『「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。』〜「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング〜(阪本啓一 著 日本実業出版社 1400円＋税 2012年10月20日発行)をご紹介さいていただきますぜよ。
まず著者は、いまワシらあは第4次産業革命のまっただ中におるっちゅうがやき。
産業革命の歴史をザッと見りゃあ、第1の革命は、商店の成立ながよ。
第2の革命は、イギリスに端を発した機械化による生産力、輸送能力の革命。
第3の革命は、マス・コミュニケーションの発達。
ここまでは、企業と生活者・顧客との情報格差は圧倒的やったがやけんど、もはやマス・コミュニケーションは万能やのうなり、魔法は消えたっちゅうがやき。
ほんで、2000年ばあから始まった現在の第4の革命は、いわずと知れたネットのインフラ化ながよ。
こりゃあ人類が過去経験してきた中で、最大かつ非連続的な質的変化をもたらしたっちゅうがやき。
過去の革命はいずれも、ビジネスサイドの能力を高めるもんやったがが、第4の革命は、生活者・顧客がパワーを持ったっちゅうことながよ。
つまり、これまでの革命のように、「組織の都合」で物事が運ばんし、非連続であるがゆえ、組織は過去の延長線上の思考を続けられんなるっちゅうことながやき。
ほんじゃき著者は、まず「自分の会社をつぶすにゃあどうすりゃあえいがかを考えろう」っちゅうがよ。
その仮想質問の目的は、以下の通りやっちゅうがやき。
ワシらあはみんなあ、アイデアを売りゆうがよ。
商品(製品・サービス)はアイデアをカタチにするための手段やき、つまりビジネス(NPOであれ、宗教であれ、学校であれ、バンドであれ・・・)を育てるっちゅうことは、コア(核)となるアイデアを広めるっちゅうことながやき。
「つぶすにゃあ？」を考えることで、自社を自社たらしめちゅうコア・アイデアを知ることができるっちゅうがよ。
ほいたら次に、「コア・アイデアが広まりやすいか？」を、以下の3つでチェックせにゃあイカンっちゅうがやき。
�．轡鵐廛�(ひと言でいえる)か？
��伝えた相手が何らかの得をする(賞賛を得られる、尊敬される、モテるなど)か？
��つい伝えとうなる面白さ(JOY＋WOW＋LOVE＋FUN)が含まれちゅうか？
マーケティングの第一歩は、「コア・アイデア(自分のビジネスを成り立たせちゅうアイデア)が何かを知り、伝わりやすいようにすること」やと、著者は言うがぜよ。
次に著者は、「たった1人」に集中しょうっちゅうがよ。
人間1人の頭の中にゃあ、複数のインタレスト(興味・関心)が共存しちゅうっちゅうがやき。
ほんで、人はそのインタレストを通じてグループをつくっちゅうがよ。
共有された興味・関心でつながった絆は強うて、胸襟を広げる不思議な力を持っちゅうがやき。
レディー・ガガがファンを「リトルモンスター」っちゅうて、様々な機会に呼びかけゆうがは、ファン相互の団結を促す効果もあるっちゅうがよ。
本書のタイトルにもなっちゅう「たった1人」たぁ、つまりこのこと、インタレストを指しちゅうっちゅうがやき。
おまさんのビジネスのコア・アイデアが、誰かのインタレストとぴったり一致したとき、ハッピーな出会いが生まれるっちゅうがよ。
ほいたらその「たった1人」たぁ誰ながか？
その設定方法の1つは、まずは「自分」やっちゅうがやき。
こりゃあ、自分が日常感じゆう「不」(不満や不便)を解消してくれる製品・サービスを考えてもうっちゅうことながよ。
もう1つの設定方法は、社会の「不」(不安、不満、不便)をしっかり読み取りゃあ、それが「たった1人」になるっちゅうがやき。
さらに、ビジネスのコア・アイデアの性格を狭うに、濃ゆうにすりゃあ、自ずから「たった1人」が顔を出すっちゅうがぜよ。
続いて3番目に著者は、「感染(うつ)すんです」っちゅうがよ。
たった1人、つまり1つのインタレストを満足させられりゃあ、人はつい誰かに伝え、シェアしとうなるもんやっちゅうがやき。
ほんじゃき、これからの新しいマーケティングは、コア・アイデアを顧客から顧客へ感染させるがが核になるっちゅうがよ。
いま、目の前に来てくれちゅうお客様をまず大事にし、そのお客様にお客様を連れて来てくれるように頼むっちゅうことながやき。
また、インタレストで成立しちゅうコミュニティも、強力なマーケティング・メディアやき、そんなコミュニティの中に感染(うつ)す仕掛けを考えることが重要やっちゅうがぜよ。
続いて4番目に著者は、「FACE(看板商品、看板娘)をつくろう」っちゅうがよ。
感染(うつ)すに足る、思わず感染(うつ)しとうなる、本物やなけりゃあならんっちゅうことながやき。
しかも、とんがっちゅう必要があるっちゅうことで、結局ブランドをつくらにゃならんっちゅうことながよ。
ブランドたぁ、遠目からもはっきり分かる旗であり、顧客の印象の積み重ねでマインド(脳)内に形成されるイメージであり、キャッチーなネーミングであり、「期待」を喚起し「知覚」をつくるもんであり、「ストーリー」であり、「○○って△△だよね」が明確にいえるもんであり、機能ゾーンとブランドゾーンがバランスしちゅうもんであり、重要ながは「らしさ」やっちゅうがやき。
さらにブランド化たぁ、他社が提供「しない」価値を提供することやき、「とんがり」・・・つまりプチ・イノベーションを考えることが大事やっちゅうがよ。
また、ブランドもアイデアであり、熱いアイデアはパワーになるっちゅうがぜよ。
続いて5番目に著者は、ソーシャルメディアも「たった1人」のためにっちゅうがやき。
これからの時代、ソーシャルメディアを使う目的は、「目の前におる1人に向けて、一本の糸をつなぎ、その糸をキープし続ける」っちゅうことのみが重要なことやっちゅうがぜよ。
ほんで6番目に著者は、アナログ力を鍛えろうっちゅうがやき。
アナログ力たぁ、頭と心と身体を実際に動かいて伝える力ながよ。
ネット全盛の時代やからこその、アナログ力やっちゅうがぜよ。
最後に著者は、この「たった1人」にフォーカスする新しいマーケティングを、「ペルソナ・マーケティング」とも、「One to Oneマーケティング」とも、立ち位置が違うっちゅうがやき。
ほんで著者はこれを、「フォーカス・マーケティング」と名づけるがよ。
ほいたら最後は、本書の「おわりに」のラストの言葉をご紹介して、締め括らいていただきますぜよ。
革命のさなか、違う未来を手にしたけりゃあ、違う行動をせにゃあならん。
きっとおまさんは、できる！
Enjoy！
「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。 (「市場の空席」を見つけるフォーカス・マーケティング)
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