

とにかくワシにとっちゃあ、まず何ちゅうたち「遺伝子は、変えられる。」っちゅうタイトルが衝撃やったがやき。
昔、学校で習うたメンデルの「えんどう豆の法則」によりゃあ、「おまさんがどんな人間になるかは、祖先から引き継がれてきた遺伝子に完全に依存しちゅう」とされ、つまり簡単に言やあ「お母さんからちょっともろうてきて、お父さんからもちょっともろうてきて、ちゃちゃっと混ぜりゃあ、さあ、おまさんの出来上がり。」っちゅうようなことながよ。
ところが、現役の臨床医師にして学術的研究者であり遺伝学者、かつ起業家であり世界で絶賛されるライターでもある著者が、この法則は「完全に誤っちゅう。」っちゅうがやき、衝撃ながやき!
著者は、メンデルは重大なこと(表現度の差)を見過ごしてしもうたっちゅうがよ。
つまり、ある遺伝子を受け継いだとしたち、その形質が現れるかどうか(表現されるかどうか)は、人と場合によって違うっちゅうがやき。
ほんじゃき、一卵性の双子やち、まったく違う外見になることもあるっちゅうがよ。
こうした差異が生じる理由は、DNAは不変やのうて、常に改変され続けゆうからにほかならんっちゅうがやき。
ほんで著者は、本書のスタートの「プロローグ」にて、次の言葉を断言されるがよ。
「なんでかゆうたら、たった今も、おまさんのDNAは常に改変され続けゆうきながやき。そりゃあ言うてみりゃあ、何千っちゅうチンマイ電球の個々のスイッチが、おまさんがやりゆうこと、見ゆうこと、感じゆうことに応じて、オンになったり、オフになったりするようなもんながよ。このプロセスは、おまさんがどこでどのように暮らすか、どんなストレスを被るか、何を食べるからあによって仲介され、調整されるがやき。ほんで、これらあはすべて変えることができるがよ。つまり、おまさんは確実に変わることができるがよ・・・遺伝子的に。」
たとえば、女王蜂を見てみりゃあ、実は女王蜂と働き蜂の遺伝子はまったく同じやっちゅうがやき。
違うがは、生育期の食べ物だっけで、ローヤルゼリーをたっぷり与えられて育ちゃあ、どの蜂やちみんなあ女王蜂になるっちゅうがよ。
これがDNAの配列変化によらん遺伝子発現を制御・伝達するシステム、「エピジェネティクス」やっちゅうがやき。
つまり、遺伝子は、今この瞬間から変えられるっちゅうことながよ。
たった今、伸びをした瞬間から、おまさんの体内じゃあ遺伝子が、おまさんの今やったばっかしのことに反応して働きゆうっちゅうことながやき。
さらに行動だけやのうて、思考もまた、常に遺伝子に影響を与え続けるっちゅうがよ。
さらにさらに驚くべきことに食べ物やち、遺伝子に影響を与えるっちゅうがやき。
オレゴン州立大学の研究者らあは、ホウレン草を食べる人の多くにエピジェネティックな変化が生じ、その変化は、調理肉の発ガン性物質がもたらす遺伝的突然変異と闘う上で、細胞を助けることを発見したっちゅうがよ。
つまり、ホウレン草に含まれちゅう化合物は、ワシらあの体内の細胞に異なるふるまいをさせる指示を送ることができる・・・ホウレン草を食べりゃあ、遺伝子そのもんの発現が変えられるっちゅうことながやき!
まだまだあるぜよ!
しかも、ある人間の遺伝子の変化は、自分の世代だっけやのうて、次の世代やさらに次の世代にまで受け継がれるっちゅうがよ。
マウスによる実験じゃあ、ある世代が経験したトラウマは、2世代あとにも、遺伝子的に存在しちょったっちゅうがやき。
そりゃマウスの話やろうと笑うなかれ、マウスのゲノムは実はワシらあ人間のもんと99%同じやっちゅうがよ。
つまり、イジメらあのトラウマは遺伝子をも傷つけ、さらにその子供や孫にまで影響を及ぼす可能性があるっちゅうことながやき。
まっこと恐ろしいことやけんど、こりゃあ逆に遺伝子にえいインパクトを与えることもできるっちゅうことでもあるがよ。
ほんで著者は、これからは自分の遺伝子を知ることによって、自ら命を守ることができるようにもなるっちゅうがやき。
とにかく本書にゃあ、背筋が冷とうなるような事例や、また希望に満ちた事例らあもあり、様々な事例やエピソードが満載ながよ。
何度も言うけんど、ワシにとっちゃあ「運命は、変えられる」っちゅう言葉以上に、「遺伝子は、変えられる」っちゅう言葉はまっこと衝撃やったがやき。
遺伝子が変えられるがやったら、もはや変えることができんもんらあて、この世にゃあ何ちゃあないがやないかと思うがよ。
変えることができんもんらあこの世にゃあないとしたら、ワシらあにできんことらあ何ちゃあない、つまりワシらあは何じゃちできるっちゅうことながやき!
それが科学的に証明されたがや!とワシゃあ思うて、感動に震えたっちゅうんが本書ながぜよ。
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック!
司牡丹酒造株式会社