今回は久しぶりのお薦め書籍、『リッツ・カールトン 一瞬で心が通う「言葉がけ」の習慣』(高野登 著 日本実業出版社 2011年8月20日発行 1400円+税)をご紹介しますぜよ。
著者の高野さんは、前リッツ・カールトン日本支社長で、現在は「人とホスピタリティ研究所」の所長さんやき、そりゃおもてなしやホスピタリティについちゃあ、プロフェッショナル中のプロフェッショナルながよ。
ほんで、先々月の8月11日、ワシと四国管財の中澤社長の誕生会&よさこいカブリツキ宴会やって、そこに高野さんもゲストとして参加されちょったがやき。
ワシゃあそん時に、本年度金賞受賞酒の「司牡丹・大吟醸・黒金屋」を持っていっちょって、高野さんにもご堪能いただいたがよ。
そのお礼として、後日高野さんからこのご著書が送られてきたっちゅう訳ながやき。
以下のメッセージも添付されちょったがよ。
「竹村様
最高の出会い、
最高の酒、
最高のエンターテインメントでした。
このご縁、きっと大切にさせて頂きます。」
実はその誕生会の日、2次会場の「バッフォーネ」さんにて盛り上がって、ワシとユキ姐さんでピンクレディを踊ったもんやき、それを「最高のエンターテインメント」っちゅうて書かれたがやろうけんど、まっこと天下の前リッツ・カールトン日本支社長さんの前で、何ちゅうもんを披露してしもうたことか、お恥ずかしい限りながやき!
けんど、このご著書とメッセージは、やっぱしサスガやと、まっこと感動したがぜよ。
さらにいただいた書籍を読んで、またまた感動!
リッツ・カールトンの凄さ、高野さんのプロフェッショナルさが、あらためてよう分かったがやき。
ほいたら以下に、この書籍の中から、ワシがこぢゃんと感動した部分を、いくつかご紹介さいていただきますぜよ。
まずひとつめは、「予約係は予約を取ることだけが仕事やない」っちゅう話が凄いと思うたがよ。
ホテルの予約係っちゅうたら、お客様と顔を合わせる機会らあほとんどないがやき。
つまり、電話の会話だけが勝負ながやけんど、それでもお客様の信頼を勝ち取り、強い人間関係を作ることができるっちゅうがよ。
高野さんは、予約係の仕事は、予約を取ることだけやないっちゅうがやき。
ホテル全体のことを知り尽くし、お客様に最高の体験をお届けするためにどんなご提案ができるかを考えるがが、本来の仕事やっちゅうがぜよ。
お客様が予約の電話をホテルにかけるっちゅうこと。
そりゃあ、これから始まるご自分だっけの「リッツ・カールトン物語」の序章を書き始めた瞬間やっちゅうがよ。
ほんじゃき、たんに用件を受けるだっけやのうて、お客様のことを理解して、予約の段階からお客様にとっての最高の物語を一緒に紡いで差し上げるがが本来の役目やっちゅうがやき。
たとえば、こんな事例が紹介されちゅうがよ。
ご主人のお誕生日に奥さまがホテルをご予約され、さらにレストランの予約もされたっちゅう事例ながやき。
会話の中で、「実は、今回は特別な想いがありまして・・・」っちゅう奥さまのひと言がありゃあ、そりゃあ聞き逃しちゃあいかんっちゅうがよ。
「もしも差し支えなければ、どのようなことかお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?」っちゅうて、さりげのう対話を続けていくっちゅうがやき。
「主人はしばらく入院しちょったがですけど、この度やっと退院することができましてね。だから誕生日と退院祝いを一緒にしてあげろうと思いまして。」
「そうでしたか、さぞご心配だったでしょう。ご退院おめでとうございます。ご主人様はどんなお料理がお好きなのでしょうか。何かお医者様から制限されているような食材はございますか。」
こんな具合に、今、相手はどんな状況で、どんなことに気を配って差し上げりゃあえいがやろうかと想像すりゃあ、こんな会話の中にやち、お客様をどうお迎えするかっちゅうヒントが足るばああるっちゅうがよ。
それをレストランの料理長やマネジャー、さらにゃあ玄関のドアマンやフロントのスタッフに伝えることで、みんなあの情報として共有されることになるがやき。
このように、予約を受けるっちゅう役割の中にも、自分らあにできるサービスを探っていく目標が明確にあるっちゅうがよ。
ほんで、高野さんは言うがやき。
お客様の本当の目的や期待に心を添えて、自分にできる最高の提案をしてみろうぜや、と。
ふたつめは、リッツ・カールトンの企業研修のロールプレイの話ながよ。
こんなロールプレイをすることがあるがやと。
まず参加者に2人1組でペアになってもうて、ほんで自分が相方に薦めたい料理を思い浮かべ、それを制限時間1分ずつで相互に売り込んでもらうがやき。
ほんで制限時間がきたら参加者にこんな質問から入った方はいますかっちゅうて聞くがやと。
「今、どれっぱあお腹が空いちょりますか?」
「お昼に何を召し上がりましたか?」
「何かアレルギーはありませんか?」
「苦手な食材はありますか?」
・・・
ほとんどの方の手があがらんっちゅうがよ。
相手のことを知る前に、まず自分の好きな料理やお店の売り込みに必死になってしまうっちゅうがぜよ。
高野さんは言うがやき。
自分の薦めたいもんがお客様の望むもんたぁ限らん、ちゅう当たり前のことに気づかにゃあイカンと。
他にも、ホテルのベッドに問題があるせい(ホンマは時差ボケのせいやに)で眠れざったっちゅうクレームに見事に対処した話をあげ、マイナスの状況でプラスを作ることこそ仕事の醍醐味じゃっちゅう言葉にゃあ、まっこと感服したがよ。
さらに「無理難題に取り組むと自分のエンジンが大きゅうなる」とか、「正しいことを伝えるよりか、『正しいことをしていただく』ための言葉をかけてはじめて、人は動いてくれる」とか、「『美味しいものを提供する』だけやのうて、『美味しくものを提供する』ことを考えよう」とか、心に響く言葉らあもこぢゃんと発見できるがやき。
また、「軽い話題を振って不穏な空気を変えるプロの技」や、「気分を害されんお断りのルール」、「存在感を保ちもって自分の気配を消せるっちゅう理想のサービス」、「相手からの1秒の目線の意味を読み取る」などなど、あらゆるビジネスの現場の参考になりそうな必殺技らあも、惜しげものう紹介されちゅうがよ。
とにかく、この書籍を読みゃあ、サービスとホスピタリティの違いがよう分かり、どんな仕事やったちプロフェッショナルたぁどうゆうもんながかハッキリと理解できる、まっことお薦めの書籍ながやき。
ほいたら、3.11のあと、友人に教えてもうた言葉じゃっちゅうて高野さんが紹介されちゅう言葉を、最後に紹介さいていただきますぜよ。
「『今日』という日は、迎えたくてもそれを迎えることができなかった人たちにとっての『今日』でもある。我々はその『今日』を生かしていただいている。」
リッツ・カールトン 一瞬で心が通う「言葉がけ」の習慣
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