「“足して2で割る”案は最悪になるがぜよ。」(加賀見俊夫)
東京ディズニーリゾートを運営しゆう、株式会社オリエンタルランドの代表取締役会長兼CEOの、加賀見俊夫(1936〜)さんの言の葉ながやき。
会議らあで意見が2つに分かれた時らあに、どっちの意見も尊重しょうとして、その2つの意見を足して2で割るような案を、往々にして採用してしまいがちながよ。
それなら誰っちゃあ反対せんかもしれんけんど、実はそりゃあ最悪の案になると、かのオリエンタルランド会長の加賀見さんは断言するがやき。
ほいたらどういう案を採るべきながか?
そりゃあ弁証法で言う「止揚(しよう)」っちゅう案ながよ。
2つの対立する極端な意見や世界観らあを統合し超越し昇華し、新たな第三の道を探るっちゅうことながやき。
実は2つの対立する意見、その矛盾こそが、物事の発展する原動力やっちゅうことながよ。
1人が語った意見に対して、もう1人がその反対の意見を語ったとすりゃあ、それぞれの意見に基づく対話を通じて、2人が共に、2つの意見を包含し、統合し、止揚した、さらに深い理解に到達する。
これが弁証法の「正」「反」「合」による思考の深化であり、これこそが最高の案ながぜよ。