9月24日(土)は、「草や」(高知市鷹匠町2-1-41 TEL:088-855-3436)さんにて、「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」〈第21回・秋の集い〉が開催されたがやき。
この自然の美しい土佐の高知の四季を愛で、海の幸・野山の幸・川の幸っちゅう恵まれた旬の豊かな食を味わいもって、さらにその季節ならではの旬の土佐酒を楽しむ・・・。
そんな「集い」を、春夏秋冬の季節ごっとに年4回開催していくっちゅうんが、「旬どき・うまいもの自慢会・土佐」(http://tosa-no-umaimono.cocolog-nifty.com/blog/)ながよ。
ほんで今回の〈第21回・秋の集い〉のテーマは、土佐独特の酢ミカン(すみかん)文化を楽しんでいただこうっちゅう趣向ながやき。
ワシゃあ16時半ばあに会場に到着。
店長の和田さんと、料理やお酒の順番らあの打ち合わせをして、資料の準備やグラスの準備らあをしたがよ。
17時半ばあからボチボチお客様がいらっしゃり、予定開宴時間の18時にゃあ、今回ご参加の41名様の大半の方にお越しいただけたがやき。
来られたお客様から順番に、ウエルカムドリンクの「司牡丹・山柚子搾り・ゆずの酒」(リキュール)をサービスさいてもうて、さあ開会ながよ。
まずはワシからのご挨拶をさいてもうて、続いては店長の和田さんから、この日のお料理の解説をしていただいたがやき。
お次は、野菜ソムリエでもある「ファームベジコ」(http://vegeco.jp/)の長崎さんから、この日のメイン土佐の酢ミカンについて、ちくと解説してもうたがよ。
ちなみに酢ミカンっちゅうんは土佐独特の表現で、一般的にゃあ香酸柑橘(こうさんかんきつ)っちゅうて、生食にゃあむかん、搾りかけて使う柑橘類のことを言うがやき。
ほんで土佐にゃあ、この香酸柑橘類、つまり酢ミカンの種類がこぢゃんと豊富で、まず7月から9月ばあに青柚子が出て、8月から9月ばあにブシュカンが出て、9月から10月ばあに直七(なおしち)が出て、10月から12月ばあに熟した黄柚子が出るっちゅう流れになっちゅうがよ。
それぞれの酢ミカンは見た目は似いちゅうけんど、香りや味わいにそれぞれの個性があって、全部違うがやき。
柚子の特徴はやっぱしその香りの高さやし、ブシュカンは酸味が強うて爽やかながが特徴で、直七は一番酸味が柔らこうてまろやかな酸っぱさが特徴っちゅう感じながよ。
この酢ミカン3種の中で一番生産量も多うて全国的に有名ながは柚子で、国産の柚子生産量の45%ばあを高知県が占めちゅうき、土佐の高知は日本一の柚子の産地ながやき。
ちなみに柚子の花言葉は「健康美」やけんど、その言葉通り、柚子にゃあビタミンCやカリウムらあがまっこと豊富ながよ。
ブシュカンは、漢字で書きゃあ仏手柑やけんど、こりゃあ仏様の御手にのっちゅう「宝珠」に似いちゅうき、この名がついたと言われゆうがやき。
正式名称は餅柚(もちゆ)っちゅうらしいがやけんど、土佐じゃああくまでブシュカンながよ。
ちなみにネットらあでブシュカンを検索すりゃあ、ホンマに手みたいな形をした柑橘類が現れるけんど、あのブシュカンたぁ全く別物ながやき。
手の形をしたブシュカンは、一応柑橘類やけんど一般的にゃあ観賞用で「手ブシュカン」と呼ばれ、土佐のブシュカンは「丸ブシュカン」と呼ばれるみたいながよ。
直七は、ブシュカンのシーズンが終わる頃に収穫が始まるがやき。
尾道市田熊で発見されたらしゅうて、「田熊すだち」が正式名称ながよ。
それを魚商人の直七さんが魚と一緒に売って歩いたき、この名前が付いたと言われるがやき。
ほんで9月末の今頃の時期は、青柚子があって、ブシュカンは旬の名残りで、直七は旬の走りやき、この3つの酢ミカンを味比べできるっちゅう、何とも贅沢な体験が可能な時期やっちゅう訳ながよ。
さてさて、今回の乾杯はナント!本年度金賞受賞酒「司牡丹・黒金屋」(大吟醸原酒)ながやき!
