日本名門酒会に加盟しちゅう全国63社76名っちゅう、日本酒・本格焼酎・泡盛らあのメーカーの皆さんと、日本名門酒会本部・株式会社岡永さんの皆さん20名ばあが一堂に会し、年に一度の最大の会議を開催したがやき。
まずは、企画部高橋さんの司会にて開会。
本年度のテーマは、「ゼロベースからの再構築」〜「一年52週の生活提案」と「定番革新」への再チャレンジ〜 ながよ。
引き続き、日本名門酒会本部長、株式会社岡永の飯田社長さんの開会のご挨拶と、「平成30年度日本名門酒会基本方針」についてのお話があったがやき。
飯田社長さんは、倉本聰さんの「海抜ゼロから考える」っちゅう言葉を紹介され、こりゃあ富士山に登るがやったら、駿河湾からスタートするがが本当の富士登山やっちゅうことで、五合目から考えちゃあイカンっちゅうがよ。
日本名門酒会の「一年52週の生活提案」のやり方も、極端に言うたら売上を確保するための企画(これが五合目からの発想！)に成り下がっちゃあせんかっちゅうがやき。
そもそも、「一年52週の生活提案」たぁ、メーカー、卸、小売の3者協働による「顧客創造」と「需要創造」やっちゅうがよ。
活動自体は手段やったに、いつの間にか目的になっちゃあせんろうかっちゅうがやき。
近年、日本酒イベントそのものを目的にしちゅう日本酒ファンらあも増えてきゆうけんど、ワシらあプロはそりゃあ手段やっちゅうことを、しっかり認識しちょかなイカンっちゅうがよ。
「立春朝搾り」やち、「何本売れたか？」やのうて、「何人を悦ばいたか？」が、酒屋の財産となるがやっちゅうがやき。
また、「定番の革新」への再チャレンジについて、特に情報発信がポイントになり、「人」に焦点を当てることが大事やっちゅうて、語られたがよ。
続いては、「平成29年度営業報告」が、本部統括部長の宮本さんからあったがやき。
日本酒業界全体としちゃあ、平成29年の出荷数量は前年比98.3％で、日本名門酒会全体としちゃあ、ほぼ前年並みやったっちゅうがよ。
総じていやあ、季節商品は二桁増はないなったもんの好調で、定番が不調やっちゅうことながやき。
三大季節商品(夏生、ひやおろし、しぼりたて)は、いずれも900石を超えたっちゅうがよ。
その他、友の会、大試飲会、全国大会らあのイベント結果や、今年のイベントらあの予定について、発表があったがやき。
お次は、企画部の森部長さんから、「今期の企画 パート1」として、「定番革新」への再チャレンジ(〜価値ある定番づくりに向けた蔵元との協働〜)っちゅうお話があったがよ。
まずは、過去7年間の造り別出荷状況を参考に、「日本酒の概況」についてで、アル添吟醸酒が一転して前年割れとなり、伸びゆうがは純米吟醸酒と純米酒のカテゴリーのみやっちゅうがやき。
ほんで、「革新のポイント」として、まずは若い世代の市場参入と、やがてくる世代交代(ヘビーユーザーからライトユーザーへの移行)を意識せにゃあイカンっちゅうて、「量から質への転換」や「嗜好の多様化」への対応や、「飲み切りサイズ」「低アル化」、「継続的な情報発信によるストーリーづくり」らあにも対応していかにゃあイカンっちゅうがよ。
「革新のポイント」の二番目は、「目覚ましい技術革新」で、造り手の世代交代、醸造理論や醸造機器の進化らあについて、お話があったがやき。
また、「定番革新」の「具体的な進め方」について、「蔵元と本部による意見交換により課題を明確化する」ことや、「課題を克服するための具体的なプロセスとスケジュールを決める」ことらあについて、お話があったがよ。
ここでちくとコーヒーブレイクの休憩をはさみ、お次は企画部の田村副部長さんから、「今期の企画 パート2」で、「『一年52週の生活提案』再構築と新企画のポイント」についてのお話があったがやき。
まずテーマ�，蓮◆崚舛┐覆�す」やっちゅうがよ。
たとえば、好調の「ひやおろし」やけんど、9月が大半を占めちょって、販売期間が短いことが欠点やったがを、9月は「夏越し酒」(走りの旬)、10月は「秋出し一番酒」(旬)、11月は「晩秋旨酒」(名残の旬)っちゅう提案をして、「秋からだんだんおいしくなっていくお酒『ひやおろし』」とすりゃあ、最大の価値である「熟成」にも焦点が当たるし、こりゃイケるがやないかっちゅうがやき。
お次のテーマ�△蓮◆崗�瓶売場の推進」やっちゅうがよ。
こりゃあ「平成生まれのギリギリ消費」(割高でも必要な分だけ・趣味は明確で出費を惜しまん)に対応したもんながやき。
昨年秋葉原で開催された「萌酒サミット」にて、10種類の五寸瓶(180ml)を販売したところ、大人気やって、複数本数購入された方が大半やったっちゅうがよ。
