CSTたぁコア・サイエンス・ティーチャー、つまりコアとなる理数系教員のことながよ。
高知大学は、独立行政法人科学技術振興機構が募集する、平成22年度から4カ年の「CST養成プログラム」に採択されたがやと。
ほんでこの事業は、地域の小中学校教員の理科教育力向上を図るがを目的としちょって、受講生である現職教員や教職を志す高知大学院生に、様々な講座を課すことにしちゅうがやと。
その講座の一つとして、「先端研究を探る�機Ν供廚搬蠅掘�企業から受講生に製品開発に関わる研究開発現場の話や、ものづくりに対する想いらあを講義してほしいっちゅう依頼があったき、引き受けさいてもうたっちゅう訳ながやき。
さて、講義時間は13時半から16時半までの3時間。
13時半にゃあ、4名の教員と1名の大学院生の受講生の方々、事務局から1名の方が来られ、「司牡丹・酒ギャラリー ほてい」の座敷に集まっていただいたがよ。
ちなみにちょうど今、「緑のふるさと協力隊」の方が1名佐川町に来られちょって、司牡丹の酒造りのお手伝いに来られゆうき、その方も一緒に前半の酒蔵見学に加わられたがやき。
まずは皆さんに、「司牡丹・吟醸酒ができるまで」の酒造りビデオをご覧いただいたがよ。
ほんで、ちくとご質問らあをお受けして、酒蔵見学へ。
こぢゃんと縁起がえい巨大な酒林の下で、皆さんで記念撮影ながやき。
ほんで、江戸時代末期建造の白壁の酒蔵(貯蔵倉)や、瓶詰めラインを見学。
続いては新蔵「平成蔵」ながよ。
まずは蒸米機、放冷機を見学し、ぼっちり稼動中の洗米機を見学。
お次は麹室、そん次は酒母室にご案内し、皆さんその酒母の甘酸っぱい香りに大悦びやったがやき。
ほんで発酵室に移動し、ブクブクと泡を出して発酵中のモロミをご覧いただき、これまた皆さん感激されちょったがよ。
さらに別室の吟醸酒の発酵室で吟醸モロミもご覧いただきゃあ、その芳醇な香りに今度は皆さん大興奮やったがやき。
これにて第1部の酒蔵見学は終了。
続いては再び「酒ギャラリー ほてい」の座敷に戻んて、この後は座学ながよ。
まずはいろいろ司牡丹の資料をお渡しして、ちくとワシから解説。
事務局からいただいた「高知CSTプログラム」の「本講義のねらい」にゃあ、「企業での研究および製品(商品)開発に従事する研究者(または経営者)から直接お話しを伺うことで、受講者自身が研究(または開発)をする立場に立って、�仝Φ�(または開発)のコンセプトは何か、��研究(または開発)の目的、内容および方法は何か、を理解して、レポートとしてまとめること。」と書いちゃあるがやき。
ほんじゃきまずワシから、「司牡丹としての研究(または開発)のコンセプトや目的としちゃあ、このアルコール離れが進む現代に、日本酒っちゅう商品で、いかに生活者の皆さんの人生を豊かにできるか、幸せになってもらえるかっちゅうことや」っちゅう話しをさいてもうたがよ。
日本酒っちゅう分野で、技術的に画期的な新商品開発っちゅうんはなかなか難しいけんど、既にある商品やち、提案の仕方ひとつで、生活者の皆さんにその商品を使うて人生を豊かにすることができるんやっちゅうことに気づいてもらうことは可能ながやき。
例えば、発売した年は大ヒットした「土佐宇宙酒」やけんど、今はそれほど売れゆう訳やないがよ。
けんど、これを例えば12月10日の晩(今夜ぜよ！)に過去10年間で最高の観測条件の皆既月食があるっちゅうことにからめて、「10年に1度の最高の皆既月食を、宇宙酒を飲みもって観測しょう！さらに宇宙のロマンが膨らむぜよ！」っちゅうて提案すりゃあどうやろう？
人によっちゃあ、「そうそう！こんな商品が欲しかった！」っちゅうて、気づく人がおるかもしれんがやき。
ほんじゃき、ある意味ワシらあが求めゆう答えは、いわゆる理科系的な技術開発だけやないっちゅう話しをさいてもうたがよ。
もちろん、ウチの浅野杜氏にも同席してもうちょったき、技術的な話しらあもいろいろさいてもうたがやき。
けんど一番大事ながはあくまで「日本酒っちゅう商品で、いかに生活者の皆さんの人生を豊かにできるか」っちゅうことで、技術はそれに答えを出すためのひとつの手段やっちゅうことながよ。
そんな話しを中心に、その後もいろいろな話題や質問らあで、こぢゃんと盛り上がり、アッちゅう間に予定終了時間の16時半になっちょったがやき。
CSTの皆さんの、チビッとでも何らかの学びになりましたら幸いながよ。
ご参加いただきました皆さん、まっことありがとうございましたぜよ！
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司牡丹酒造株式会社
