「おまさんは時々、部下を夏の火鉢や日照りの雨傘にしゆう。改めや。」(黒田官兵衛)
今回も、再来年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主役に決まった、黒田官兵衛(黒田孝高・黒田如水)さんの言の葉ながよ。
この言の葉は、官兵衛さんが息子の長政さんに語ったとされるもんながやき。
夏の火鉢やとか日照りの日の雨傘やとか、物は使い道を間違えりゃあまったく役に立たんけんど、冬の火鉢や雨の日の雨傘はなくちゃあならんもんながよ。
つまり、人もおんなじで、使い道を誤りゃあ無能にも有能にもなるっちゅうことを、官兵衛さんは息子に伝えたかったがやき。
また、一見して夏の火鉢や日照りの雨傘みたいに役に立たん部下がおるかもしれんけんど、そりゃあその部下の資質の問題やのうて、自分の使い道が悪いせいかもしれんと思わにゃあイカン場合もあるっちゅうことも、伝えたかったがやないろうか。
人は上手に使えとか、適材適所っちゅう当たり前の言葉だけじゃあ伝わらんような深い意味が、「夏の火鉢や日照りの雨傘」の喩えにゃあ感じられると思わんかよ?
まっことリーダーたるもん、「部下を夏の火鉢や日照りの雨傘にしやあせんか?」っちゅうて、常に自分に問いかけよらにゃあイカンがぜよ。