イキナリ最初っからの真打ち登場に、お客様もビックリの大悦びながよ。
みんなあがこの酒をグラスに注ぎゃあ、会場全体に甘い芳香が充満し、はやくも陶酔の表情のお客様もいらっしゃったがやき。
さあワシの音頭で乾杯して、いよいよ宴のスタートながよ!
★乾杯酒:「司牡丹・黒金屋」(大吟醸原酒)
●「リュウキュウと胡瓜のブシュカン酢」
リュウキュウの軟らかめのシャキシャキ感と胡瓜の硬めのシャキシャキ感が絶妙で、そこに酸味の強いブシュカン酢が加わりゃあ、こぢゃんと食欲が刺激されるがやき。
大吟醸の芳香と奥深い味わいに、見事に寄り添う酒肴ながよ。
★「龍馬からの伝言・日本を今一度せんたくいたし申候」(超辛口・純米酒)
●「空芯菜とイリコのキンピラ煮」
お次は、キレのえい辛口とツマミらしいツマミっちゅう王道の組み合わせながやき。
はやくもここで、酒が進むこと進むこと!
★「司牡丹・永田農法〈高知県産・山田錦〉」(純米吟醸原酒)
●「四方竹の煮物」
続いては、生命力あふれる旨みの永田農法の純米吟醸原酒と、これまた生命力に満ちた秋が旬の土佐のタケノコ、四方竹の煮物ながよ。
互いの生命力あるナチュラルな旨みが、互いを見事に引き立て合うがやき。
★「司牡丹・生鮮酒〈秋〉ひやおろし」(純米生詰酒)
●「カツオの塩タタキ」(柚子・ブシュカン・直七)
お次はいよいよメイン、旨みののったリッチな美味さの秋限定「ひやおろし」純米酒と、カツオの塩タタキながよ。
しかもその塩タタキに、柚子・ブシュカン・直七の酢ミカンをかけての食べ比べ!
今頃の脂ののったカツオにゃあ、酸味の強いブシュカンが、ワシにゃあ一番ピッタリやと感じたがやき。
その酸の風味が、この酒のほのかな酸味と見事に融合し、カツオの旨みをこぢゃんと心地よう洗い流してくれるがよ。
まっこと、交互にやると箸も杯も止まらんなる、あまりに見事な組み合わせやったがやき。
●「司牡丹・食べる酒粕」
また、ここで大人気の「司牡丹・食べる酒粕」が登場。
これまた皆さん、「ウマイウマイ」「酒が進む!」と大好評やったがよ。
★「船中八策ひやおろし」(超辛口・純米生詰原酒)
●「生うるめとマグロのほっぺの焼き物」(柚子・ブシュカン・直七)
これまたメインの2番手、毎年大人気の「船中ひやおろし」と、「生うるめの焼き物」と「マグロのほっぺの焼き物」に酢ミカンを搾りかけて食べ比べながやき。
ちなみにうるめは一般的にゃあ干物でいただくがやけんど、生のうるめはワシも初めての珍品で、これほどウマイたぁ知らざったがよ。
また「マグロのほっぺ」にいたっちゃあ、まず市場にゃあ出回ることのない超希少品!
その脂のノリは、まるでスペアリブながやき!
うるめもマグロのほっぺも脂がのって旨みたっぷりやき、酢ミカンはこれまた酸味の強いブシュカンが一番合うと、ワシゃあ感じられたがよ。
そこに「船中ひやおろし」をキュッとやりゃあ、ああ、口中はもはや旨みの大パノラマ!
