7月2日(木)は、日本名門酒会(http://www.meimonshu.jp/)の全国の支部長会社の専任者が集まるっちゅう「日本名門酒会・専任者会議」やって、ワシゃあそん中でのプレゼンを依頼されたき、出席さいてもうたがよ。
「専任者会議」としちゃあ13時半からの開催やけんど、ワシらあ蔵元のプレゼン担当者は、14時30分〜14時40分の休憩時間に入ってくださいっちゅうことやき、その頃に会場の東実健保会館にうかごうたがやき。
ちなみに今回の蔵元プレゼンは、山形の「大山」の加藤さん、山口の「五橋」の仲間杜氏、高知の「司牡丹」のワシっちゅう3人が、「今年のひやおろし」について各社20分ばあのプレゼンをするっちゅうことながよ。
3人で会場に入らいてもらやあ、全国の支部皆さん23名と、名門酒会本部の皆さん17名の合計40名がズラリやったがやき。
さて、ワシらあ蔵元が加わって最初のテーマは、「季節商品が繋ぐお客様との接点」と、「平成27年・30年目のひやおろし」ながよ。
本部企画部の犬塚さんより、まずは「しぼりたて」「夏の生酒」「ひやおろし」の日本名門酒会3大季節商品は、2010年から1.5倍になっちゅうっちゅうお話らあがあったがやき。
ほんで「30年目のひやおろし」についてで、その豪華ラインナップが、ズラリと紹介されたがやき。
新商品とリニュアル商品が20アイテムあり、トータルで170アイテムっちゅうボリュームは、まっこと圧巻ながよ。
ちなみに司牡丹の「ひやおろし」も、2アイテムとも新商品&リニュアル商品ながやき。
「司牡丹・土佐の超辛口・本醸造ひやおろし」は、昨年は超辛やない本醸造やったき、今年からの新商品になるがよ。
「船中八策・ひやおろし」は、ラベルがメタリックオレンジの目立つデザインにリニュアルされるがやき。
ほんで、昨年の「2014ひやおろし秋場所」の人気番付が紹介され、東の横綱「大山・特別純米ひやおろし」、西の横綱「船中八策ひやおろし」が紹介されたがよ。
また、「30年目のひやおろし」は、様々なツールが一新されるっちゅうがやき。
外国人観光客向けに英語表記も成されちょって、ポスター、短冊、のぼり、首かけ等、なかなか素晴らしいツールだらけで、こりゃまっこと秋の本番の盛り上がりが楽しみながよ。
また、「ひやおろし The Special『寒おろし』」も、今年はパワーアップしたっちゅうことで紹介されたがやき。
さて15時25分ばあからは、いよいよ蔵元プレゼンの時間ながよ。
まずは、山形「大山」社長室付醸造担当の加藤嘉隆さんから、「大山」の「今年のひやおろし」について、約20分ばあのプレゼンがあったがやき。
続いてはワシのプレゼンで、まずは皆さんに「船中八策ひやおろし」の新ラベルを回覧さいてもうたがよ。
プレゼン内容は、「日本酒業界の近年トレンドと司牡丹の方向性&今年のひやおろしについて」っちゅうタイトルながやき。
まずは予備知識として、日本酒のグルコース濃度についてのお話ながよ。
日本酒度は実は比重やき、ホンマの甘さや辛さの指標やないがやき。
米の「でんぷん」が「デキストリン」になり、「オリゴ糖」になり、「ブドウ糖」へと変わっていくがやけんど、酒に残っちゅう糖分の組成によって、感じる甘みは違うてくるがよ。
「デキストリン」は「でんぷん」に近いき甘うのうて、「オリゴ糖」はほのかな甘さで、一番甘いがは「ブドウ糖」(=グルコース)ながやき。
つまり、日本酒度がナンボ「+」やち、残糖の構成が「ブドウ糖」が多けりゃあ甘い酒になるっちゅうことで、このような糖化率の高い酒、すなわちグルコース濃度の高い酒が、最近の流行りながよ。
日本酒業界の近年トレンドとしちゃあ、まず全国新酒鑑評会金賞受賞酒は、既に3年以上前に、グルコース濃度の平均で2.0以上やって、年々そりゃあ高まりゆうがやき。
