「世界中のすべての軍隊よりか強いもんが一つだっけあるがよ。そりゃあ、時にかのうて生まれた発想ぜよ。」(ヴィクトル・ユーゴー)
フランス・ロマン主義の詩人・小説家であり政治家でもある、代表作「レ・ミゼラブル」で有名な、ヴィクトル・ユーゴーさんの言の葉ながやき。
「時にかのうて生まれた発想」たぁ何かっちゅうたら、時節やタイミングがバッチリで、見事に天の意志に叶うちゅう発想っちゅうことながよ。
たとえば「大政奉還」。
幕末に、このアイデアを先に発想した人は、何人かおるようなけんど、その誰もが実現できんかったに、坂本龍馬さんだっけが何で実現することができたがか?
風雲急を告げる慶応3年(1867年)、土佐帆船「夕顔」の船中にて、土佐藩の立場に困っちょった参政の後藤象二郎さんに対し、龍馬さんは新国家構想である「船中八策」を示したがやき。
その第一策が「大政奉還」であり、これが後藤象二郎さんから、土佐藩主山内容堂さんに伝えられ、容堂さんから幕府の立場に悩んじょった十五代将軍徳川慶喜さんに提案され、「大政奉還」が実現したがよ。
これこそが、「時にかのうて生まれた発想」であり、時節やタイミングがバッチリで、見事に天の意志に叶うちゅう発想やっちゅうことながやき。
当時の誰もが実現不可能と思うちょった無血革命、「大政奉還」を成就さいたがやき、その発想は「世界中のすべての軍隊よりか強い」っちゅうことながぜよ。