日本名門酒会(http://www.meimonshu.jp/)本部の主催にて、44社66名の蔵元の技術者の方々らあを中心に集まって、今回は「きもと」がテーマでの開催やったがよ。

ちなみに司牡丹からは、ワシと取締役の浅野杜氏の2名での出席やったがやき。
まずは、株式会社岡永・企画部の田村副部長さんの司会進行にて開会したがよ。

ほんで、森企画部長さんから、30分ばあ主旨説明があったがやき。

「変化する日本酒市場への対応〜香りの酒から、味わいの酒へ〜」っちゅう内容のお話から始まり、「戦後の日本酒の変遷イメージ」のお話らあがあったがよ。
要するに、濃醇甘口の三増酒の時代から、地酒ブームの淡麗辛口の時代を経て、バブル期の吟醸ブーム、新潟酒の本醸造の時代も過ぎ、バブル終焉の頃にゃあ純米吟醸酒と辛口純米酒の時代があり、現在はよりフルーティな吟醸化と濃醇甘口化の時代となり、これからは「味わい主体の酒」、つまり「きもと純米酒」の時代になるがやないかっちゅうお話やったがやき。
その変化要素としちゃあ、食習慣のさらなる洋食化(50代以下の「お袋の味」は洋食メニューが和食メニューよりか多い)や、飲食に対する意識の変化(豊かさが重要な要素)が挙げられるっちゅうがよ。
さらに、「きもと造りは最新のテクノロジー 〜見直される乳酸菌の働き〜」っちゅうお話があり、「きもとの特徴」として、「酵母のアルコール耐性が強い(バリア効果)」、「酵母のアミノ酸利用能が高い」、「解明され始めた乳酸菌の働き」(速醸系の日本酒のアミノ酸はL型アミノ酸で苦味を感じさせるが、きもと系は乳酸菌の働きでD型アミノ酸に変わり、甘味を感じさせる等)らあを挙げられたがやき。
また、「進化するきもと=乳酸菌の利用」っちゅうお話じゃあ、「乳酸菌添加型きもと(硝酸反応省略型)」や、「乳酸菌添加型醪(鼎発酵)」らあについての紹介らあもあったがよ。
続いては、技術交流会第1部のスタートで、まずは新潟「越の誉」、原酒造の製造課長(和醸蔵杜氏)の石黒さんから、「『越の誉』初めてのきもとチャレンジ」っちゅうお話があったがやき。


新潟県じゃあ、ほとんどない「きもと」に、創業200年の挑戦やっちゅうことで、新潟県産好適米「越神楽」を使うてチャレンジしたっちゅうお話やったがよ。
もと摺りにゃあ、シリコン保護をした低速電動撹拌機を使い、乳酸菌添加型きもとにて仕込んだっちゅうことやったがやき。
お次は、兵庫県「富久錦」の村崎杜氏さんから、「『富久錦』初めてのきもとチャレンジ」っちゅうお話があったがよ。


3年前からきもとへのチャレンジを計画し、前年に山廃を復活さいて、今年初めてきもとに挑戦したっちゅうお話やったがやき。
900kg仕込みで4本を、硝酸還元菌・乳酸菌無添加(硝酸カリ添加)にて仕込み、「ビニール袋手もと法」と「半切り手もと法」、「櫂でのもと摺り法」と「ドリルでのもと摺り法」っちゅう具合に、いろいろ手法を変えて試したっちゅうお話と、酒造りの面白さを体感できたっちゅうお話は、こぢゃんと参考になったがよ。
続いては、滋賀県「はぎの露」の福井弥平商店の杉本杜氏さんから、「『はぎの露』山廃造りからのきもとチャレンジ」っちゅうお話やったがやき。


26BYまでは山廃、27BYからきもとにチャレンジながやけんど、杉本杜氏さん本人が26BYよりこちらの蔵にお世話になりだいたばっかしやっちゅうことで、きもとどころか山廃の経験もほとんどないっちゅうことやったがよ。
3本仕込み、もと摺りは半切り4つに分けて、櫂でのもと摺りを実施したっちゅうがやき。


