3月14日(月)は、まずは10時から高知県工業技術センターにて、土佐酒振興協議会(仮称)設立準備会が開催されたがやき。
参加者は、高知県酒造組合から理事長のワシを含め理事メンバーと事務局で5名、その他は全国農業協同組合連合会高知県本部、高知県中小企業団体中央会、公益社団法人高知県貿易協会、高知県地産地消・外商課、高知県工業技術センター、高知県農業技術センター、高知県環境農業推進課らあからの、全18名ながよ。
ほんで、環境農業推進課の武井さんの司会にて開会し、まずは参加者全員の自己紹介があったがやき。
続いては、「土佐酒振興協議会(仮称)の設立について」で、「本県産米を使うた土佐酒の振興について」、説明があったがよ。
酒米の品質向上と生産拡大、特定名称酒の品質向上と製造拡大、土佐酒の海外販路拡大らあにより、好循環を実現し、土佐酒をブランド化していこうっちゅう内容ながやき。
お次は、「設立の目的と設置要綱(案)について」。
当初「土佐酒振興協議会」(仮称)やった名称を、「こうち土佐酒振興プラットフォーム」(仮称)にしちゃあどうかっちゅう案で、その設置要綱について、説明があったがよ。
本県産の土佐酒及びその原料となる酒米の振興を図るため、産学官の関係者が連携し、土佐酒の認知度の向上、酒米の生産振興に向けた活動や、土佐酒に新たな価値を生むための方策等を検討する場として、「こうち土佐酒振興プラットフォーム」を設置するっちゅうがやき。
その活動は、「土佐酒の認知度向上の取組の推進」、「土佐酒の販路拡大、輸出拡大の取組の推進」、「酒米の品質向上、生産拡大の取組の推進」、「その他プラットフォームの目的を達成するために必要な事項」らあながよ。
だいたいこの案通りでえいがやないかっちゅうことで、まとまったがやき。
ここでワシから、「酒米生産」「醸造」「販売・輸出」の3つの柱以外にも、たとえばこんな重要な課題があるっちゅうて、3つほど挙げらいてもうたがよ。
●建物の老朽化の課題
築100年を超えるような建物で製造しゆう蔵らあも少のうないがやき。
ナンボえい米ができ、えい酒ができ、それがよう売れたち、建物が崩れたら、根本が崩れるがよ。
歴史的建造物の保全や歴史的景観の維持らあについても、プラットフォームにとって大きな課題やないろうかっちゅうことながやき。
●水源地の保護の課題
近年、外国による投機目的の水源地買収らあの問題が指摘されゆうがよ。
先日東京にて、「蔵元湧水会」説明会並びに水の安全保障講演会(「3月15日」のブログ参照)が開催されたっちゅうんも、簡単に紹介さいてもうたがやき。
日本一の清流県である高知県にとっても、日本酒の原料の80%を水が占めるっちゅう点からも、水源地域保全条例らあを制定する等、何らかの手を打たにゃあ、水源地を外国資本に押さえられでもしたら、根本が崩れるっちゅうことながよ。
●高知県最大の強みである「楽しい宴」のサステナブル化の課題
高知県の強みは、「食」が美味しい、「酒」が美味しい、「宴」が楽しいの3つに集約されると思うがやき。
ほんで、県外や海外から来たお客様らあが、一番悦ぶがが、「宴の楽しさ」ながよ。
「土佐のおきゃく」らあを見ても、県外からたくさんの酒好きのお客様が来られ、いまや土佐の高知は「飲兵衛の聖地」と化しちゅうがやき。
ほんで、その「宴の楽しさ」の中心にあるがが、「可杯」や「菊の花」や「はし拳」らあの「土佐のお座敷遊び」であり、それらあを本格的に手ごろなで価格楽しまいてくれる「土佐芸妓」の存在ながよ。
祇園の芸妓文化らあは文化としちゃあ素晴らしいけんど、価格も高すぎやしちくとお高くとまっちゅうがやき。
土佐芸妓の明るさ、楽しさ、リーズナブルさらあは、他県にゃあ全く存在せん、高知県の最大の強みと言えるがよ。
「濱長」だけやのうて「臨水」にも継続してもうて「得月楼」にも復活さいてもうて、この「土佐芸妓」の文化をサステナブル化していかにゃあ、絶えてしもうたら二度と復活は不可能になるっちゅうことながやき。
こりゃあもしかしたら、高知県のインバウンドにとっちゃあ、最重要課題やないろうかっちゅうことながよ。
昔の「旦那衆」のようにこれを支える仕組み、たとえば「集団旦那衆制度」みたいなもんができんもんやろうかのう?
続いては、「推進方向と活動内容について」で、「事業計画について」や「専門部会の活動について」が話し合われたがやき。
お次は「情報交換」で、「土佐酒のブランド化について」や「地域団体商標制度、酒類の地理的表示保護制度について」が話し合われたがよ。
こうして12時ばあにゃあ、「土佐酒振興協議会」(仮称)設立準備会は、お開きとなったがやき。
ほんで、ワシゃあ佐川に戻んて、17時から司牡丹の平成27酒造年度の「こしき倒し」のお祝いやったがよ。
酒造りのお米を蒸すセイロみたいな桶を、「こしき」っちゅうがやき。
ほんじゃき、その年度の酒造り用のお米が蒸し終わりゃあ、「こしき」が倒れるき、「こしき倒し」っちゅうて、蔵内でお祝いの宴会をするならわしながよ。
ほんまの今年度の「こしき倒し」は、3月8日やったがやけんど、ワシの出張らあの関係で、お祝いの宴会がこの日になったっちゅうことながやき。
蔵の朝は早いきに晩もちくと早うて、17時っちゅう早い時間から、蔵内の会所場での開催ながよ。
まずはワシからのご挨拶。
続いては、浅野杜氏が乾杯の発声をして、「こしき倒し」お祝い宴席の始まりながやき。
お弁当とお刺身を肴に、「金凰司牡丹」(本醸造酒)の燗酒を酌み交わしもって、飲んで食べて語り合うて盛り上がったがよ。
今年は、暑かったり寒かったりと季候の変化が激しかった関係か、地域によって米が溶けやすかったり溶けにくかったりしてバラツキもあり、例年以上に造りにゃあ気を遣うて大変やったようながやき。
けんど、例年以上に醸造部・蔵人らあの団結力が強うて、今年度は全般に新酒の段階で既に完成度が高うてキレイなお酒が多いようで、まっことこぢゃんとえいお酒が次々と搾られゆうがよ。
けんどそういうお酒は、搾った後の火入れや瓶詰めのタイミング、その後の急冷や貯蔵温度管理らあがこぢゃんと大事になってくるき、「こしき」が倒れたっちゅうたちなかなか気を抜けんがやき。
みんなあそのへんにもくれぐれも気をつけて、残りの仕事も気を抜かんと、しっかりよろしゅうお願い申し上げますぜよ!
蔵の皆さん、醸造部の皆さん、ひとまずは「こしき倒し」、まっこと今年もお疲れ様でした!
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司牡丹酒造株式会社