2015年09月09日

土佐学協会主催「はみかえる野菜たち!?学談会」ぜよ!

 9月6日(日)は、ワシが理事長を務めさいてもらいゆう土佐学協会(http://tosagaku.cocolog-nifty.com/report/)が主催で、「はみかえる野菜たち!?学談会」(〜牧野博士ゆかりの「復活野菜」について、もっと知りたい方のために〜)を開催したがやき。


 5月23日に開催された本年度の「土佐学大会」は、「潮江旬菜」代表の熊澤秀治さんに、「土佐の幻の在来野菜復活へ」(〜潮江菜を中心として〜)について、対談形式で語っていただき、大好評やったがよ。





 熊澤さんが保管されちゅう、牧野博士の指示で採取・保存されちょった幻の在来野菜の種類は70種類を超えるそうで、その将来的な可能性に大きゅう夢を膨らませた方も少のうなかったがやないろうか。

 
 ほんで、「土佐学大会」じゃあ語りきれんかった内容もあるっちゅうことで、さらにいろんな方々ともっと語り合いたいっちゅう熊澤さんの希望により、今回の「はみかえる野菜たち!?学談会」を開催することになったがやき。


 ちなみに「はみかえる」たぁ、逆襲的なニュアンスで「開き直ってがんばっている」っちゅう意味の土佐弁ながよ。


 時代の流れに押し流され、消え去りかけちょった在来野菜たちが、今まさに「はみかえる」時を迎えたっちゅうことやないろうかのう!


 そんなことで、土佐の在来野菜の現状や未来について、共に学び、談じ合いましょうっちゅう「学談会」ながやき。


 さてまず、理事メンバーのワシと清原先生、長崎さん、事務局お手伝いの学生会員の加藤さんらあが、12時半過ぎにゃあ会場の高知県立大学・永国寺キャンパス地域連携棟B207に集まり、準備をしたがよ。
(1)ポスター


















 ほんで、13時過ぎばあから、ご参加者の皆さんが次々に集まりだいたがやき。
(2)ご参加者


 当初は20名ばあの予定やったがが、なかなかの人気で、結局43名のご参加者っちゅうことになり、急遽広い教室に変更さいてもうたばあながよ。


 土佐学協会の会員の方々以外にも、農家の方々や野菜ソムリエの方々、飲食店関係の方々や食関係の先生方など、多彩な皆さんに集まっていただけたがやき。


 まっこと有り難いことながよ。






 13時半にゃあ、理事で「ファーム・ベジコ」(http://vegeco.jp/)の長崎さんの司会でスタート。
9(3)開会(4)司会の長崎さん

















 まずは理事長のワシから、開会のご挨拶をさいてもうて、講師の3名の方々に御礼を申し上げさいてもうたがやき。


 今回の講師は、「潮江旬菜」代表の熊澤秀治さん、「城西館・思季亭」料理長の山下裕司さん、高知農業改良普及所所長の村田隆則さんの3名ながよ。


 ほんで、まず最初に熊澤さんから、牧野博士ゆかりの在来野菜やないけんど、第一部としちゃあ農業改良普及所の村田所長さんに、土佐の在来ネギについて、ちくとお話いただくことにさいてもうたっちゅうて、村田所長さんをご紹介されたがやき。
(5)熊澤さんより村田所長さん紹介

















 熊澤さんいわく、村田所長さんは、物凄いネギマニアやっちゅうがよ。
(6)村田所長さん


 ほんで村田所長さんの、「高知県の在来ネギ」についてのご講演がスタートしたがやき。















 まずは「自己紹介」から始まり、「在来オタク」と呼ばれる前に、「種とりマニア」やったっちゅうて、村田所長さん自らカミングアウトされたがよ。
(7)村田所長さんが採種したいろんな種



















 さらに、「牧野植物園との交流」、「自家採種に傾注」、「伝統作物との関わり」(弘岡かぶ、入河内大根)、「運命の出会い」(熊澤さんとの出会い)、について語られたがやき。
(8)ネギとは?


 さらに引き続き、「ネギの来歴と品種(系統)」、「ネギとは?」、「ネギの来歴」、「日本のネギ品種」、「高知県の青ネギ栽培と品種(系統)」、「高知県内の主なネギ産地」、「県農業技術センターの試験研究課題」、「JA土佐香美の栽培基準」、「旧土佐山田町農協の資料」、「旧土佐農業改良普及所の資料」、「資料で確認できた品種(系統)」、「あい黒ネギの功罪」、「あい黒ネギの来歴と普及」、「とう立ち(ねぎ坊主)」、「冬ネギの弱点」、「とろみ(ドロ)」、「下知ネギの復興」、「下知ネギとは?」、「下知ネギ復興の可能性」っちゅう、かなり突っ込んだお話をされて、こぢゃんと面白かったがよ。