また、4合瓶の充実も不可欠やっちゅうて、たとえばちくと価格が上がったち、「フォトジェニック」な商品らあも必要ながやないかっちゅうがやき。
続いてのテーマ��は、「定番酒を物語る」やっちゅうがよ。
物語の要素の例としちゃあ、「製造(メカニズム)」「伝統・歴史・文化」「人・哲学・精神」「味わい(どのようにおいしいか)」「飲み方(どうしたらおいしいか)」等々やっちゅうがやき。
この後は、質疑応答があり、小休憩をはさんで「特別講演Part 1.」で、「D&DEPARTMENT PROJECT」代表取締役会長のナガオカケンメイさんによる、「ロングライフデザインとブランディング」ながよ。
まず、イケてる人たぁ、常に最新を全て取り入れちゅう人やのうて、「定番の服に最新を組み合わすセンスのある人」のことやっちゅうがやき。
つまり、いつの時代も変わらん価値を大切にしもって、時代に合うスタイルをつくるっちゅうことながよ。
こりゃあ、イケてる会社も、イケてる酒蔵も、一緒やっちゅうがやき。
自分らあにとって、変わっちゃあイカンもんを知っちょって、原点と最新を組み合わせるっちゅうことながよ。
ちなみにパリのルーブル美術館やち、1988年に建物の前にガラスのピラミッドができ、古い建物が新しい感覚につながったっちゅうがやき。
お陰で、入場者数は倍になったっちゅうがよ。
また、ナガオカさんの仕事の事例として、「養命酒」のリニューアルの事例を、本邦初公開してくださったがやき。
クライアントである「養命酒」さんの希望は、「古くそうなった」ため、「なるべく変えんと新しゅうしてほしい」やったっちゅうがよ。
ナガオカさんは、どんなセンスのないオッサンやち美人は分かるように、「古くさい」も誰にやち直感的に分かるっちゅうがやき。
ほんで、2つの「養命酒」のボトルと化粧箱のデザインを示し、右側が新しい方やっちゅうがよ。
一見ほとんど変わってないように見えるけんど、確かに言われてみりゃあ、右側は伝統的やけんど古くそうはないっちゅうんが、直感的に分かるがやき。
ほんで、時代に合わせて少しずつ新しゅうしていくことが大事やけんど、「新しい」にゃあ2つあるっちゅうがよ。
そりゃあ「ただ新しい」と、「自分らしゅう新しい」やっちゅうがやき。
後者にゃあ、生命力が出てくるっちゅうがよ。
ほんで、「常にいつの時代も、原点と最新を併走してモノを生み出せる」っちゅうんが「ブランド」やっちゅうがやき。
また、依頼者らしいもんを見つけ出して、現代に合うように進化されるがが、デザイナーの仕事やっちゅうがよ。
ほんで引き続き、ワシらあの仲間の「鳴門鯛」さんの新しいロゴデザインも担当されたっちゅうことで、その事例も見せてくださったがやき。
次に、なんでロングライフデザインかっちゅうたら、素晴らしい営みを長うに続けるために、できりゃあ競争やのうて独走したいっちゅうことやっちゅうがよ。
また、ロングライフデザインは、根付いちゅうかどうかが重要やっちゅうがやき。
ほんで、2011年にアメリカはオレゴン州にて創刊されたライフスタイル誌「KINFOLK」が、大人気やっちゅうて紹介されるがよ。
意味は、家族や親しい者を意味する「KINSFOLK」っちゅう古めかしい言葉から、「S」を取ったもんやっちゅうがやき。
雑誌のサブタイトルにゃあ、家族や友人や隣人っちゅうようなちんまい集まりっちゅう意味の「スモールギャザリング」が掲げられちゅうっちゅうがよ。
この雑誌のコンセプトや考え方らあは、まさにロングライフデザインやっちゅうがやき。
ちなみに今の時代のトレンドは、「食」「ちいさな旅」「植物」「コーヒー」やっちゅうがよ。
続いて、ナガオカケンメイさんの活動として、渋谷ヒカリエの「d47MUSEUM」や「d47食堂」、永遠の定番ソファ「カリモク60」、「日経デザイン」誌の連載「つづくをつくる」らあが、事例として紹介されたがやき。
また、ナガオカさんが2ヶ月ばあその土地に住んで、真のその土地らしさを紹介するっちゅう観光雑誌も、年に3回ばあ発行されゆうっちゅうがよ。
「こういう旅のしかたもあるがや！」と気づいてもらいたいっちゅうがやき。
旅人っちゅうんは、その土地の風土も一緒に買いたいもんやき、土地の生態系に沿って考えていかにゃあイカンっちゅうがよ。
「ふくや」は自分で開発した明太子の作り方を公開したき、明太子は博多名物になったように、長う続くもんを応援すりゃあ、応援したもんも長う続くっちゅうがやき。
