「発火」と定義しちゅうがよ。


つまり、脳内会話の始まりは、発火にあるっちゅうことながやき。


ほんじゃき、ニュースがインプットされ、脳内のストックが次々と「発火」し、ニュースとストックのやりとりが起きて最終的にアクションに至る・・・この一連のプロセスが脳内会話の全体像やっちゅうことながぜよ。


ほんで、そもそも人々の「ストック」がどんな類のもんやったか、そこにどんな情報がインプットされりゃあ脳内会話が発火し、どんな結果が生まれるか、一つ一つを丹念に解析・整理していったら、大きゅう2タイプの「ストックの状態」に対して、インプットされるニュースの種類も大きゅう2タイプあって、ニュースとストックのやりとりは計4つのパターンに分類できることが分かったっちゅうがよ。


まず1つ目は、ストックが「構造化」されちょって(つまり、課題となっちゅう商品やブランド、事柄について受け手が関心を持ち、それに関連する情報について「あるまとまったイメージや理解」を持っちゅうっちゅうこと)、ニュースのストックに対する関係が「同質」(インプットされるニュースの種類が、想像の範囲内で矛盾のうて、ストックの内容に近いニュースが入るっちゅうこと)やった場合で、「なるほど会話」と名付けられちゅうがやき。


例えば、誰もが〈高級〉で〈最高のおもてなしをしてくれる〉っちゅうイメージを持っちゅう「ザ・リッツ・カールトンホテル」について、さらにある人から「10年ぶりに行ったのに名前を覚えてくれちょった」らあて話を聞いたっちゅうようなことながよ。


「なるほど。そういうことが起こるばあやき、評判が高いはずや」っちゅうてブランドに対するイメージがさらに深まり強化される例が、「なるほど会話」ながやき。


次に2つ目は、ストックの状態は同様に「構造化」されちょって、ニュースのストックに対する関係が「異質」(インプットされるニュースの種類が、いままで持っちょったイメージや理解たぁ違うっちゅうこと)やった場合で、「ギャップ会話」と名付けられちゅうがよ。


例えば、もともとは〈閉じた暗闇のなかでの空間の熱気と一体感〉っちゅうイメージの日本のロックライブに、これまでは海外にしか存在せんかった〈オープンな夏の野外で数日にわたって大ロック大会!〉っちゅう新しいスタイルがニュースとしてインプットされたっちゅうような場合ながやき。


すでにあるまとまったイメージがあるところに、それまで持っちょったストックたぁ違うニュースがインプットされ、新しい意味が加わるっちゅうパターンで発火する脳内会話が、「ギャップ会話」ながよ。


続いて3つ目は、ストックが「断片的」で(つまり、課題となっちゅう商品やブランド、事柄について受け手が断片的にしか知らんと、イメージもぼんやりしちゅっちゅうこと)、ニュースのストックに対する関係が「同質」やった場合で、「磁石会話」と名付けられちゅうがやき。


例えば、いま話題のスマートフォンについて、誰もが〈アプリ〉〈アンドロイド〉〈アイフォン〉〈OS〉らあのキーワードは断片的にゃあインプットされちゅうがよ。


この興味はないに言葉だけ聞いたことがあるっちゅう状態のところに、「スマートフォンはいまが買いどき!」っちゅう分かりやすいニュースが入ってくりゃあ、これが脳内で急激に興味を喚起する磁石のような働きをし、これまでのバラバラやったストックが、「スマートフォンは〈アンドロイド〉っちゅう〈OS〉で動きよって、〈アンドロイドマーケット〉っちゅうところからダウンロードできる〈アプリ〉っちゅうもんが使えるがぜよ」っちゅう具合に、まとまった理解の塊をつくる発火パターンの脳内会話が、「磁石会話」ながやき。


最後の4つ目は、ストックが「断片的」で、ニュースのストックに対する関係が「異質」やった場合で、「書き換え会話」と名付けられちゅうがよ。


例えば、これまでは〈ホウキで氷をみがく地味なスポーツ〉っちゅうような断片的なマイナスイメージしか誰もが持ってなかった「カーリング」に、〈チーム青森〉〈美しい競技者たち〉〈氷上のチェス〉っちゅう、これまでたぁ異質のプラスイメージのニュースがインプットされたっちゅうようなことながやき。


このように、情報がバラバラでぼんやりしちゅうストックに、それたぁまったく違う種類のニュースがインプットされ、ストックが新しい意味やイメージに書き換えられていく例が、「書き換え会話」ながよ。


さらに本書じゃあ、この4つの脳内会話の発火パターンについて、「ビタミンCキャンペーンの事例」(なるほど会話)、「冬の鰻キャンペーンの事例」(ギャップ会話)、「スマートハウスのキャンペーン事例」(磁石会話)、「島根県キャンペーンの事例」(書き換え会話)っちゅう現実の事例を挙げて詳しゅう解説されちょって、こぢゃんと学びになるがやき。


さらに、「ユニクロ」の「g.u.」の事例や、メディカルコスメの先駆け「ドクターシーラボ」の事例らあも詳しゅう紹介されちゅうがよ。


さらにさらに、脳内会話を発火させるニュースをどうつくるかっちゅう、「そそるツボを見つける12の手口」や、「そそるプロフェッショナルインタビュー」として、脳科学者の茂木健一郎さん、建築家の中村拓志さん、グラフィックデザイナーの佐藤卓さん、そして我らが小阪裕司先生(情報学博士)のインタビュー記事も収録されちゅうがやき。


ほんでラストにゃあ、日本感性工学会会長の椎塚久雄教授と電通・感性工学ユニットの巻末対談もあって、まっことこぢゃんと中身の詰まった、お得感もある書籍ながよ。


「そそるマーケティング」〜ヒトは「脳内会話」で動いていた〜・・・こりゃあ、あらゆるビジネスパーソンにとってこぢゃんと学びになる、必読の書ながぜよ!






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