「駄目なことの一切を
時代のせいにしちゃイカン
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性ばあ
自分で守りや
ばかもんよ」(茨木のり子)
戦後の日本を代表する女性詩人で、童話作家、エッセイスト、脚本家でもある、茨木のり子さんの言の葉ながやき。
どんなことやち、周りの人や時代や環境に責任を転嫁するっちゅうこたぁ、自分自身の尊厳の放棄につながるっちゅうことながよ。
人間が子供から大人になり、一人前の人間となるためにゃあ、「責任の範囲」を広げていかにゃあイカンがやき。
つまり、何じゃち「自分は悪うない」っちゅうて、周りの人や時代や環境のせいにするっちゅうんは、まだ子供のまんまであり、一人前の人間やないっちゅうことながよ。
ほんで、そりゃあつまり、「個の尊厳」を棄ててしまうこととおんなじことであり、「自身の感受性」を信じてないっちゅうことながやき。
逆を言うたら、一人前の人間として成長していきたいがやったら、「自身の感受性」を磨き続け、「個の尊厳」を獲得していかにゃあイカンっちゅうことながよ。
ほんで、それができちゅうかどうかは、自分の「責任の範囲」がどれっぱあ広がっちゅうかで、確認することができるっちゅうことながぜよ。