2015年07月13日

「平成27年度・日本名門酒会メーカー技術交流会」ぜよ!

7月8日(水)は、13時半から東実健保会館にて、「平成27年度・日本名門酒会メーカー技術交流会」やったがやき。


 日本名門酒会(http://www.meimonshu.jp/)本部の主催にて、44社58名の蔵元の技術者の方々らあを中心に集まって、今回は「きもと」がテーマでの開催やったがよ。
(1)技術交流会会場


















 ちなみに司牡丹からは、ワシと取締役の浅野杜氏の2人が出席やったがやき。


 まずは、企画部の田村副部長さんのガイダンスからスタート。
(2)ガイダンス


 続いては、企画部長の森さんから、主旨説明があったがよ。
(3)主旨説明


















 世界的にゃあ和食がブームやけんど、実は日本じゃあ、いまだに肉類の摂取量だけは増えゆうがやき。


 肉類と合わせたち負けんようなシッカリした「酸」のある日本酒がトレンドになっちゅうがは、そういう意味じゃあ合致しちゅうがよ。


 ほんで最近、若手蔵元を中心に、古うて新しい「きもと」に挑戦する蔵が増えゆうがも、そんな流れからかもしれんっちゅうがやき。


 さて、まず第1部の1人目の講師は、菊正宗酒造の生産部生産管理グループ課長の山田翼さんによる、「菊正宗のきもと造り」についてながよ。
(4)「菊正宗」さん(5)「菊正宗」さん2



















 まずは、「当社きもとの仕込経過と微生物相の遷移」、お次は「きもと造りの研究の歴史」、続いては「当社研究所で行われた研究」についてのお話があったがやき。


 相当に専門的なお話だらけの50分間やって、ワシゃあ脳ミソがウニになりそうやったがよ。


 要するに、「速醸もと」や「山廃もと」と比べたときの「きもと」の特徴は、まず1点目は、飽和脂肪酸が多い細胞膜リン脂質脂肪酸組成であるため、高濃度のアルコールに対して耐性があるっちゅうことで、2点目は、ペプチド取込能が低いため、ペプチド態アミノ酸の割合が高い清酒を造るっちゅうことながやき。


 簡単にまとめたち、なかなか難しいろうがよ?


 お次は、大七酒造の品質管理部部長の奥田恵子さんによる、「大七のきもと造り」についてのお話があったがよ。
(6)「大七」さん(7)「大七」さん2




















 「蔵は第2の自然環境である」、「何百年と続いてきた蔵の固有の微生物相をそのまんま残したい」、「きもとは、待つことが第2の造り」、「きもとは熟成とセットで考える」等々、大七さんならではの考え方らあが、こぢゃんと学びになったがやき。


 その後は、ちくとコーヒーブレイクがあって、15時半ばあから第2部のスタートながよ。


 まずは、株式会社せんきん代表取締役専務・薄井一樹さんの「『せんきん』のきもと造り」についてやったがやき。
(8)「せんきん」さん(9)「せんきん」さん2




















 2003年に蔵に戻られてから、しっかりしたポリシーを持って、先代時代にハイテクやった造りをローテクに戻していったっちゅうんは、こりゃまっことスゴいことながよ。


 「水質=テロワール、酒米=ドメーヌ」、「造りは教科書通り、設計はモダン」、「『きもと』とは、そこにある『酒蔵』である。『酒蔵』を描写したもの、それが『きもと』である」等々のお話は、まっことグッときたがやき。


 ラストは、男山の取締役製造部長・杜氏の北村秀文さんによる、「男山のきもと造り」についてのお話があったがよ。
(10)「男山」さん



 「麹菌は、特別配合の立ち上がりの早いもんを使う」、「亜硝酸反応の期間が不安定で長引くことが多いと、フクレの時期にバラつきが出て、酒母の仕上がりがバラつく要因となる」、「早う温度を上げてあげ、酸の生成を早うしちゃりゃあ、長期間亜硝酸反応が続く酒母はのうなる」等々、こぢゃんと実践的で現場で即役立つお話だらけやったがやき。













 その後は、各社から意見交換や質疑応答らあがあって、17時前ばあにゃあ飯田社長さんの閉会のご挨拶があり、本年度の「メーカー技術交流会」は無事終了したがよ。
(11)質疑応答(12)閉会ご挨拶


















 惜しみのう、いろいろなお話いただいた蔵元の皆様にゃあ、まっこと感謝感謝ながやき!


 さて続いては、岡永さんの本社に移動し、地下にて懇親会ながよ。


 50名ばあの、大半の蔵元さんが懇親会にも参加され、17時過ぎばあから開会ながやき。


 各社が持ち込んだ自慢のお酒がズラリと並び、さあみんなあで威勢よう乾杯ながよ。
(13)懇親会乾杯


















 今回ご講演いただいた4蔵元の「きもと」も並び、皆さん行列をつくって、我先にテイスティングされたがやき。
(14)菊正宗(15)大七


















(16)「仙禽」と「男山」


 そっから後は、「岡永倶楽部」さん自慢のお料理をいただきもって、各社のお酒を酌み交わしゃあ、あちこちで会話も盛り上がること、盛り上がること!


 今回は各社とも杜氏さんや醸造担当者の方々が中心に参加されちょったき、あちこちでこぢゃんと具体的な造りの話題に花が咲きよって、さすがにワシゃあようついていかんかったがよ。


 途中からは、ご講演いただいた4蔵の「きもと」のお燗酒も出され、いろいろ飲み比べもって、さらに盛り上がったがやき。









 こうして19時ばあにゃあ、無事懇親会はお開きとなったがよ。
(18)懇親会風景2(17)懇親会風景

















(19)中締め


 日本名門酒会本部の皆さん、こぢゃんと学びになる「技術交流会」と「懇親会」を開催していただき、まっことありがとうございましたぜよ!














土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社

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