さらに、市販酒やち、純米酒よりか純米吟醸酒、純米吟醸酒よりか純米大吟醸酒っちゅう具合に、年々グルコース濃度が高まっていきゆうがよ。
参考までに、昨年度の「SAKECOMPETITION 2014」の純米酒のグルコース濃度の平均は1.49、最高は2.95で、純米吟醸酒の平均は1.74、最高は3.57やったがやき。
このようなグルコース濃度の高い酒質は、一口で「旨い!」と分かりやすうて、特に若い人らあにこぢゃんと人気が高いがよ。
けんど、「量は飲めん」、「1杯で終わってしまう」、「料理が進まん」らあの欠点も、一部じゃあ問題視されちゅうがやき。
ちなみに司牡丹の場合、元々グルコース濃度は他社よりか低うて、純米酒で1.0〜1.2程度、純米吟醸酒で1.2〜1.4程度ながよ。
今年の司牡丹の金賞受賞の大吟醸酒は、司牡丹としちゃあかなりグルコース濃度高めに造って、2.0ばあやったがやけんど、出品酒の中じゃあ、まだまだ平均よりかなり低いようながやき。
そんな中で、司牡丹のブラッシュアップの方向性はっちゅうたら、流行りの酒質を追うがやのうて、あくまで司牡丹「らしさ」に磨きをかけて、ブラッシュアップしていくっちゅうことながよ。
司牡丹「らしさ」たぁ、土佐の食材を引き立てる骨太な淡麗辛口、何杯飲んだち飲み飽きせん美しい酒っちゅうことながやき。
たとえりゃあ、一口で満足するような濃いスープは最後まで飲めんけんど、一口じゃあちくと物足りんばあのスープが最後の一口まで美味しいっちゅうことながよ。
そんな酒質のブラッシュアップのために近年取り組みゆう具体策は、以下の通りながやき。
●生での貯蔵温度をさらに下げる(9℃→7℃程度)→クーリングロールを追加。
●生での貯蔵日数を短うする(3週間→2週間程度)→作業の都合やのうて、酒の都合。
※ただし今流行りの酒と違うて、元々グルコース濃度の低い辛口の酒は、あんまり貯蔵日数が短すぎりゃあグルコース濃度が低うなりすぎ、味わいが硬うなるがよ。目指すところは、辛口でありながら、より鮮度感があり、より輪郭のハッキリした、膨らみがありもって後口のキレのえい酒!
●「中小企業ものづくり補助金」による設備(サーマルタンク3基)導入(今年3月)
★本年12月以降の年末最需要期における「船中八策」の鮮度アップ。
★来年の新酒より、吟醸・大吟醸の鮮度アップ。
★来年の新酒より、「船中八策」のさらなる鮮度アップ。
これらにより、流行りの甘口好きの若い人らあにも、「辛口やのに美味しい!」っちゅうて言うてもらえる酒を目指すっちゅうことながやき。
辛口から逃げん!土佐の淡麗辛口の王道を歩むっちゅうことながよ。
ワインや流行りの甘口酒は、ソースのように料理の味わいの上に乗っかるような合い方やけんど、司牡丹の理想とする淡麗辛口の酒は、出汁のように、料理の素材そのものの美味しさを下から支え、美味しさを押し上げるっちゅうことながやき。
また、司牡丹の考える「淡麗辛口」の「淡」たぁ、単に薄い味わいやのうて、まっと深い、素材そのもののスピリッツのようなもんを抽出したような、淡い味わいの中にも複雑かつ精緻なもんが溶け込んじゅうようなイメージながよ。
続いては「今年のひやおろし」について。
まずは「船中八策ひやおろし」についてながやき。
今年の米は例年より溶けやすい傾向があったき、味のノリがようて、新酒での完成度は高かったけんど、熟成すると味がダレてける危険性があるがよ。
タンク貯蔵の常温熟成のひやおろしやと、そうなる可能性があるけんど、「船中ひやおろし」は、瓶貯蔵の低温熟成やき、例年は「まだ若い」と言われたけんど、今年はベストの味ノリ、ベストに熟成した味わいでの出荷になると予想しちゅうがやき。
最高に旨い「船中ひやおろし」を、楽しみにしちょってくださいや!
