
日本名門酒会じゃあ、年に2回蔵元委員や流通委員の方々や本部の方々らあを審査員に、ブラインド(銘柄を隠して)テイスティングによる品質管理委員会を開催しゆうがよ。
ほんで本年6月4日〜5日に開催された、第58回品質管理委員会の結果が出揃うたき、その上位に評価されたお酒の試飲会が開催されたっちゅうわけながやき。
ちなみに司牡丹は、今回の品質管理委員会で、「本醸造部門」第1位4連覇の快挙を成し遂げ、「純米部門」「吟醸部門」でも上位ランクインを成し遂げちゅうがよ。
さて、地下のテイスティングルームの会場にうかがやあ、既にたくさんのメーカーさんらあがいらっしゃっちょって、ズラリと試飲の行列をつくっちょったがやき。

さあ、早速ワシも試飲さいてもうたがよ。
まずは「本醸造部門」は「金凰司牡丹・本醸造」と「男山・きもと本醸造」が第1位で、「司牡丹・土佐の超辛口本醸造」が第3位、「司牡丹・本醸造レトロラベル」が第5位っちゅう、3点上位ランクインの快挙で、上位8点が出品されちょったがやき。

ワシの今回のテイスティングじゃあ、断然「金凰司牡丹・本醸造」が、やさしい飲み口でキレも良うてバランスも良うて、美味しかったがよ。
お次は「純米酒部門」。


こちらは「特撰司牡丹純米酒」が第7位と、「司牡丹・かまわぬ」(山廃純米酒)が第9位に入っちょって、ワシの今回のテイスティングじゃあ「特撰司牡丹純米酒」がやわらかさとキレイさじゃあ光っちょって、他じゃあ「宗玄・純米・能登乃国」がほのかな吟香で爽やかで、こりゃ美味いと感じたがやき。
また、さらに上位15点の中にゃあ、「司牡丹・花純米」と「司牡丹・純米辛口」の2点が、12位にランクインしちょったがよ。
続いては「吟醸酒部門」。

こちらは「司牡丹・封印酒・純米吟醸酒」が第10位に入っちょったがやき。
ワシの今回のテイスティングじゃあ、やっぱし香りと味わいのバランスの良さじゃあ「司牡丹・封印酒」がダントツで、他社じゃあ「嘉美心・大島伝・純米吟醸」のキレイな味わいと含み香が光っちょったがよ。
最後は「大吟醸酒部門」。
こちらの部門は残念ながら、司牡丹は上位入賞してないがやき。
ワシのテイスティングじゃあ、第1位の「五橋・大吟醸袋取り雫酒」の風格ある香味と後口の良さが、こぢゃんと光っちゅうと感じたがよ。
その後は昼食を済まいて、近所の東実健保会館にて13時半から、「平成26年度メーカー技術交流会」やったがやき。
今回は、「火入れ後の貯酒の冷却の続編及び白ボケ防止策」「発泡性清酒の実践と課題」がテーマでの開催で、44社60名の蔵元の技術者の方々らあが集まっちょったがよ。
ちなみに司牡丹からは、ワシと取締役の浅野杜氏の2人が出席やったがやき。
まずは、企画部の田村統括チーフマネージャーさんのガイダンスからスタート。
続いては、企画部長の森さんから、趣旨説明があったがよ。


最近、日本酒が好調やと言われゆうけんど、日本酒全体じゃあ前年割れやし、主産地の兵庫も京都も前年割れで、つまりは日本酒全体がえいわけやない、マダラ模様の「日本酒好調」が現実やっちゅうがやき。
タイプ別で見りゃあ、既に本醸造と純米の出荷量は逆転し、純米が年々伸びよって、吟醸も絶好調やっちゅうがよ。
つまり、市場はもはや明らかに量から質へ転換しちゅうっちゅうことながやき!
けんど、どこそこの産地やからえいとか、吟醸やからえいとか、純米やからえいとかっちゅうもんやないっちゅうがよ。
かつて無名やったチンマイ蔵が、全国各地でそれこそ命がけで、品質に軸足を置いて磨きをかけてきゆうっちゅうがやき。
もはや有名銘柄とか、無名銘柄とかは、いまや全く関係ない、全てリセットされたと捉えるべきやっちゅうがよ。
もはや一刻の猶予もない、本当の意味での激烈な品質競争が、既に始まっちゅうっちゅうがやき。
そういう意味で、名門酒会の蔵元も、本気で品質に軸足を置き、命がけでブラッシュアップに取り組まにゃあイカンっちゅう趣旨説明やって、まっこと背筋が伸びたがぜよ!
さて、まず第1部は、「火入れ後の品質劣化防止策」についてながよ。
まずは、「大山」加藤嘉八郎酒造(株)の加藤嘉隆さんから、「2年目のプレートヒーター連結方式による火入れ酒の急冷と貯蔵」についてのお話があったがやき。