その後は、約40分ばあの休憩タイムで、その間に今回お話いただく6蔵元の「きもと酒」が並べられ、試飲タイムも兼ねちょったがよ。

●「越の誉・きもと純米酒」
●「富久錦・きもと純米酒」
●「はぎの露・きもと純米酒」
●「司牡丹・きもと純米酒『かまわぬ』」
●「男山・きもと純米酒」
●「五橋・木桶仕込みきもと純米酒」
いずれもドッシリとした「きもと」らしいお酒の中で、司牡丹の「かまわぬ」だっけが、淡麗辛口のスッキリタイプの「きもと」やったがやき。
休憩と試飲タイム終了後は、技術交流会第2部で、まずは高知県「司牡丹」の浅野杜氏による、「『司牡丹』山廃造りからのきもとチャレンジ」っちゅうお話やったがよ。
司牡丹じゃあ、20年ばあ前から毎年1本だっけ、高知県唯一の山廃をやってきたがやけんど、それを今年初めて、きもとに変えたがやき。




また、年間1本のみの仕込みのため、安定した乳酸菌が生える可能性は低いっちゅうことと、暖地醸造であること、山田錦を使うため溶けやすいっちゅうこと、等々を考慮し、安全のため乳酸菌添加型きもとにしたがよ。
原料米は全量、永田農法による高知県産山田錦で、精米歩合は65%とあんまり磨いてないき、米の個性や土地の個性が現れ、生命力あふれるような力強さを秘めた酒になっちゅうがやないろかのう。
お次は、北海道「男山」の取締役製造部長(杜氏)の北村さんによる、「『男山』無加工の酒母用水によるきもと造り」っちゅうお話があったがやき。




「男山」じゃあ、「きもと純米」は長年販売しゆう定番商品ながやけんど、今年は初めて、酒母用水をまったく無加工のまんまで仕込む「きもと」に、1本だっけチャレンジしたっちゅうがよ。
ほんで、酒母用水無加工の「きもと」と加工した「きもと」を、様々な角度から比較分析した資料は、なかなか興味深いもんがあったがやき。
続いては、山口県「五橋」、酒井酒造の製造部酒母担当の片山さんによる、「『五橋』様々なきもと造り」っちゅうお話やったがよ。
まずは「五橋」について、全体的なお話があり、米は全量山口県産米、自家精米で、27BYの仕込み本数150本のうち、きもと系は14本で、そのうち7本が「きもと」で、2本が山廃、5本は高温山廃やっちゅうがやき。
さらに「きもと」も、乳酸菌も酵母も添加するもんと、乳酸菌は添加して酵母は添加せんもんと、乳酸菌も酵母も添加せんもんの、3タイプがあるっちゅうがよ。
さらに今後は、無添加酒母からの乳酸菌・酵母菌の分離に挑戦したいっちゅうがやき、まっことチャレンジャーながやき。
その後は、活発な質疑応答と意見交換で盛り上がり、17時半にゃあ、飯田社長さんから閉会のご挨拶があり、4時間に及ぶ「技術交流会」は無事閉会となったがよ。


まっこと、造り手やないワシにとったち、予想以上に面白うてこぢゃんと学びになった「技術交流会」やったがやき。
ご開催いただきました日本名門酒会の皆様にゃあ、心から厚う、感謝申し上げますぜよ!
さて引き続き、同会場にて懇親会ながよ。
明治座さんから届けられた仕出し料理がズラリと並び、ご参加の蔵元さんの自慢のお酒もズラリと並んだがやき。

ほんで、みんなあでそれらあのお酒を注ぎ合うて、威勢良う乾杯し、懇親会のスタートながよ。



ちくと飲んで食べてした頃、日本醸造協会参与(元・国税庁醸造研究所所長)高橋康次郎先生(日本名門酒会品質管理委員会委員長)から、講評があったがやき。

その後は、アチコチ移動しもって、飲んで食べて語り合うて、飲んで食べて語り合うて、盛り上がったがよ。
あらためて、「司牡丹・きもと純米・かまわぬ」は、淡麗辛口やに、ドッシリ感があり、料理にもよう合うと感じたがやき。



こうして19時過ぎ、懇親会は中締めとなったがよ。

日本名門酒会本部の皆さん、今回もまた素晴らしい「技術交流会」と懇親会を、まっことありがとうございましたぜよ!
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司牡丹酒造株式会社