2015年07月25日

幸せの言の葉〈915〉

「ワシはアーモンドの木に向こうて言うた。『兄弟よ、神について話してつかあさい!』 ほいたらアーモンドの木は、花を咲かいたがぜよ。」(ニコス・カザンザキス)


現代ギリシャを代表する小説家であり、詩人・政治家の、ニコス・カザンザキス(1883〜1957)さんの言の葉ながやき。


アーモンドは、桜とおんなじバラ科サクラ属らしゅうて、桜とよう似いたちんまいピンク色(もしくは白)の花を、桜よりかチビッと早い時期に咲かせるっちゅうがよ。


その美しさは、日本人が桜をこよなく愛するように、「アーモンドの花の咲く小枝」っちゅう、かのゴッホの絵画の題材にもなっちゅうがやき。


つまりカザンザキスさんは、この言の葉で、「美」たぁ何かっちゅうことについて、語られちゅうがやないろうか。


大自然がそこここに現出させる美しさこそ、どんな理屈や理論や言葉も超えて、ワシらあに感動や癒しや崇高さや、全ての答えすら伝えてくれる、「神の片鱗」やっちゅうことながよ。


百万言をついやしたち、決して表現することが不可能な、こぢゃんと大切な何かを、アーモンドの木が花を咲かせ、それを見た人間が美しいと感じるっちゅう、たったそれだっけのことで、一瞬にして伝えてくれるっちゅうことながぜよ!


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