2012年04月07日

幸せの言の葉〈564〉

「勇気を修養するもんは、進む方の勇ばっかしやのうて、退いて守る力の沈勇もまたこれを養うよう心がけにゃあならんがよ。両者がそろうて真の勇気となるがぜよ。」(新渡戸稲造)


以前の5000円札の肖像にもなっちょった農学者・教育者で、有名な「武士道」の著者、新渡戸稲造さんの言の葉ながやき。


「勇気がある」っちゅうたら、どういたち誰やち進む方の勇にしか目がいかんもんながよ。


けんど、進む方の勇だけじゃあ真の勇気にゃあならんと、新渡戸さんは断言するがやき。


進む方の勇に加えて、退いて守る力の「沈勇」も必要じゃっちゅうがよ。


退いて守る力っちゅうと、誰やちそりゃあ「勇気がない」ことやと思うてしまいがちながやき。


けんど、それがない勇気は実は真の勇気やのうて、単純な「イケイケドンドン」の特攻隊的精神の「蛮勇」ながよ。


「退いて守る力」っちゅう「沈勇」は、まさに字のごとく、目立たんしずかな勇気で、他人からは「勇気がない」と誤解されやすいき、実はそれこそがこぢゃんと勇気が必要な行為ながやき。


ガンガン前に進む勇気、そして退いて守る勇気、この2つの勇気をバランスように持てるよう、日々修養を積みたいもんじゃのう。


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