次は、新商品「司牡丹・土佐の超辛口・本醸造ひやおろし」ながよ。
昨年までは超辛やないひやおろしやったけんど、今年からは超辛になり精米歩合も65%にブラッシュアップしたがやき。
さらに、昨年まではタンク貯蔵やったもんを、今年からは瓶貯蔵の低温貯蔵にしたき、さらにブラッシュアップされちゅうがよ。
クラシックな協会7号&1回火入れ&低温瓶貯蔵の美味しさを、存分にご堪能いただける凄い味わいになると予想しちゅうがやき。
コスパも最高やき、本醸造を見直してもらえる大チャンスながよ!
ほんで最後に・・・司牡丹じゃあ毎年年間平均50回ばあ、楽しむ会らあを全国各地で開催し、司牡丹と土佐の食の力で、お客様の人生を豊かにしゆうけんど、そりゃあ現場での確認、つまり「お客様の嗜好」と解離せんようにっちゅう意味もあるがやき。
そんな中で、年間1000件を超える悦びの声をいただきゆうっちゅう事実は、「お客様の嗜好」とつながっちゅうっちゅう証拠でもあり、ワシらあの勲章でもあるがよ!
ここで、先月1ヶ月間に開催した「司牡丹の会」にていただいたアンケートの中から、「悦びの声」をいくつかご紹介さいてもうたがやき。
ほんで、「つまり、食材の美味しさを下から押し上げる淡麗辛口の酒を、飲み手の人生を豊かにするために醸す・・・それが司牡丹(Tsukasa=Top、Botan=King of flower)ながぜよ!」っちゅうて締め括らいてもうたがよ。
その後は、「五橋」の仲間杜氏さんが、20分ばあプレゼンし、ワシらあ3人に対しての質疑応答らあがあったがやき。
こうして、予定よりか30分近うオーバーして、17時から5分ばあの休憩をはさみ、ラストの討議ながよ。
平成27年「ひやおろし」取組み予定と販売目標について、まずは本部営業部から、今年の「ひやおろし」の目標は前年対比115%やっちゅう発表があったがやき。
引き続き各支部より、取組み予定や目標らあが発表されたがよ。
こうして17時40分ばあにゃあ、「専任者会議」は無事お開きとなったがやき。
その後は、みんなあで徒歩にて移動し、「炭焼き牛たん えのじ」さんにて、懇親会ながよ。
18時過ぎばあに皆さん集合し、さあお酒を注ぎ合うて乾杯の準備ながやき。
おおっ!司牡丹は「船中八策」はモチロンやろうけんど、本年度金賞受賞酒の「司牡丹・黒金屋」(大吟醸原酒)も出されちゅうやいかっ!
ワシらあの周りは、モチロンこの酒を注いでの乾杯ながよ。
宮城支部の後藤さんの発声で乾杯し、さあ大宴会のスタートながやき。
そっから後は、こぢゃんと美味しい牛タン料理が次々と出され、それらあをいただきもって、食べて飲んで語り合うて、食べて飲んで語り合うて・・・盛り上がったがよ。
途中からはワシもアチコチ移動さいてもうて、いろんな方々と語り合いもって美味しいお酒を酌み交わさいてもうたがやき。
後半にゃあ皆さんアチコチ移動しだいて、ロクに食べんと、飲んで語り合うて、飲んで語り合うての大盛り上がりとなったがよ。
ありゃ?サリーちゃんの「わんぱくトリオ」もおるぜよ!
こうして20時半ばあにゃあ、大盛り上がりのうちに、「専任者会議・懇親会」はお開きとなったがやき。
全国の支部長会社の専任者の皆さん、そして日本名門酒会本部の皆さん、まっことありがとうございました!
そして、今後とも何とぞ宜しゅうお願い申し上げますぜよ!
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司牡丹酒造株式会社