お次は、「春鹿」(株)今西清兵衛商店の佐藤秀明さんから、「2年目の新洋技研製火入れ急冷装置による冷却の実践」についてのお話があったがよ。

続いては、「若戎」若戎酒造(株)溝畑利行杜氏さんから、「定番のブラッシュアップ 瓶貯蔵の実践」についてが語られたがやき。

さらに、「米鶴」米鶴酒造(株)の常務取締役杜氏の須貝智さんから、「2段階加熱による白ボケ防止策」についてのお話があったがよ。

その後は、ちくと質疑応答があって、コーヒーブレイク。

続いて15時半過ぎばあからは、第2部の「発泡性清酒の市場性と製造」で、まずは「『すず音』の開発の経緯と市場性」として、(株)一ノ蔵の浅見周平さんから発表があったがやき。

お次は、再び米鶴酒造(株)の常務取締役杜氏の須貝さんから、「山形方式による発泡性清酒の製造」についての発表があったがよ。

その後は、各社から活発な意見交換や質疑応答らあがあって、17時前ばあにゃあ飯田社長さんの閉会のご挨拶があり、「メーカー技術交流会」は無事終了したがやき。


今回の交流会に参加して、ワシゃあ技術的な細かいこたぁよう分からんけんど、次の2点についちゃあ、しっかりと腹に落とし込むことができたき良かったがよ。
まず1点は、経営者として、激烈な品質競争に対する「危機感」を、肌身で感じることができたっちゅう点。
2点目は、「若戎」の溝畑杜氏が語られた、どんな品質アップの設備より何より、一番大事ながは社員全員の「意識改革」やっちゅう点ながやき。
惜しみのう、いろいろなお話をいただいた蔵元の皆様にゃあ、まっこと感謝感謝ながよ!
さて続いては、再び(株)岡永さんの本社に移動し、地下にて懇親会ながやき。
50名ばあの、大半の蔵元さんが懇親会にも参加され、17時過ぎばあから開会ながよ。
各社が持ち込んだ自慢のお酒や、「品質管理委員会上位酒」らあも出され、さあみんなあで威勢よう乾杯ながやき。


ワシゃあ「米鶴」さんの「山形方式」による発泡性清酒で乾杯したいっちゅうて、「岡永倶楽部」の村越店長さんに早速封を空けてもうて、それで乾杯さいてもうたがよ。

そっから後は、「岡永倶楽部」さん自慢のお料理をいただきもって、各社のお酒を酌み交わしゃあ、あちこちで会話も盛り上がること、盛り上がること!
今回は各社とも杜氏さんや醸造担当者の方々が中心に参加されちょったき、あちこちでこぢゃんと具体的な造りの話題に花が咲きよって、さすがにワシゃあようついていかんかったがやき。
ところで司牡丹は、「司牡丹・仁淀ブルー」(純米酒)を持ち込みさいてもうちょったがよ。

このお酒は、7号酵母(「真澄」酵母)を使うての、一回火入れの冷蔵瓶貯蔵商品で、そのほのかな柑橘系の風味が、こぢゃんと爽やかな自慢の逸品ながやき。
「真澄」の宮坂醸造の宮坂社長さんらあとも、「やっぱ7号酵母は、えい!」ちゅうて盛り上がったがよ。
鮎飯や穴子らあのお料理も美味しゅうて、お酒がガンガン進むこと、進むこと!


〆にゃあアゴ出汁の五島うどんをいただき、19時過ぎばあにゃあ、無事懇親会はお開きとなったがやき。


日本名門酒会本部の皆さん、こぢゃんと学びになる「技術交流会」と「懇親会」を開催していただき、まっことありがとうございました!

ちなみにワシゃあその後は、飯田社長さんと森部長さんと3人で、ご近所の「東京バッソ」っちゅうお店にて、「船中八策」とお蕎麦をいただき、再び盛り上がったがぜよ。


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司牡丹酒造株式会社