 簡単に説明すりゃあ、高知にゃあ昔っからの在来野菜(らしい?)のネギがあり、そりゃあかつて「下知ネギ」と呼ばれよったらしいがやき。


 ほんでそのネギはまっこと絶品ながやけんど、いまはほとんど市場に出回ることのう、農家の自家消費のみで栽培されゆうっちゅうがよ。


 我が土佐学協会副会長で、土佐伝統食研究会代表で、高知県立大学名誉教授の松崎先生からも、下知ネギについての思い出話らあがあり、まっこと興味深かったがやき。
(9)松崎先生のネギ話


















 さらに、熊澤さんや山下料理長さんからのお話もあり、まっことワシもそんな絶品ネギがあるやったら、食べてみたいと、ヨダレが出そうやったがよ。
(10)質疑応答中


 15時ばあにゃあ第一部が終了し、ちくと休憩タイムで、この後の予定がある村田所長さんは、帰られたがやき。


 村田所長さん、まっこと素晴らしいお話を、ありがとうございましたぜよ!











 続いては第二部で、いよいよ牧野博士ゆかりの在来野菜についてながよ。
(11)第二部「土佐在来野菜・これまでとこれから」(12)潮江菜



















(13)潮江菜を調理すると(14)潮江菜の生育過程

















 テーマは、「土佐在来野菜・これまでとこれから」ながやき。


 まずは、話題の在来野菜、潮江菜についてで、「潮江菜を調理すると」、「潮江菜の生育過程」らあのお話が、熊澤さんと山下料理長さんからあったがよ。
(15)根木谷のネギ


 特に、山下料理長さんからの潮江菜料理についてのお話が、まっこと垂涎モノやったがやき。


 潮江菜は、煮込んだちほとんどアクが出んし、ダシの味を変えるばあ旨みがあるっちゅうきスゴイがよ。


 今年の年末頃にゃあ、皆さんにも食べてもらえるばあの量ができるっちゅうことで、まっこと楽しみながやき。








 さらに、春野町の根木谷で栽培されよったネギは、ニンニクの風味があり絶品やとか、1本で8kg以上もある在来の大根は、面取りせんでも荷崩れせんと、身質がしっかりしちょって、かつ柔らこう煮えるし、美味しいっちゅうがよ。
(16)在来大根




















 また、ウリか冬瓜みたいにブットイ在来キュウリについちゃあ、ボッチリこの日の高知新聞にも掲載されちょったけんど、佐川と大正と山内家伝来と大豊の4種類があって、特に佐川が絶品やっちゅうがやき。
(17)在来キュウリ
















 ここで、熊澤さんからこれらあの在来キュウリの復活を託された岡崎農園の岡崎さんが登場され、いろいろ解説をされたがよ。
(18)岡崎さん(19)4つの在来キュウリ

















 これまた山下料理長さんが、調理をされたことがあるらしいがやけんど、土佐の昔ながらの伝統料理「川エビとキュウリの煮物」にしたら、まっこと絶品やったっちゅうがやき。
(20)川エビと在来キュウリを炊く


 さらに、これらあのキュウリから取ったダシで作ったソーメンは、さらに絶品やったっちゅうて、聴講者はみんなあヨダレをたらしそうになったはずながよ。













 お次は熊澤さんから、このような牧野博士ゆかりの土佐の在来野菜復活に向けて、現在「TEAM MAKINO」が結成され、大豊に実験農園もできたっちゅうがやき。
(21)大豊実験農場


 大豊にゃあ使われてない施設がいっぱいあるき、それを使わいてもらうことになったっちゅうがよ。


 最初は大豆やインゲンらあの豆類の定植からはじめちゅうらしゅうて、近日中にアブラナ科もスタートするっちゅうがやき。










 土佐清水の在来豆、はっしょう豆らあて、ジャックと豆の木ばあ育ちゆうっちゅうがよ。
(22)在来の大豆など(23)「これからの活動」

















 会場にお越しいただいちょった、熊澤さんに牧野博士ゆかりの在来野菜の種を託した竹田先生からも、ちくとお話があったがやき。
(24)竹田先生


















 唐の密教僧の恵果が、日本っちゅう異国から来た空海に、密教の全てを託したように、竹田先生は在来野菜の未来を熊澤さんに託したがじゃっちゅうお話は、感動的やったがよ。
(25)真剣に聞き入るご参加者(26)アンケートのお願い


















 その後も、いろいろ活発な質問らあがあり、16時前ばあにゃあ、当会副会長の松崎先生のご挨拶で、無事お開きとなったがやき。
(27)松崎先生閉会ご挨拶



 熊澤さん、山下料理長さん、まっことありがとうございました!


 また、準備等にご尽力いただいた長崎さん、清原先生、加藤さん、そしてご参加いただきました皆さん、ありがとうございました。感謝感謝ぜよ!


















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