観光地も長い目線で見りゃあ「来てもらいたい人だけに来てもらう」、呼び掛けるがは来てもらいたい人だけ、物産らあもなるべく大量に作らんと、遠くにも流通させんっちゅうような考え方が、現代的やっちゅうがよ。
発展著しい中国のプロダクトデザイナーらあやち、才能のある若いデザイナーらあの中にゃあ、大量生産に加担するがを拒み、陶芸家らあになる人が増えゆうっちゅうがやき。
続いて、「原点」と「最新」について、自分を伝えるがが「原点」の部分であり、売上を上げるがが「最新」の部分やっちゅうがよ。
ほんで、その2つを同時にうまいことやりゆうがが、ブランドやっちゅうがやき。
ほんじゃき、ブランドと呼べるもんにゃあ、企業広告のように自分らあのアイデンティティーを伝える商品(原点)と、稼ぐためのトレンド商品(最新)とがあるっちゅうがよ。
また、ご講演後の質疑応答の際に飯田社長さんから、「養命酒のデザイン変更のお話を、もうちょびっと詳しゅう聞かいてください」っちゅう質問があったがやけんど、ナガオカさんの回答が、なかなか凄かったがやき。
まず最初は、養命酒のイメージカラーの赤色を選ぶことからスタートしたっちゅうがよ。
ほんで、ホンマに微妙な違いの色合いの中から、これから20年ばあはもつような赤色を探したっちゅうがやき。
さらに、ロゴの凸凹感らあも、それこそ顕微鏡で見んと分からんばあの加減を調整しもって、現代日本のイメージに寄せていったっちゅうがよ。
さらにさらに、最終プレゼンの際にゃあ、20年後、40年後、60年後の養命酒のデザインも一緒に提示したっちゅうがやき。
未来を予想した上で、近未来に着地させるがやっちゅうがよ。
ナガオカケンメイさん、「ロングライフデザイン」、そして「原点」と「最新」・・・ワシらあがこれから挑戦する「定番の革新」再チャレンジにとって、こぢゃんと学びになるたくさんのお話を聞かいていただき、まっことありがとうございましたぜよ！
さてその後は、引き続き「特別講演PART 2.」で、「2020年、導入が予想されるHACCPへの対応に向けて」っちゅうタイトルにて、厚生労働省医薬・生活衛生局食品監視安全課のHACCP企画推進室長補佐の福島和子さんのご講演やったがやき。
食品衛生規制等の見直しに向けた検討の背景・趣旨について、食品衛生規制の見直しの検討について、HACCPについて、食品等事業団体による衛生管理計画手引書策定のためのガイダンスについて等々のお話を、分かりやすうお話してくださったがよ。
福島さん、まっことありがとうございましたぜよ。
2つの特別講演も終了し、続いては意見交換ながやき。
森部長さんの進行により、まずは大定番の「船中八策」が今年発売30年を迎え、いまも人気で伸びゆうっちゅう、その秘訣らあについて話してくださいっちゅうて、司牡丹酒造のワシがご指名されたがよ。
ワシからは、毎年毎年ちびっとずつやちブラッシュアップを続けること、売れる理由らあを自信を持ってこじつけ、「司牡丹時報」らあを使うて高い熱量で語り伝えることらあについて、お話さいてもうたがやき。
ほんで最後に、日本名門酒会は業界唯一の価値創造型サプライチェーンやき、その仕組みをしっかり使やあ、必ず伝わるっちゅうて断言さいてもうたがよ。
お次は、「大山」の加藤社長さんより、毎年大人気の「十水」について、「一ノ蔵」の松本副会長さんから、昨年度受賞ラッシュとなった理由らあについて、いろいろ語っていただけたがやき。
最後に質疑応答らあがあり、17時50分ばあにゃあ、「平成30年度日本名門酒会メーカー会議」は、無事閉会となったがよ。
その後は、みんなあで会場を移動して、18時ばあからは懇親会のスタートながやき。
企画部の深澤さんの司会で開会し、まずは「大山」の加藤社長さんの乾杯ご発声にて、宴会となったがよ。
出席蔵元の自慢のお酒を酌み交わしもって、「京王プラザ」のお料理をいただき、飲んで食べて語り合うて、また移動しては飲んで食べて語り合うて、大いに盛り上がったがやき。
途中で、初参加の蔵元さんや、初参加の岡永さん社員さんの紹介らあもあり、その後もさらに盛り上がったがよ。
ほんで、19時過ぎばあにゃあワシの中締めにて、懇親会はお開きとなったがやき。
日本名門酒会本部の皆さん、こぢゃんとモチベーションアップにつながるメーカー会議と懇親会を、まっことありがとうございましたぜよ！
土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の公式ホームページは、こちらをクリック！
司牡丹酒造株式会社