紅葉色した日本の秋が、全身に沁み込んでいくがぜよ!
★「司牡丹・本醸造ひやおろし」(本醸造生詰酒)
●「天ぷら(嶺北のシイタケ・野菜のかき揚げ・川エビ)」(柚子・ブシュカン・直七)
お次はメインの第3弾、「本醸造ひやおろし」と「シイタケや野菜の天ぷら」に酢ミカンかけ比べながやき。
この料理は、柚子、ブシュカン、直七、どれを搾りかけても美味しかったけんど、ワシの好みでゆうたら直七やろか。
直七は一番果汁が多いき、まろやかな酸味が天ぷらのコロモにジュワッと沁み込んで、パクパク食べてしまうがよ。
そこに「本醸造ひやおろし」をキュッとやりゃあ、この酒の柑橘類を彷彿とさせるような含み香が、直七のまろやかな酸味と見事に調和!
これまた箸も杯も、止まらんなるがぜよ!
★「司牡丹・本醸造樽酒」(本醸造樽酒)
●「仁淀川町のブラウンマッシュルームと鶏肉のソテー」
続いては、サブメインの秋の定番、「樽酒」とキノコ料理のゴールデンコンビながやき。
樽酒の杉の風味とキノコ料理の木の風味が、口中で見事に融合して膨らみを増し、森林浴を思わせる感覚が全身に行き渡るがよ。
あぁ、これまた全身で日本の秋を実感する瞬間ながやき!
★「かまわぬ」(永田農法・山廃仕込純米酒)
●「長太郎貝ご飯」
●「おすまし(塩豚・リュウキュウ・トマト・柚子)」
実は途中でお酒が足りんなって、天ぷらあたりから「山廃純米かまわぬ」のぬる燗を出さいてもらいよったがよ。
最近やっと涼しゅうなってきたき、山廃のぬる燗をキュッとやるにゃあ、まっこと最高の季節ながやき。
お運びお手伝いのマンボ姉やんも、会場全体の盛り上がり具合に、ご飯をよそいもってニッコニコ。
長太郎ご飯の貝の旨み、おすましの優しい旨みがタップリの味わいが、山廃のぬる燗酒とまっことバッチリで、全身がホ〜ッとほどけていくようながよ。
ちなみにおすましは、うるめの中骨と鰹の出汁、塩豚の旨みとトマトの酸味、そこに柚子の香りが加わっちょって、まっこと絶妙なバランスで調和した逸品やったがやき。
やっぱし汁物にゃあ、香りが高い柚子が最適じゃっちゅうことやろうかのう。
こうしていっつも以上にこぢゃんと盛り上がりまくり、気がついたら3時間経過の21時。
お酒もすっかりスッカラカンで、1人あたり日本酒だっけで4合(+リキュール)飲んだっちゅう計算になるき、こりゃタマゲタがよ。
こうして皆さん、いっつも以上の千鳥足で、けんどいっつも以上にニコニコ満面の笑顔で、帰路につかれたがやき。
ご参加いただきました皆様、まっことありがとうございました!
そしてお手伝いいただきました長崎さん、マンボ、そして心のこもった素晴らしい料理を作っていただきました和田さんと「草や」の皆さんに、心から御礼申し上げますぜよ!
ほいたらラストに、皆様からいただきましたアンケートの悦びの声を、以下にちくと挙げさいていただきましょうかのう。
●毎回、毎回、いつもありがとうございます。これを励みに1年がんばっています。
●すごく楽しかったです。字が酔ってます。
●いつも美味しいお料理をマッチした日本酒の組み合わせに感激しております。
●高知らしい、とてもフレンドリーな会でした。最高です。
●日本酒はおいしい!!とくに司牡丹!どれを飲んでもおいしい!
●最高です。初めて誘った同僚が喜んでくれたのが嬉しかったです。
●いつもビールがほとんどですが、日本酒をもっと飲みたいですね。
●こんなに楽しくおいしい会が、他にあるでしょうか。
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司牡丹酒造株式会社